「IPPOの一曲即発〜あのころのワタシ〜」 #06 ファンタシースターⅢ ~後編~
セガの家庭用ゲーム機初期の風景を回顧する連載6回目です!
マスターシステム版「イース」の移植や海外マスターシステム作品、メガドライブ時代には「時の継承者 ファンタシースターIII」「ファンタシースター ~千年紀の終りに~」や「大魔界村」の移植、「炎の闘球児 ドッジ弾平」などを手がけた元セガのサウンドクリエイター・IPPO (沼田出穂) さんがセガ家庭用ゲーム機のエピソードを綴っていく連載第6回目。
▼前回のコラムはこちらから!
今回は「時の継承者 ファンタシースターIII」の制作秘話の後編が語られます。ぜひご覧ください!
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こんにちは、IPPOです。
さてさて、今回は「時の継承者 ファンタシースターIII」(以後「ファンタシースターIII」と表記)の制作回顧録の後編です。
サウンドデータのつくりかた
メガドライブのサウンドデータはどういう風に作っていたのかと聞かれることも多いので、ここで少しお話ししたいと思います。
「ファンタシースターIII」を制作していた頃、シーケンサはPC-98でダイナウェアのPRELUDEを使っていました。私は入社してから退社するまでずっとPRELUDEだったんですけれども、途中で別のシーケンサに変えている人もいました。
PRELUDEを使って作曲して、できたプリプロを企画者に聴いてもらい、OKが出ればメガドライブ用のサウンドデータを作る作業に入ります。PRELUDEのデータをメガドライブ用に変換するセガ社内製のコンバーターがあって、それで変換しておおまかな形を作り、それを編集してデータを仕上げていくという流れです。
サウンドデータのいわゆる“打ち込み”はPCで行っていましたので、PCとTVとの2つのモニターを並べて置いて作業していました。ちなみにPCのテキストエディタはMIFESを使っていました。使いやすかったと思うんですよね、あれ。
私は未だにデータエディットの夢を見ることがあります。出社してPCを起動したものの、MIFESの使い方がまったく分からなくなっていて「どうしよう!?」と真っ青になるという怖い夢…
音色のほうは、メガドライブ用のサウンドエディターを使用していました。このサウンドエディターはメガドライブのパッドで操作するようになっていたので、メガドライブ上で動作していて、ICEを通してPCと接続していたと思います。TVモニターに音色パラメータが表示されて、音を聴きながらメガドライブのパッドでちまちまとエディットしていました。
セガ社内製のグラフィックエディターにはセガデジタイザーシステムという名前があるのに、サウンドエディターには名前がありませんでした。もしかしたら私が覚えていないだけで、ちゃんと名前があったのかも知れませんが。
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