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tibihime
お母さんには、謝らないでほしかった
前に記事にしたことがある話だが、去年に帰省した時、母親から謝罪を受けた。
私は面食らったこともあり、大して中身のある返事もせずに流してしまった。まさか母親から謝罪があるとは思わなかったのだ。
その謝罪だが、私がまだ小学校低学年だった頃に放置気味だったことを謝る内容だった。
私が小学1年生の頃に我が家は母子家庭になった。母親は私と兄を養うために平日は遅くまで働いていた。私は兄と2人きりでいじめられるか、家に1人でずっとスーパーファミコンをやるような日常を過ごしていた。
特につらかったのは兄のいじめで、私の基本的な尊厳はこの頃に破壊されたように思う。4歳年上の兄に対抗する手段はなく、私は大人のいない家で兄のおもちゃにされ、時にサンドバッグにされた。あまりに嫌だったので、当時の私はよく押入れに籠っていた。兄に見つからないように息をひそめていたのだ。
たぶん、母親はそのことについて謝ったんじゃないかと思う。
よく、機能不全家庭出身者は毒親に対して謝ってほしいと主張する。
だが、私の母親は毒親とは程遠い人だと思う。
だから、謝らなくてもいいのにと思った。
というより、あなたが謝る筋合いはないと思った。
謝るべきなのは、私の尊厳を踏みにじり、半生に渡って略奪と暴力を繰り返した兄の方なのだから。
というのが、謝られてから今に至るまでの私の考えだった。
しかし、従姉の子供のことがふと頭をもたげた。
このことに思い当たった瞬間、私は謝られたという事実に深く動揺することになった。
謝らないでいいのに、が、謝らないでほしいに変化した。
母の謝罪が私の想像した通りのものなら、私が人知れず行っている努力も無駄になってしまうからだ。
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