【海外競馬】🇬🇧チェルトナムゴールドカップ観戦記【競馬場訪問レポ】
英国現地3月14日(金)に、チェルトナムゴールドカップを観に、チェルトナム競馬場を訪れました。
レース本番では、3連覇を目指したガロパンデシャン号が、先行馬の飛越失敗のあおりを受けたのか、直線でイナザウェイユアシンキン号に競り負ける、という波乱があり、現地は盛り上がっていました。それでも、王者は2着を死守し、意地を見せました。

以下のポストで、ガロパンデシャン号を本命視していましたが、宣言通りにギャンブルを避けたことは極めて利口な判断だったと思います笑
そんなチェルトナム競馬場、これまで凱旋門賞(ロンシャン競馬場)や英チャンピオンS(アスコット競馬場)を観戦したときと比べると、圧倒的に日本語話者の割合が少なかった(というか、一人も見なかった)です。
そもそもグランドナショナル以外の海外障害競走の知名度が、コアな競馬ファンの間でもそこまで高くない、という事情もあるのでしょうが、それゆえにチケットの取得の仕方に関する情報等が限られている点も、また敷居を高くする要因なのかなと思っています。
私が都度情報収集している以下のnote主の方も、チェルトナム競馬場には訪れられなかったようで、私自身完全に手探りでの訪問となりました。そこで、チェルトナムフェスティバルに関心があるという奇特な方に向けて、本投稿では、今回私が得た知見を残しておくことにします。
チケットの購入
まずは、チェルトナム競馬場入場のためのチケットを購入しましょう。当日購入することも可能なようですが、事前にHPで購入する方が安上がりです。英国の大きいレースイベントに関しては、だいたい半年ほど前からチケットが購入できるようになりますが、事前購入にもグラデーションがあり、早ければ早いほど安いので、日程が確保でき次第購入することをおすすめします。
Cheltenham Festival 2026 | Tickets & Info | The Jockey Club
チケットの種類
英国競馬のチケットは、たいていの場合、松・竹・梅の3種類が提供されています。それぞれ「~~~エンクロージャー」という名前で売り出されており、入場できるエリアが異なります。
チェルトナムフェスティバルの場合は、クラブエンクロージャー、タタソールズエンクロージャー、そしてベストメイトエンクロージャーの3種です。

クラブエンクロージャーは、最も高いチケットで、ゴール板前やパレードリングへのアクセスが可能です。タタソールズエンクロージャーは、竹に当たるチケットで、おおむねクラブエンクロージャーと同じエリアに入られますが、ゴール板の真ん前には入られません。ベストメイトエンクロージャーは、そもそも入場口が異なり、パレードリング等にアクセスできません。

