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体育祭雑感。トラックの周辺ばかり見てしまう私の気になったこと。

中学3年生の娘の体育祭に夫と行ってきた。

娘は私と似てそれほど運動が得意でないので何も期待せずに行ったが、娘の活躍もとより、体育祭で気づいたことが多すぎてめちゃ面白かったという。人にとってはささいな刺激でも、私にとっては良くも悪くも大火事に近い印象を受けた。

その1。
以前長文で語ったMくん父が、体育祭でもPTAの仕事として腕章をしながらあちこちうろついていたので出くわしてしまった。

(9千字近くある長文なので多分読む気にならないと読めない記事なのだが、要約すれば、勝手にMくん父に話しかけた私が多少の気まずい場面で大ダメージを受けた話である。)

前回のこともあったので本当は知らん顔したかった私だが、隣にいた夫は以前からMくん父と地域の祭りで面識があったらしく、「あ、どうも!」と臆せずに声をかけたのも夫だった。

Mくん父が私達を見て、「あ、奥さんが…そうだったのですね!」と今更夫婦だと知ったらしい。
娘の苗字も名前も二人で名乗っていたはずなのに、今まで知らなかったとは…。(ということは、私の娘のことをMくん父が認知していないことなる。)
目の前で人のつながりが分かったときの「ハッ」とした顔を見るのが面白かった。
私は夫に会話を委ね、またも恥かしさで始終無口でニコニコしていただけだったが。


あとで夫に、
「あのお父さんと話したら、私が『あなたの息子と誕生日が実は同じなんですよ!』てついいってしまいそうになるから、もうあまりしゃべりたくないんだよね!」
と言ったら、
「そんなこと言われたら『こいつ何言ってんの?!』って俺だったら思うね。宗教とかの勧誘みたい。」
と思いっきり私の誕生日ソウルメイト幻想が否定されたので、口が裂けても言うものかと思った。客観的意見はグサるけれど有難いものだ。


その2。
またもMくんの話題。
徒競走の時に、走者の名前がアナウンスされて一人一人挨拶をするのだが、Mくんだけは名前が呼ばれた際に「人、人、人、と書いて舌でなめると緊張が収まるポーズ」をしていた。
あまり大きくやると先生から怒られるから小さくやって笑いを取ろうとしていたけれど、すごくその姿勢がMくんらしくて、またも私は「さすが6月30日生まれ!」と150m先で感心してしまった。
娘も気づいたかな、と思って聞いたけれど、娘も気づかなかったし、夫も気づいていない。この感動を誰と分かち合えばいいのだろう、と思う次第だ。


その3
学年種目で負けたクラスの子達(娘のクラスでない)が、競技後の観覧席でクラス全員で落ち込んでいる姿を見たこと。
最初は女の子一人が泣いているだけだな、と見ていたら、席に着いたと途端に別の子も泣いていたし、男の子までタオルで顔をぬぐって泣いていた。ま、まぶしすぎる光景…。
そこに誰も気づいていないまま、他の競技はどんどん進んで行くし、観客である保護者はその泣いている子供達の様子には目もくれずに輝いているトラックの方ばかり注目しているしで、まさに社会の縮図を見ているようで。

スポーツ観戦をよくする人ならこんなことは普通なのでしょうが、オリンピックですらまともに見ない私としては、負けて泣いている人の方にドラマを感じてしまって、そちらばかり気を取られてずっと見てしまった。
結果総合得点ではそのクラスは3クラス中2位だったのだが、それでも悔しかったのだろうな、とは思わずにはいられない。娘によるとそこのクラスは練習では一位だったのに、本番ではビリになってしまったとのこと。
「その悔しさ、無念の涙はどんなものよりも美しいよ。」と親心にもただの文系おばさんがその子たちにいってやりたい…。
きっと担任の先生があとで似たようなことを言ってくれただろうと切望する。

その4。
無駄にまだまだある気づき。以下箇条書き。

・ある担任のT先生が、学校教員が全体で着る渋めのTシャツではなく、受け持っている担任のクラスカラーである黄色で生徒の寄せ書きいっぱいのTシャツを着て張り切っていたこと。他の先生の渋めTシャツとの対比が激しく、この学校で一人本気で熱血している人みたいで面白かった。

・体育祭で流れた曲もそのT先生が選曲した歌謡曲ばかり。WANIMAなど、先生の好みをがんがんに、でも少し生徒寄りに「ミセス」など今流行している曲が入っていた。
とにかく疾走感のある曲ばかりで、盛り上げ上手な先生ならではのリミックスぶりに体育祭そのものが先生プロデュースのお祭りみたいで面白かった。

・娘の話によく出てくる子達の名前と顔を一致させまくる。一人アナログで顔認知作業をしているみたいで競技のゆくえよりもそちらのほうを追うのに忙しかった。
また他の保護者も、「ウォーリーをさがせ」のようにあちこちに知っている人がいるので気が抜けなかった。夫のおかげで「今声をかけていいのかな?」なんて迷わずに夫のついでに挨拶ができて安心した。

と、書き出せば身内の情報ばかり。
その場にいなければ誰にも伝わらない小さな笑いばかりが火山のように私の中で噴出していた。(隣にいた夫にもボソボソ呟いたがあまり通じてなさそうだった。)


子供の体育祭で特出すべきでもない細部ばかりが気になる。

子供が頑張っている姿は当然ハラハラさせられ、結果とその努力を称えるのももちろん大事なのだけれど、その隙間のいろいろが私にとっては重要で。
その忘れそうな細部を書いてみるのもまた楽しいなと。私なりの運動会レポート。

この中学での体育祭を見るのは今年で一旦おしまいだ。
5年後に息子がこの中学を入学したらここで体育祭が見られるかもしれないし、また同じことを言い出すかもしれない。






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