あったかい記憶をくれた人
大正15年1月5日
大好きなおばあちゃんの誕生日。
おばあちゃんは、
折り紙を教えてくれた人。
くす玉をたくさん作っていたおばあちゃん。
おばあちゃんの折り紙は細かくて
とても丁寧でカラフルだった。
広告を正方形に切った折り紙。
裏が白い広告はお絵かき用。
たまにある黄色い紙が
鉛筆との相性ばつぐんで
描きやすくて大好きだった。
おばあちゃんの家には、
「使いたいだけ使っていい紙」が
いつもたくさんあった。
おばあちゃんは、
わたしに編み物を教えてくれた人。
お正月に集まると、
おばあちゃんの家には
たくさんの毛糸があって、
一緒に指編みをした。
指編みから、かぎ針編み、棒編み
全部おばあちゃんが教えてくれた。
ビーズアクセサリーの作り方も
おばあちゃんから教えてもらった。
小学生のころはビーズの指輪やネックレス、
キーホルダーをいくつも作った。
高校生になったとき、
あまりにもたくさんある
おばあちゃんのビーズ作品を
整理したいと相談を受けた。
最初のうちは、近所の人にあげていた。
とても喜ばれるけれど、
さすがにいくつもはいらない。
おばあちゃんと二人で考えた末、
一緒にヤフオクで売ることにした。
おばあちゃんは値段をつけるのが苦手だった。
オークションの意味がわからず
「タダでいいですよ」
と、いつも言っていた。笑
食べることが大好きだったおばあちゃん。
うなぎ、とんかつ、お寿司。
とにかく、よく食べた。
おばあちゃんが何歳からだったは
忘れたけれど、
わたしが免許を取ってからは
月に2回、一緒に内科と整形外科にいく。
病院へ行って、
その帰りは必ず一緒にごはんを食べた。
おばあちゃんと出かける日は、
朝ごはんを食べないようにしていた。
たくさん食べると、
おばあちゃんが喜んでくれたから。
誕生日には、
必ずケーキを買ってくれたおばあちゃん。
おばあちゃんの家から
30分くらい歩いたところにある
小さなケーキ屋さん。
毎年同じ、いちごのホールケーキを
必ず予約してくれていた。
それを両親が取りに行く。
きっと、そんな感じだったはず。
誕生日の日には、
ケーキを食べる前に
必ずお礼の電話をかけた。
毎年同じ会話をする。
「ろうそくの数、合ってた?」
そう聞くおばあちゃん。
「合ってたよ」と答えると、
とても嬉しそうに、
「お誕生日おめでとう」と言ってくれた。
88歳の誕生日が
お葬式だった、おばあちゃん。
わたしは、いつもおばあちゃんが
買ってくれていたケーキ屋さんに行った。
苺のショートケーキを2つ買って
1つは、棺桶に入れた。
1つは、おばあちゃんの隣で食べた。
ろうそくは立てていない。
誕生日プレゼントにと
わたしがその年に
おばあちゃんに編んだマフラーと、
昔、テグスで編んで作った
くまのビーズマスコットを入れた。
折り紙のくす玉は作れなかったから、
おばあちゃんが作って
家に飾ってあったものを入れた。
生きていたら、今年で100歳。
お誕生日おめでとう。
おばあちゃん。
愛子という名前がぴったりの
愛のあるおばあちゃん。
あったかい記憶を残してくれて
本当にありがとう。

今日、おばあちゃんの仏壇に手を合わせ、
わたしは、
子どもたちと一緒に
また、あったかい気持ちになる。
完。

【2026.8.3追記】
企画に参加させていただきました。
noteのいいところ。ありがとう。
おばあちゃんをまた思い出せる幸せ。
いいなと思ったら応援しよう!
チップは最上級の応援のカタチ🫶✨️
いただいた応援のキモチ、飛び跳ねるほど嬉しいです😆✨️その喜びは原動力になりnoteを続ける理由の1つです☺️仲間を笑顔にしたい✨️チップで応援よろしくね😊👍