チケット購入時の考慮要素
今回私は、竹に当たる「タタソールズエンクロージャー」を購入しました。チケットを選ぶ際に、個人的に考慮している要素は、主に以下の3点です。
①パレードリング(パドック兼ウィナーズサークル)にアクセスできるか。最も馬を近くで見られる場所になるため、最重要視しています。
②ウィニングポスト(ゴール板)前で競走を見られるか。
③100ポンド(2万円)を超えないか。ドレスコードが厳格すぎないか(∵燕尾服は持っていない)。
これらの要素を考慮し、まず、ベストメイトは①の観点から問題外。その上で、予算の都合で②に多少目をつむってタタソールズを選択しました。とりわけ今回は障害競走であり、障害を飛越しているところを見たいため、ゴール板前にこだわる必要性が薄かったという事情もあります。
なお、チェルトナムフェスティバルでは、ほとんどドレスコードはない(スポーツクラブのユニフォームだけ、無用の対立を避けるためお断り)のですが、たいていの人はスーツを着ていました。
もっともタタソールズエンクロージャーであっても、ジャンパーとジーンズみたいなラフな格好の方も体感2割ほどはお見受けし、スーツでなくても浮きはしなさそうです。ちなみに上掲の燕尾服ですが、私が調べた限りでは、ロイヤルアスコットの招待客専用のエンクロージャーを除いては、ドレスコードとして指定されている例はなさそうなので、よほど毛並みの良い方でなければ、そこまで気にしなくてよさそうです笑
アクセス
いくつか選択肢はあるようですが、もっとも一般的なケースとしては、鉄路+シャトルバスということになろうかと思います。
チェルトナム競馬場の最寄駅はCheltenham Spa駅になるのですが、そこから競馬場までは徒歩で45分かかります。普通の運動靴であれば問題ない距離だと思いますが、革靴だと流石にキツい&英国クオリティの天気次第では雨に打たれることになるので、Stagecoach社が提供するシャトルバス(25年は往復9ポンド)の利用をおすすめします。
私は朝イチで行ったので特段並ばずにバスに乗れましたが、一大イベントということもあり、現地では大混雑に対応した体制が整えられていて、大量の人が並ぶことを前提とした列形成がなされていました。他方で、バス自体も大量に並んでいたので、行列があったとしても待っていれば割とすぐに乗られると思います。
バス停がどこにあるかわからないのではないか、と私は当時不安がっていましたが、そもそも駅を出る際の改札が臨時でバス停前に移動されていて、人の流れに沿って行けば勝手にバスorタクシー乗り場に誘導されるので、ご安心を。バスはチェルトナム市街で一度停まるので、そこで誤って降りないようにだけ気を付けていれば、無事に競馬場に辿り着けるはずです。
トラック
ロンシャンやアスコットと比較しても、とにかく大きいな、という印象を受けました。最終直線の長さは、(どこを探しても判明しなかったのですが、マップを見る限りでは、)500~600m程度(府中くらい)かなと思われる一方で、高低差があって、遠くまで見通せるので、体感長く感じます。

スタンド
これまで、欧州の競馬場はどこも(コースの雄大さに比較して)スタンドがしょぼいな、という印象を持ってきました。この競馬場は体感中山競馬場くらいのメインスタンド(The Grandstand: 画像中段右)に加えて、札幌競馬場くらいのスタンドが2つ(The Princess Royal Stand: 画像中段真ん中、Best Mate Enclosure: 画像上段でベストメイト限定)、掘っ立て小屋みたいなスタンドが1つ(The Guiness Village: 画像中段左)あり、それなりの迫力がありました。

内観は、そもそもクラブエンクロージャーのチケットを持ってないと入られないエリアもあり、コメントしがたいですが、一般論として、私は、日本の競馬場のスタンドの方が小綺麗で好きです。

プレパレードリング
聞き馴染みのないワードですが、機能としては装鞍所に当たるような気がします。文字通り、パレードリング(パドック兼ウィナーズサークル)の前(Pre)のパドックといったイメージで、ここでくるくる回って順番を待ちながら、頃合いを見て馬房に入りゼッケンを装着します。

後述するパレードリングよりも空いているので、馬を間近で見たい人には、こちらがおすすめです。
パレードリング
今のところ訪れた海外の競馬場は、すべてパドックがウィナーズサークルを兼ねており、それをパレードリングと呼んでいます。ウィナーズサークルやウィニングランは、どうしても馬を間近で見られる人が限られてしまいますので、より多くの人が、勝ち馬と喜びを分かち合うことができるこのパレードリングの仕組みは、JRAの競馬場にも導入してほしいものです。

当日の導線のイメージ
私は海外の競馬場を初めて訪れる際は、当日ほぼ開場直後に入り、一通りのスポットを眺めながらレース開始までの間に最適な導線を見つけるようにしています。
海外の競馬ファンが、日本のそれよりもお行儀が良い点として、場所取りをしない(場所取りなんてしたら平気で置き引きされる、という治安の悪さが背景にあるかもしれませんが笑)ところが挙げられます。したがって、パドックを見たければレース観戦をあきらめなければならない、といったジレンマを抱える必要はなく、コースとパドックとを都度往復しても間近で競走馬を眺めることができます。
そこで、今回私がタタソールズエンクロージャーで実践した導線の例をご参考まで紹介します。

