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(20260303)今すぐ裸足のステップで 街じゅうを起こして

坂口涼太郎『今日も、ちゃ舞台の上でおどる』を読んでいてなぜかどうしようもなく想起してしまう友達の顔があった。読み進めていると、偶然その友達から連絡がきて驚いた。本の話をすると「あんた、いつも本読んで人のこと思い出してるな!」と言われた。その本の感じと似た魂のありようをしている誰かのことを思い出しながら読書をする癖がある。

2026年1月3日(土)
新年早々、ディズニーシーに行った。何年ぶりなのかわからない。年末にあった忘年会で、今度ディズニー行こうぜ!みたいになって、まぁそんな口約束が履行されることはないだろうとイェイウォウと乗っていたらあれよあれよとLINEグループが作られスケジュールが決まった。アラフォーの行動力をなめていた。入場して最初のアトラクションに並びながら友達がバキバキと現代版のファストパスやらなにやらの予約などをこなす。すべてがスマホで手配できるようで、もう僕の知っているテーマパークではないようだ。ディズニーシーに関しては大学生の頃に韓国人の留学生が帰国する前にみんなでディズニーに行きたい!と企画し来たのが最後な気がする。その留学生がキンパを作ってきてベンチで座ってこっそり食べた記憶がある。そのベンチは今もあって少し安心した。アトラクションに乗りたい強い欲求もないし、ファストパスもどんどん買うようにすれば年始のディズニーも悪くないなと思った。しっかりとアトラクションに並んだのは2、3回のみだったが、まぁアラフォーが集えば何かしらの話を終始しているし退屈することもなかった。開園から閉園まで居たけれど、ディズニーって食べ物が美味しいし何より動線がいいな!ライブでもそうだが、高い金を払っていい思いをしたいという気持ちよりも、不快な思いをしたくなくて金を払うようになっている節があり、そこに対して納得感を求めるようになりつつある。加齢かもしれない。とはいえアラフォーでもお揃いの帽子をかぶってまる一日遊んで、いい場所だなとしみじみ思った。年一回くらい来たい。

2026年1月10日(土)
『一番くじをやってみたい』という僕の最もしょうもない夢が叶った日だった。一番くじというものを最近よく見るようになったが、気が小さくギャンブルが苦手という性質のもと避けてきた。本を見にTSUTAYAに行ったら今日入荷!という札のついた可愛らしいポケモンの一番くじがあり、レジでは若い男性客がそれを引いているらしかった。遠目に見てしまう。男性はまぁまぁな回数を引いていたがあまりいい賞が出なかったらしく、恋人らしい女性にもうやめな!と叱られていた。一番くじは残っている景品がわかるようになっている。上位のものはほぼあり、下位ばかり取られていた。当たり前だが、上位の賞ほど景品がよく、下位になるとイマイチとなる。何か心に滾るものがあり衝動的にレジに向かう。上位の景品はぬいぐるみなのだが、もはや何か景品が欲しいというより一番くじを引きたい気持ちが先行していた。3枚!レジで注文すると2000円以上した。高いよ!引いてみると、どれも下位賞。まぁそうか、とハンカチやキーホルダーをもらい帰ろうとする。いや、しかしこれでいいのだろうか…?年末にKindleのセールでカイジを買って読んでいるこの自分が…?負けたまま終わることが許されるのか?レジのおばちゃんと目が合う。もう3枚!おばちゃんに頼み、引くと、B賞!おばちゃんも一緒に喜んでくれた。ピカチュウのぬいぐるみを受け取る。あとはまぁ下位賞だったのだが、勝った喜びと共に帰り、買おうとしてた本はすっかり買い忘れて後日Amazonで買った。後日、友達に一番くじで勝った話をすると4000円でピカチュウのぬいぐるみ!!と呆れられた。もしかして、勝ってないのだろうか。なんか新しい扉を開けてしまった感覚があった。

