「これでよかった?」と何度も考えてしまう。決めたあとに迷わないための3つの確認
何かを決めたあとで、急に不安になることがあります。
誘いを断ったあと。
仕事の依頼を引き受けなかったあと。
誰かと少し距離を置こうと決めたあと。
その場では「これでいい」と思ったはずなのに、時間が経つと、
「断らないほうがよかったかな」
「相手を嫌な気持ちにさせたかもしれない」
「私の考え方が間違っているのかな」
と、何度も同じことを考えてしまう。
そして不安を消したくて、家族や友人に「どう思う?」と聞いたり、似たような経験を検索したりする。
けれど、意見を聞くほど、かえって分からなくなることもあります。
決められないのではありません。
一度は決めているのに、決めたあとで自分の判断を信じられなくなっているのです。
決めたあとに迷うのは、間違えたからではない
選択をしたあとに不安になると、私たちはつい、
「不安になるということは、この選択が間違っていたのかもしれない」
と考えます。
でも、不安と間違いは同じではありません。
今まで人に合わせることが多かった人ほど、自分の都合や気持ちを優先したときに落ち着かなくなります。
たとえば、無理な誘いを断ることができたとしても、これまでずっと「断らずに応える」ことで人間関係を保ってきたなら、断ったあとの居心地が悪いのは自然なことです。
それは判断が間違っている証拠ではなく、今までとは違う選び方をしたことで生まれる慣れない感覚かもしれません。
判断を見直すことと、不安をなだめることは分ける
もちろん、決めたことを見直してはいけないわけではありません。
新しい事実が分かったり、状況が変わったり、自分が大切なことを見落としていたと気づいたりしたなら、選び直していい。
ただ、何も状況が変わっていないのに、不安になるたびに同じ判断をやり直していると、自分で決めることそのものが苦しくなっていきます。
必要なのは、
判断を見直す必要があるのか。
それとも、決めたあとの不安が静まるのを待てばいいのか。
この二つを分けることです。
ここからは、決めたあとに迷い始めたときの確認方法を3つに整理します。
確認1|決めたあとに、新しい事実は増えたか
最初に確認するのは、判断したときには知らなかった事実が増えたかどうかです。
たとえば、
• 断った予定の日程が変わった
• 相手の事情をあとから知った
• 仕事の条件に認識違いがあった
• 自分の体調や家庭の状況が変わった
こうした変化があれば、判断を見直す理由があります。
一方で、増えたものが、
• 相手に悪く思われたかもしれないという想像
• もっと感じよく対応できたかもしれないという反省
• 他の人なら引き受けただろうという比較
だけなら、新しい事実が増えたわけではありません。
その場合は、判断の問題ではなく、不安が膨らんでいる可能性が高いでしょう。
まず紙やスマートフォンのメモに、
「決めたあとに増えた事実は何?」
と一行だけ書いてみてください。
答えがなければ、今すぐ決め直す必要はありません。
確認2|いま変えたいのは、選択か、相手の反応か
次に、自分が本当に変えたいものを確認します。
「断ったことを取り消したい」と思っていても、本当は予定に行きたいのではなく、相手に嫌われたくないだけかもしれません。
「距離を置くのをやめよう」と思っていても、本当は以前の関係に戻りたいのではなく、相手から冷たい人だと思われたくないだけかもしれません。
相手の気持ちは、こちらが完全に決めることはできません。
自分の選択を変えれば、相手の反応を一時的に避けられることはあります。けれど、そのたびに自分の都合や気持ちを後回しにすると、また同じ苦しさが残ります。
迷ったら、こう問い直します。
「誰にも責められないとしたら、それでも私はこの選択を変えたい?」
それでも変えたいなら、選び直す。
変えたくないなら、必要なのは選択の修正ではなく、相手の反応を引き受ける時間です。
確認3|今日ではなく、決めた日の自分に理由を聞く
不安になっている今の自分だけで考えると、判断したときの事情を小さく見積もってしまいます。
だから、決めた日の自分に戻ります。
次の3つを短く書いてください。
1. 私は何が負担だった?
2. 何を守るために、この選択をした?
3. この選択をしなかったら、何が続いていた?
たとえば、
予定が重なり、体力的に無理があった。
今週の自分の時間と体調を守るために断った。
引き受けていたら、また疲れたまま家のことをしていた。
ここまで書くと、「断った」という結果だけでなく、なぜそう決めたのかが見えるようになります。
自分の判断を支えるのは、絶対に間違えない自信ではありません。
その時点の自分が、何を見て、何を守ろうとして決めたのかを理解していることです。
決め直す条件を、先に決めておく
何度も考えてしまう人は、判断を保留し続けるのではなく、見直す条件を決めておくと楽になります。
たとえば、
• 新しい事実が分かったら見直す
• 状況が変わったら見直す
• 一晩置いても、自分自身が変えたいと思ったら見直す
• 相手の機嫌だけが理由なら、その日は変えない
というように、自分なりの条件を持ちます。
すると、不安が出るたびに最初から考え直さなくて済みます。
今日から使う「迷い直しストップメモ」
決めたあとに不安になったら、次の4行だけを書きます。
決めたこと:
その理由:
守りたかったもの:
見直す条件:
このメモは、自分を無理に納得させるためのものではありません。
不安と判断を混ぜず、そのときの自分の考えを見失わないためのものです。
選んだあとに少し不安になることはあります。
それでも、新しい事実がないなら、すぐに自分の判断を取り消さなくていい。
「不安だから変える」のではなく、「変える理由があるから選び直す」。
その区別ができるようになると、自分で決めることは少しずつ怖くなくなります。
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