A. プレパレードリング
まず、プレパレードリングで馬を眺めます。オッズ10倍以下で勝ち目のありそうな馬の写真だけパシャパシャ撮っておきます。(ここで撮られなくても後述のC.で至近距離での撮影は可能です。)馬はある程度くるくる回った後パレードリングに向かいますが、レース前に関しては、プレパレードリングとパレードリングとで見られる光景にほとんど違いはないので、パレードリングをパスして、スタンド方面に向かいます。

B. レース観戦
次は、競馬場訪問の主目的であるレース観戦です。上述のとおり、手前の枯れ草?のコースは、返し馬の際に通ってくれて、ファンの希望をよく"理解って"くれています。JRAもよろしくお願いします。。。

日本同様、同じ障害を何度か飛越することになりますが、係員の方が、2周目に備え、馬に蹴られてへこんだ障害物を直しているのが印象的でした。欧州のジャンプホースは飛越が上手なもんだと勝手に思い込んでましたが、そういう訳ではないようです。

C. パレードリングへの通路
チェルトナム競馬場では、決勝線通過後に、パレードリングを経由してそれぞれの馬房に戻ることになります。その際、日本のような地下馬道ではなく、観客の目の前を通ってくれるので、本当に間近で競走馬を見ることができます。これも日本でやってほしいですね。。。

D. パレードリング
C.を競走馬が通り過ぎたら、それを追うようにパレードリングに向かいます。流石に1階部分はそのころには人でいっぱいでしょうから、高いところから撮る形になると思います。凱旋門賞や英チャンの際もそうでしたが、表彰式の最中にもう次のレースの馬がパドックとして利用し始めるのが少しシュールで面白い光景です。

余談: 現地の雰囲気
欧州競馬は貴族文化の名残もあり、現地人はシャンパン片手に優雅に観戦、何ならレースそっちのけで社交を優先。そんなハイソなイメージがある方も多いかも知れませんが、身なりはちゃんとしていても、ゴール前では馬券を握りしめながら叫んだり、その辺にビールをまき散らしたりと、結局人間の本性は洋の東西で大差ないようです。
むしろ、例えば電車内で自由席を2席占領して寝っ転がったり、カントリーロードを歌いながら前の座席にくっついているテーブルをバンバン叩いたり、といった状態を見ると、私は入場料200円の日本の競馬場の方がよほど治安が良いように感じました。
したがって、欧州競馬観戦に関して、雅な雰囲気なのかなあ、私は浮いてしまうなあ、と思って敬遠する必要はほとんどないように思います。

むしろ大きなレースのある日は、「フェスティバル」というイベント名のとおり、お祭りであり、全力で楽しんだもの勝ちだと思います。公式なのか、ファンメイドなのかわかりませんが、音楽隊みたいなのが吹く曲に合わせて、金杯のトロフィーを模した着ぐるみが踊っていました。スーツを着たいい大人が、この着ぐるみと一緒に踊っているのは、非常にほほえましい光景でした。

その昔、ディープインパクト号が凱旋門賞挑戦した際に大挙して押し寄せた日本人が現地で顰蹙を買っていた、という言説が、まことしやかにささやかれていました。私は当時現地にいたわけではないので、この噂の真相を判断できる立場にありませんが、相当の迷惑をかけない範囲なら、現地人もずいぶん騒いでいるので、必要以上に萎縮する必要はないというのが、これまで何度かの欧州競馬場訪問で得た肌感覚です。
とりわけ我々日本人にとって、海外の競馬場訪問は、ほとんど一生に一度の機会でしょうから、多少図々しいくらいに満喫した方が、後悔がなくて良いのではないでしょうか。4月にはグランドナショナルも観戦する予定です。こちらはたくさんの先人が訪問されていると思うので、note書くかは未定ですが、貴重な機会を精一杯楽しんできます。