2026年1月18日(日)
東京大神宮で初詣をした。年始は無理だよ!駅まで並んでるからね!と言ってこの日になったが、全然この日でも普通に駅あたりまで並んでた。狂気。とはいえ初詣なので割とするりと列は進み参拝をする。友達と東京大神宮でお守りを買うかどうかという話になり悩む。欲しいお守りがあるのだ。上野東照宮で売っている手塚治虫『ユニコ』のお守りを買おうとずっと思っていた。その旨を話すとじゃあ上野東照宮に今から行こうよ、となる。初詣ってハシゴしていいの?というところからChatGPT総動員で確認し、どうやら大丈夫そうなので上野に向かう。神の機嫌についてAIに聞いてる人間って、一体なんなんだろう。上野東照宮では念のため東京大神宮とは別のお願いをして、ユニコのお守りを買い、上野のメンチカツ屋みたいな店で飲んだ。終始ずっとNetflix『ボーイフレンド Season2』の話をしており、共通言語のあるよさについて再認識した。帰りにKindleで『ユニコ』を再読した。飲んでいる時に友達に「(お守りになるくらいだから)『ユニコ』って、ハッピーな話なの?」と聞かれたが、複雑な気持ちになった。周りの人間はハッピーな場合もあるが、主人公であるユニコ本人があまりハッピーではない話も多い。そう考えるとユニコのお守りとは何か幸せを与えてくれる他者を搾取する構造のお守りなのだろうか?と疑念が浮かぶ。怖いけど、とりあえず一年はこれでやっていこうと思う。

2026年1月23日(金)
埼京線で刃物を振り回した人がいたとかでJRの電車が止まってしまった。帰りに使っている電車もダイヤが乱れており78分待ちとか書かれていた。ディズニーランドかよ。誰かがその刃物で傷ついたわけではないようだけれど、何万人とか、もしかしたら何十万人という人が彼の刃物の影響を受けた。きっと彼もそれに至る色々があったのだと思うけど、人の行動の余波みたいなものについてすごく考えた日だった。自分のふとした行動とか、ふとしていない行動とかが案外いろんな物事に波紋を生んだりもしているんだろうか。

2026年1月26日(月)
会社の暖房が壊れたようだ。朝からオフィスが寒い。廊下に居た掃除のおばちゃんがこれね!壊れてるよ!と騒ぎ始めたのを発端にフロアの人がざわざわし始めなんとなく僕と掃除のおばちゃんが管理人室に行くことになった。管理人室に行くと空調はね、管理している部署があって…と別の階に行くよう指示される。なぜか掃除のおばちゃんと管理人も一緒にその階に行き、空調を司っている部署に話を聞くと一度見に行きましょうかと言う。全員でぞろぞろと自分のフロアに行くと、空調管理者がこれは非常用空調を使わなくてはいけないですと言う。なぜか非常用空調はまた別の部署が管理しているらしく全員連れだってその部署を訪ねた。非常用空調の管理者は最後の仲間に相応しく事態を解消してくれたが、こんなドラクエみたいなことあるのかよと思ってしまった。ちょっと前にも早朝の二丁目でこんなことがあった気がするが、ドラクエ的に仲間が増えていく現象がたまらなく好きだと思う

2026年2月5日(木)
火曜日に『ボーイフレンド Season2』の配信が終わり狂った様に文章を書き連ねてひと段落したら燃え殻のようになってしまった。

オーディション番組の終わり際とかもそうだけど、なんかこうなると他のエンタメを受け付けなくなってしまう。よろよろと自分のKindleを眺め唯一読めそうだなと思った光浦靖子『ようやくカレッジに行きまして』を読んだ。エッセイってそこに書いてあること以上にその裏側にあるその人の人生のことを考えることができて好きなんだけど、この本は日本という国で、芸能界という場所で、女性という性別で長年やってきた光浦靖子という人間そのもののバックグラウンドがばばんと見えるようで感動する内容でもないのにえらく感動してしまった。エッセイの文を読みながら、光浦靖子という素晴らしい人間そのものをほんの少し読み解くような不思議な体験だった。

