10回続けば、それは普通になる
最近、「人は続けたものを普通にしていく」
ということをよく考えています。
以前、私はNoteで「継続」や「積み重ね」の大切さについて書きました。
今でも、その考えは間違っていないと思っています。
人は急には変わらないと思います。
日々の積み重ねが、少しずつ人を作っていきます。
これは、営業現場でも人材育成でも、今なお強く感じていることです。
ただ最近は、継続には怖さもあるなと思うようになりました。
なぜなら、人は良いことだけでなく、悪いことも普通にしてしまうからで。
今回は、そんなことについて書いてみたいと思います。
人は「続けたもの」を普通にしていく
昔、何かの本で「45日続けば習慣になる」という言葉を覚えた記憶があります。『7つの習慣』だったのか、別の自己啓発本だったのか。
忘れてしまいましたが、、、
ただ、その考え方だけは、ずっと頭のどこかに残っていました。
当時の私は、それを「良い習慣を作ることが大事」という意味で受け取っていました。
毎日努力する。
継続する。
積み重ねる。
そういう前向きな話として捉えていました。実際、今でも継続の力は大きいと思っています。
営業でも、人材育成でも、成果が出る人は、才能よりも続けられる人であることが多いと思っています。
すぐに結果が出なくても、地道に考え、動き、改善を繰り返せる人は、素晴らしいと思います。
これは今でも変わらない考えです。
ただ、長く人や組織を見ていると、継続には別の側面もあることに気づきます。
人は習慣化するというより、
「続いたものを普通にしていく」のではないかと思うようになりました。
良いことも悪いことも「普通」になる
最初は違和感があることでも、10回、20回と続けば、だんだん抵抗がなくなっていきます。
たとえば、遅刻。
他責。
考えないこと。
準備をしないこと。
雑なコミュニケーション。
最初は「良くない」と思っていたはずなのに、繰り返されるうちに、本人の中では日常になっていきます。
逆に、良いことも同じです。
即レスすること。
感謝を伝えること。
準備してから会議に出ること。
毎日考えること。
相手の立場に立って話すこと。
これも続けば普通になります。
つまり、良いことか悪いことかは関係ありません。
続いたものが、その人の基準になっていくのだと思います。
これは個人だけではなく、組織にも同じことが言えます。
人は自分の「普通」を正しいと思い始める
怖いのは、人は自分の「普通」を、だんだん正しいと感じ始めることです。
だから、組織文化を発展するのが、難しいのだと思います。
雑な会議が続けば、雑な会議が普通になります。
誰も挑戦しなければ、挑戦しない空気が普通になります。
考えずに指示待ちすることが続けば、それが当たり前になります。
逆に、考えて発言する人が多い組織では、それが自然になります。
相手を思いやる行動が繰り返される組織では、それが文化になります。
本気で仕事に向き合う人が多い組織では、それが基準になります。
つまり、組織文化というのは、特別な理念や掛け声だけで作られるものではなく、「何を繰り返しているか」で決まっていく部分が大きいのだと思います。
継続は力なりは半分正しく、半分正しくない
最近は、「継続は力なり」という言葉も、半分正しくて、半分危ないと思うようになりました。
なぜなら、人は良いことだけでなく、悪いことにも慣れてしまうからです。
アルコール。
ギャンブル。
怒る癖。
他責。
承認欲求。
ネガティブ思考。
何となく続いているだけの会議。
意味を考えなくなった業務。
これらも、続けば日常になります。
怖いのは、これらのことは本人の中で異常ではなく普通になっていくことです。
昔からやっているから続けている。
前任者がやっていたから続けている。
何となく必要そうだから続けている。
やめる理由がないから続いている。
こういうものは、気づかないうちにたくさんあります。
だから、「続けられること」自体は、必ずしもいいことではないと思うようになりました。むしろ重要なのは、「何を続けるか」なのだと思います。
続けられる人ほど、自分の継続を疑う必要がある
私は、何事も続けることには比較的自信があります。
一度やると決めたことを続けることは、苦手ではありません。
むしろ、続けられてしまう方だと思います。
ただ、だからこそ最近は、自分が続けていることが本当に正しいのかを、常に疑うようにしています。
これは本当に必要なのか。なんとなく行動を続ける状態になっていないか。昔の成功体験を引きずっていないか。
今の環境にも合っているのか。逆から考えると、これはもう要らないのではないか。
そうやって、一度疑うようにしています。
そして、考えた結果、やはり必要だと思えたものは続けます。
逆に、今はもう必要ないと思えば修正する。継続する力は大事です。
ただ、それ以上に、継続しているものを見直す力も大事なのではないかと思います。

本当に大事なのは「修正できること」
継続は、人を作ります。
ただし、それは良い方向にも悪い方向にも働きます。
だからこそ大事なのは、良い習慣を続けることだけではありません。
今、自分は何を普通にしているのか。
それは本当に必要なのか。
続けるべきものなのか。
それとも、修正すべきものなのか。
そこを見極めることが大事なのだと思います。
人は変わるというより、慣れていくものですから。
だからこそ、自分が何に慣れているのかを、時々疑う必要があります。
続ける力より、
続けるものを見極める力。
そして、必要であれば修正できる力。
今はそちらの方が、成長にも、組織づくりにも、大事なのではないかと感じています。
執筆:松村 健太
BCC株式会社 IT営業アウトソーシングカンパニー カンパニー長
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