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沁みるセリフノート:『最後列からの声』より ──先生は大事なことがわかっていない

선생님은 이야기를 탐하고 금방 쉽게 빠지지만
진짜 중요한 얘기가 뭔지는 몰라요
──先生は何よりも物語を愛してるけど、大事なことはわかってない

Netflixドラマ『最後列からの声』エピソード6

この一言は、ホ・ムノの生き方そのものを言い当てているように聞こえた。

自身の処女作を読んだキム・スフンに言われた「書くことがないんだな」という言葉。

その一言が呪いのように残り、自分にはない「特別な何か」を、イ・ガンが書いた課題のなかに必死に探してしまったのだと思う。

「先生は物語を愛している。でも、大事なことはわかっていない。」

物語に本当に必要なのは、「奇抜な仕掛け」や「事件」ではなく、そこにいる「人の心」。

ところが、ムノは驚くほど他人に関心がない。
それどころか、ときには他人の人生さえ軽く扱ってしまう。

誰かと関わるときも、始まりはたいてい自分の都合。
そして自分の視点から世界を眺め、自分なりの意味を与えようとする。

物語をつくっているつもりが、いつの間にか現実まで自分の物語にしてしまう。
そして、その境目は、だんだん怪しくなっていく。

ガンの課題が、12年前の出来事から始まった復讐だったと知り、何もかも失っても、なおムノは変わらない。

ラストシーンでムノが身を置いているのは、一軒の古本屋。

無数の「誰かの物語」に囲まれながら、自分もまた小説を書き続けている。結局、この人はここから出られないのだ。

そんなムノの前に、再びガンが現れる。

差し出したのは、ゲーテの『ファウスト』。
特別な何かを求め、悪魔に魂を差し出し、その代償に人生を狂わせた男の物語。

この本をムノに持ってくるなんて。
ガン、なかなか意地が悪い。

そして、ガンから「また指導してほしい」と言われた瞬間。

ムノの口から出たのは、謝罪でも後悔でもなく、

「どんな話だ?」

という一言。

やっぱり、そこなのか。

結局、彼が最後まで求めていたのは、新しい物語だった。
物語を愛していたのに、人を愛することはできなかった男。

「先生は大事なことがわかっていない」

あの一言が、最後の最後までムノについて回る。
そしてたぶん、本人だけがまだ、そのことに気づいていない。


最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
少しでも響くものがあれば、“スキ”で教えていただけるとうれしいです。

物語の中でしか、生きられない人がいる。
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