2026年2月8日(日)
XGのライブを見に行った。僕自身はXGはそこまで熱心に好きなわけではないのだが『WOKE UP』をカラオケで歌いたく練習するために死ぬほど聞いていたら2025年に聞いたアーティストの上位にXGが食い込んでいた。友達に誘われたが、確かに生『WOKE UP』を聞きに行くのも悪くないなと思い承諾する。信じられん大雪で会場の横浜まで辿り着けるか不安だったがなんとか辿り着く。横浜駅のNEWoManにあるPARIYAで飯を食いジェラートを食い『ボーイフレンド Season2』の話を散々して会場に向かった。最近はもっぱらME:Iのライブばかり行っていたのでなんだか不思議な感覚になったが、僕は個人的にアーティストのライブにある種の不完全性みたいなものを確かめに行っている節があり、音源とか画面越しで感じる構築され尽くした何かを自分の中で崩したくてライブを見るところがある。そういう意味でいうとXGのライブは不完全性がなさすぎてちょっとびっくりした。完全だった。なんだか日々甘えたことばっかり言ってグズグズしているのが恥ずかしくなったしもうちょっとちゃんと生きようと思うライブだった。

2026年2月13日(金)
ハロプロがサブスク解禁するとのことで、祭りのようだった。ローソンの増量キャンペーンの時期とかも思うけど、これが現代の祭りなのだと思う。日本の相対的貧困化とかそういう気が滅入る現実ばかりだけど、資本主義をここまで上手に祭に消化することができる国民もあまりいないのではないかと思う。そもそもハロプロはまぁまぁアルバムを買っており新たに何を聞くとかでもないな…と思ってずっとM!LK『爆裂愛してる』を一日中聞いていた。『爆裂愛してる』はハロプロの上澄みみたいな部分だけをすくってこねて作り上げた何かなので殆どハロプロのサブスクと同義だと思った。いろいろな人がハロプロのおすすめ曲をSNSにあげるのを見続けてわけがわからなくなってしまい、久々に光井愛佳『私の魅力に気付かない鈍感な人』を聞いた。

2026年2月18日(水)
Kindle版の柳沼行『ふたつのスピカ』がセールになっていたので購入し、20年ぶりに読んだ。中学生の頃に大好きだった漫画だが、最近こうやって懐かしい漫画のKindle版セールをやってくれるのが嬉しい。うっかり通勤電車で1巻を読んでしまい、泣いた。序盤は本当に心がある人間は全員号泣する内容なので読んでほしい。一気に終盤まで読み、なんとなくそこで読むのをやめてしまった。半年くらい前に『ガラスの仮面』も全巻購入し最新刊の直前でやめている。懐かしい漫画が終わってしまう(『ガラスの仮面』は完結してないのだが)のが悲しすぎてなぜかなんとなく読み進められない。ジジイの病気なのだろうか。

2026年2月28日(日)
友達がフリマをやるというので見に行った。ゲイバーを借りて、数人で服を並べてフリマをやるという、なんて矢沢あいの世界観のようなイベントなんだろうか。開始早々にバイヤーのような人が来ていいものはどれもこれも買い尽くしてしまったらしく、僕らが行く頃には商品はだいぶ少なかったがTLCのCrazySexyCoolと書かれたキャップがあり見つけてすぐ買った。TLCのキャップを買い占めないバイヤーとかもう辞めてしまえよ。CrazySexyCoolとはTLCのアルバム名なのだが、同時に僕の人生のテーマでもある。クレイジー、セクシー、クール。ゲイが開催したフリマでしか出ることのない商品をゲイが買うエクスタシーにドーパミンが出過ぎてそのキャップだけで行った意味があってよかった。一緒に行った友達と居酒屋で飲むことになり、その前にマキアージュのファンデ新しいやつ試してもいい?と聞いたらOKだったのでアットコスメストアで試した。持つものは小さいことに蛙化しない友人だと思う。TLCのキャップとマキアージュの新色ファンデが入った袋をぶら下げて新宿二丁目で飲んだ。生きてる。

ひげ脱毛を始めた。日々きれいなジジイになっている。ひげはないし、マキアージュで肌はいつもつやつやなジジイ。自由診療の美容クリニックに行くと他所のどこでもありえないような宝物に触れるような接客をされるのでなんか笑ってしまう。その割にされることは刑罰かと思うくらい痛すぎるレーザー照射なので脳がバグっているうちに施術が終わる。美容とか脱毛とかより、あのありえない体験をするためだけに皆一度は美容クリニックにかかることをおすすめしたい。

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