毒家庭から逃げるにも金がいる――実家から約600km離れるまでの金銭サバイバル
『成人したら、毒親・毒家庭から離れた方がいい』
という意見をよく見かける。
確かに正論だ。
ただ、私はいつも
『言うだけなら簡単だよな』
と思ってしまう。
家を借りるにも金がいる。
引っ越すにも金がいる。
そして何より、逃げた先で生活するにも金がいる。
私の場合、公務員時代に貯めた約200万円があった。
それでも、一度は金が尽きた。
無職になり、バイトを1日で辞め、格安の在宅ワークで苦しみ、米軍基地で清掃バイトをして命を繋いだ。その後、在宅ワークで再び金を作り、最終的には実家から約600㎞離れた兵庫県まで逃げた。
今振り返ると、必要なのは『逃げる金』だけではなかった。
逃げた先で生きる金と、実家へ戻らなくても済む防衛線が必要だった。
今回は
実際に引っ越しでかかった金
退職後に襲ってきた年金・税金・社会保険料
無職や自営業時代の賃貸契約
人間関係が極度に苦手な私が仕事を厳選した過程
障害年金によってできた最後の防衛線
まで、かなり生々しく振り返っていく。
要するに、今回は毒親・毒家庭から逃げるための金の話だ。
前回は『実家から距離をとることで毒が薄くなった』という話を書いた。
今回は、その裏側にあった金銭面を掘り下げていく。
この記事は誰でも使える『毒家庭脱出マニュアル』ではない。
ただ、実際に仕事を辞め、200万円を使い、貯金を一度失い、仕事を探し直し、さらに遠方へ引っ越して生活を形成した人間の記録ではある。
実家から離れたい。
でも、いくら必要なのかわからない。
仕事を辞めた後、どう生きればいいのかわからない。
精神疾患があって普通に働くことも難しい。
そんな人にとっては、少なくとも一つの事例として参考になると思う。
私が逃げられた最大の要因
なんとも世知辛い話だが
私が毒家庭である実家を離れられたのはお金があったからだ
別に実家が太かったとか、博打であぶく銭を稼いだとかではない。
公務員時代に財形貯蓄をなんとなく(母親への堅実アピールで)やっていて、退職時に200万くらい貯まっていたのだ。
これに関しては必ずしも母親が悪いわけではない。
兄のせいで家庭が荒れていたので、私がしっかり者、堅実なアピールをすることでバランスを取っていただけのことだ。
とはいえ、怪我の功名ならぬ毒の功名である。
ちなみに退職金も100万ほど出たが、その大半は退職後の年金・社会保険料・税金に消えてしまったので、実質的には財形貯蓄に助けられたと言える。
退職の罠ーー年金・社会保険料・税金爆弾
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