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【長編小説】 第12話:感情で判断するな、って言った側から 【転生したら、私が監修していた世界の神様でした】

転生したら、私が監修していた世界の神様でした

あらすじ
ゲームの監修者だった私が目を覚ますと、そこは自分が作り上げた世界だった。
しかも、私が世界を管理する神様?!
しかし、世界は知らないところで、勝手に成長していた。
崩壊まで残りわずか。そして秘書には、何百回も繰り返してきた記憶があった。

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第12話 感情で判断するな、って言った側から 

「このまま減り続ければ、持って一週間です」

その言葉に、頭が真っ白になりかけた。でも、それとは別に、はっきりと分かることがあった。

「…それでも、自由意思を消すのは嫌」

秘書は、板を持ったまま、動かなかった。

「理由を、伺っても?」

「理由って言われると、困るけど」

うまく言葉にできなかった。でも、言わないといけない気がした。

「勇者が、結婚したいって言ってたの、ここから見てた?」

「はい」

「あれって、消していいものじゃないんじゃないかって思ったの」

「消えれば、苦しみもなくなります」

秘書の目が、少しだけ揺れた。

「魔王が畑耕してるのだって、
ラスボスが温泉旅館やってるのだって、
ドラゴンが保育士やってるのだって、
全部、それぞれが自分で選んだことだよね」

「はい」

「それを、規定通りに戻すって、その人たちがいなくなるのと同じじゃない」

「いなくなるわけではありません。記憶が、変わるだけです」

「それ、別人になっちゃうってことでしょ?
それって、いなくなるのと一緒だよ!」

声が、震えた。

秘書は、しばらく黙ってから、静かに言った。

「…感情的になっていらっしゃいます」

「うん、感情的になってる。だって、感情の話だから」

「規定では…」

「規定規定って!そればっかり。
秘書さんは規定に従うことしか、考えられないの?」

言ってしまってから、しまったと思った。でも、止まらなかった。

「昨日、一緒に止めようって言ったよね!あれ、嘘だったの」

秘書の表情が、初めてはっきりと歪んだ。

「嘘では、ありません」

「じゃあ、なんで」

「……分からないからです」

その声は、今までで一番小さかった。

「何が正しいのか、私には分からないんです。
感情で判断するな、と自分に言い聞かせながら、あなたの言葉に、揺れている自分がいます」

「…秘書さん…」

「昨日まで、これが最善だと、疑いもしませんでした。でも今、あなたの言葉を聞いて、迷っています。
……こんなこと、何百回の中で、一度もありませんでした」

板の隅、数字が動いた。

685。

どんどん減っていく。

このまま行くと、あと6日で崩壊する計算だ。
一週間、保つかどうかという秘書の当初の予測は、悲しくも当たっていた。

「自由意思を消す以外の方法を、まだ諦めたくない。一緒に探して」

「規定に定められた方法以外、記録にはありません」

「規定、全部読んだんだよね?」

「はい。私が読める範囲は、すべて」

「読める範囲、って」

秘書は、少し言い淀んだ。

「規定には、階層があります。私に権限のない領域も、存在します」

「それって」

「私には、開けません。閲覧権限が、ないので」

「じゃあ、誰なら開けるの」

秘書は、ハッとしたように顔を上げ、まっすぐに私を見た。

「……神格を持つ者だけです」

「それ、もしかして」

「はい。あなたなら、開けます」

「そこに、何かあるかもしれないってこと?」

「分かりません。でも、可能性はあります」


あとがき

読んでいただきありがとうございます!

スキもありがとうございます!励みになってます💞

規定の中に、神様にしか読めない領域があるなんて、ワクワクですね….
いったい何が書いてあると言うんだーーー(笑)📚

秘書、最初はロボットみたいだったのに、どんどん人間らしくなってきてる気がします。
書いてる私も、だいぶ感情移入しちゃう🥺


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朝霧 つむぎ|ライトノベル 作者のやる気ゲージが超回復します🥰

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