地域課題を “自分ごと” にするコミュニティを目指して
2026年4月25日、広島のおりづるタワー6Fで開催された「#CMC_Meetup HIROSHIMA Vol.8」に、モルテンの渡辺成美さん・田中理恵さん、NPO法人ブエンカミーノの吉川望さん・金志明さんの4名で登壇しました。
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
#CMC_Meetup は、コミュニティマーケティングに関わるさまざまな実践者が集まり、それぞれの現場で起きている事例を持ち寄って学び合う場です。広島では2023年11月に始まり、今回が8回目の開催でした。
今回の登壇は、単なる活動紹介ではなく、Arch to Hoopが広島でどのようなコミュニティを広げていきたいのかを共有する機会にもなりました。


コミュニティを通じて、地域課題を自分ごと化する
今回のイベント全体のテーマは、「なぜ今、事業成長にコミュニティが必要なのか?」 でした。
ただ、私たちがこの場でお話ししたかったのは、コミュニティを通じてどうビジネスとして成長させるか、ということではありません。
自分たちの地域が抱える課題を知り、共感した人が、自分なりの形で少しずつ関わり始められるコミュニティのあり方です。
不登校や孤立の問題が広がる中で、子どもたちを支える受け皿の必要性はますます高まっています。一方で、学校に通えていない子どもたちの中には、フリースクールなどの支援にもつながれていないケースがあります。
そうした現実に対して、学校やフリースクールとは別の立場から、企業とNPOが一緒に活動しているのが『Arch to Hoop』です。
NPOから見た、企業と組む意味
トークセッションでは、企業とNPOのそれぞれの視点で率直に話しました。印象的だったのは、ブエンカミーノのお二人からみたモルテンの存在です。
うちのNPOだけで議論していると、わーっと話して、『で、何が決まったんだっけ?』で終わってしまうことがある。そこに企業が入ることで、会議に進行力が生まれ、物事が具体的に前に進みやすくなった。

また、モルテンが社員を本気でアサインしてくれることへの信頼感も語っていただきました。
登壇を視聴いただいた参加者の感想でも、企業側の意思決定や推進力に触れる声があり、企業が関わることの強みをあらためて考えさせられました。
一方、モルテン側からみると、NPOにも大きな強みがあります。
それは、取引先や顧客という関係を超えて、地域への関心や課題解決への想いでつながった人たちとのネットワークです。
子どもや地域の現場に近い人脈、日々の関わりの中で培われてきた信頼関係は、企業だけでは簡単につくれるものではありません。

NPOには想いと人のつながりがある。
企業にはリソースや推進力がある。
お互いに足りないものを補い合えることが、この連携の土台になっていると感じました。
「ランチを食べに来るだけでも大丈夫」
セッションの中では、コミュニティの目的に関するやりとりもありました。
主催の方から「居場所づくりの事業目標は何ですか?」という問いが投げかけられたとき、金さんが話していたのは、困っている人にリーチできる関係性を、日頃からどう育てていくか という視点でした。

そのために、ランチを食べに来るだけの人も歓迎する。
その人がまた別の誰かを連れてきて、そこから少しずつつながりが生まれていく。
「ランチだけで終わっても大丈夫ですか?」という質問にも、「もちろんOKです」と答えていたのがとても印象的でした。
何か成果を出すことから逆算して人を集めるのではなく、まず人が集まれる場をつくること。
それによって、結果として本当に困っている人に届くルートができる。
この考え方は、企業側にいる自分にとっても新鮮で、大きな学びでした。
実際、参加者の感想の中にも、「コミュニティが手段であり目的でもある」という受け止め方があり、会場でもこの視点が強く響いていたように感じます。
「モルテンがこういう活動をしているとは知らなかった」
登壇後には、何人かの参加者の方からこのような声がありました。
「モルテンがコミュニティに取り組んでいることを初めて知った」
「広島の企業としてモルテンは知っていたけれど、Arch to Hoopは初めて知った」
率直に言えば、まだまだ認知はこれからだと感じています。
一方、だからこそ今回のような場で、私たちの取り組みを知ってもらえた意義も大きかったと思います。
参加者の感想の中には、課題の深掘りの仕方や、ステークホルダーを丁寧に整理しながらコミュニティを育てようとしている点に触れてくださったものもありました。
決して派手な取り組みではありませんが、こうした地道な活動を受け取っていただけたことは、とても励みになりました。


本活動に関心をお持ちの方へ
広島での実践に関心をお持ちいただける方とのつながりを、少しずつ広げていきたいと考えています。
「まずは見学してみたい」
「活動の話を聞いてみたい」
そのような形でも大歓迎です。
ご関心のある方は、ぜひお気軽にご連絡ください。

《編集後記》
今回、ブエンカミーノさんと一緒に登壇できたこと自体に意味があったと感じています。こういう場で一緒に言葉にしてみると、見ている方向も少しずつ揃っていく感覚があります。
同時に、Arch to Hoop HIROSHIMAが何を目指しているのかを改めて考える時間になったと思います。モルテン側も新しいメンバーが加わり、新体制でここからさらに活動を進めてまいります。
