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意思決定できる会社に戦略コンサルは要らない

いわゆるトップティアの戦略コンサルが、スタートアップをクライアントとしている例は極めて少ない。その理由として、典型的には「予算規模が小さく高いフィーが払えないから」と説明される。

しかし、これは本質を外している。現にスタートアップだけでなく、上場を果たして十分な予算を持つに至った"元・スタートアップ"企業においても、戦略コンサルが入っているケースはきわめて少ない。

私自身がまさに「戦略コンサル→元・スタートアップ」に身を置いて感じていることだが、彼らが戦略コンサルを起用しないのは、コストの問題ではない。元・スタートアップは基本的に「意思決定ができる経営者」がまだ現役で残っている会社である。だから、そもそも戦略コンサルの必要性を感じている経営者がいないのだ。

実際、彼らと働く中で戦略コンサル的なアプローチを持ち込むと、露骨にズレが出る。彼らが求めているのは「答え」ではなく、その答えを実行した「結果」である。答えをもっともらしく語るレトリックに、彼らはほとんど価値を置かない。意思決定ができる経営者がいる組織では、答えそのものに大した価値はないのだ。

別稿で述べた通り、問題解決力の主軸にあるのは「より良い答え」ではなく、「答えの説明責任を担保する技術」だ。

その価値は、説明責任を負う相手がいて初めて成立する。オーナーが即断できるスタートアップやオーナー企業のように、説明責任の相手がいない組織では無用となってしまう。

戦略コンサルや問題解決スキルを貶めるつもりはさらさらなく(むしろ私自身それをやると自分の首を絞めてしまう立場だが)、あくまで使いどころの見極めが大事だという戒めである。

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