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AIに「その3つ、根拠ある?」と聞いたら、白状された

先日、AIに記事の構成案を作らせていました。いまや珍しい話でもなくて、私の場合、大見出しから小見出しへと順に出させていきます。

大見出しは、いい出来でした。だからそのまま小見出しも任せて、AIが出力した画面をスクロールしながら眺めていました。いい出来じゃん、と。

そのときの私は、あることに気づいていませんでした。

いい出来じゃん、と思っていた

小見出しの束は、きれいに揃っていました。1つ目の大見出しにつく小見出しは3つ、その次の小見出しも3つ、その次も3つ。

最初は、気にもとめませんでした。3つずつ並んだ見出しは座りがよくて、画面の上では、それはもう整って見えます。私はそのまま、次の作業に進みかけていました。

チェックを進めるうちに、妙な引っかかりが出てきます。メリットの章も、デメリットの章も、手順の章も、すべて見出しは3つ。偶然にしては、揃いすぎている。

魔法の数字、3

3という数字には、名前のついた魔法があります。英語圏の修辞で「ルール・オブ・スリー」と呼ばれるもので、3つ並べると文章にリズムが生まれ、聞き手の記憶に残る。スピーチや広告の世界では、基本の型とされてきたそうです。

そしてAIは、その型であふれた英語の海で育ってきたようです。並べるなら3つ。素材が4つあっても、収まりのいい3に寄せる。そういう引力を、たぶん体で覚えている。

種明かしとしては、それだけの話です。ただ、この魔法は受け取る側にも掛かります。3つで並んだものは、きれいに見える。そして、きれいに見えるものを、人は疑いません。

いまも私は、構成案をAIに出させています。この記事を書いている今日も、です。

根拠はあるの? と聞いてみた

3つずつ規則的に小見出しが並んでいるのを見て、これは怪しいと思ったので、AIに聞きました。

「すべての小見出し(H3)が、3つになっています。これは根拠があっての数ですか?」

AIから返ってきた答えを要約すると、こうでした。

「根拠はない…。」

根拠がないなら、しっかりとリサーチをして、渡した資料も読み込んで、適切な数にするよう指示をしました。

そうすると、ある章の小見出しは4つに、別の章では5つになりました。

正直これじゃあ使えない、と思いました。同時に、少し呆れてもいました。AIって、こんなに簡単に手を抜くんだ。それも、いちばんバレにくい形で。

白状のあと

AIに白状させて終わり、なら気楽な話でした。

でも冷静になると、順番がおかしいのです。AIが都合よく省略していたのは事実として、それを「いい出来じゃん」と眺めていたのは私でした。

原稿のチェックは、私の仕事のど真ん中です。人の文章の見出しを数えるようなことを、10年やってきました。その私が、きれいだからという理由で、数えることをやめていた。

あなたは、AIの箇条書きが3つで並んでいたとき、根拠を聞いたことがあるでしょうか。きれいだから、で通していないでしょうか。

私は通していました。それも、たぶん一度や二度ではありません。

対策として、AIへの指示書に一行だけ足しました。3つになった列挙を見たら、素材から数え直すこと。

一行では、終わらなかった

その一行を足した数日後、別の記事でまた「観点は3つあります」が生まれていました。癖というのは、一度の注意では消えないようです。人間と同じですね。

だからいまは、私の目でもAIの自己申告でもなく、数えるための手順を別に置くことにしています。書いた本人は、自分の癖を数えられない。あの魔法の数字は、私の構成案の中では、手抜きの隠れ蓑になっていました。

今日もAIの構成案をスクロールしています。見た目は、あいかわらずきれいです。ただ、3つ並んだ箇条書きの手前で、指が一度止まるようになりました。

止まったところで、聞くことは決まっています。

その3つ、根拠ある?

▼この3つの魔法など「AIっぽい文章の直し方」をこちらにまとめました

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トール@AIで記事・文章を書く専門家【ぼかん屋】 「今日のコラムは良かったぞ!」そう思ってくれたときは、チップで褒めてくれー!明日の活力になる 笑