SUMMER SONIC 2025 東京1日目 ①音楽
昨年に引き続き今年もサマーソニックに参戦してきた。今年はその記録として、①「音楽」、②「タイムスケジュール・雰囲気」の2回に分けて記事を書いていく予定である。なお、昨年の音楽の記事に関しては以下から参照できる。
LiSA
『紅蓮華』を2曲目で演奏し、会場を一気に沸かせた。『鬼滅の刃』の絶大な人気もあるが、この曲単体としても音作りからコンセプトまで完成度が高い。そしてライブで驚いたのは彼女の声量だ。中盤の『ReawakeR』は今年上半期によく聴いていて、音源以上の感動を覚えた。ラインナップは最近の楽曲が多いが、昔のオタクなので『oath sign』等を演奏してくれると個人的には大変嬉しい。
Lavt(ラウト)
私が今年で最も注目しているミュージシャンと言っても過言ではない。活動歴がまだまだ浅いためアルバムは発売されていないが、既に発表している楽曲は軒並み完成度が高く、これらを集約したアルバムが有るとすれば、間違いなくその年の名盤にセレクトしたであろう。『アルコール』『JOOOOKE』などからは、Lavt 氏自身がボーカロイドを通過して今に至ったことがありありと感じ取れる。『JOOOOKE』は個人的に結構好みだ。
HANA
『No No Girls』発のガールズグループ。今年から新設された PACIFIC STAGE のラインナップでも一際輝いており、会場に収まりきらないほどの観客が集まった。かくいう私も会場の少し外側から聴くことになってしまった。MC中「昨年はみんなで会場を観る側に居たのに、今年は観ていただく側に居るのが信じられない」とメンバーは話していたが、激しいダンスを踊りながらも、ラップ調でテンポよく歌う彼女らは、それに十分値するパフォーマンスを発揮している。既発表曲5曲を全て演奏していて、いずれの曲も完成度が高くて素晴らしいのだが、デビュー曲『ROSE』は繰り返し聴いたこともあって、感動もひとしおだった。
そして何よりプロデューサー・作詞・作曲のちゃんみなの遺伝子が、曲の至る所に明確に流れているのも良い。ちゃんみなは今年大阪のみの出演で、可能であれば東京にも来てほしかったところ。
PAS TASTA
2024年下半期のアルバム6選でも選出したミュージシャン。アルバム『GRAND POP』からの選曲が多く、『BULLDOZER+』から『peanut phenomenon』『B.B.M.』など幅広く演奏していた(ピーナッツくんやピノキオピーは打ち込みで、本人が登場したわけではない)。「2万円払っていただいたので、思う存分踊って楽しんでください」と観客を盛り上げた後に「2万円の新曲をやります」と叫ぶウ山あまね氏、非常に格好良かった。
YUNGBLUD(ヤングブラッド)
本命のうちの1つである。カッコいいよね。ワンリパブリックが昨年のサマーソニックで『Nobody』(『怪獣8号』のエンディング曲)を演奏していたこともあって、ヤングブラッドは『Abyss』(『怪獣8号』のオープニング曲)を演奏するかと思っていたが結局演奏はせず、2025年に発売した最新アルバム『Idols』からの選曲が多かった(そして、このアルバムを2025年上半期名盤に選ぶか非常に悩んだ)。特に初っ端の『Hello Heaven, Hello』は途中の転調が心地よく、何度も繰り返し聴いたものだ。
「大好き東京!」や「手を上げろ!」を連呼しており観客思いであることをひしひしと感じた。驚くべきはファンサービスの凄まじさである。『fleabag』を弾けるという青年をステージに上げて、ギターを演奏していた。こういうことは、グリーン・デイのライブでも起きたけれど、観ている側は正直楽しい。
そして、当の本人はステージからアリーナに降りて、観客と手を合わせたり抱き合ったりなど身軽に動き、しまいにはアリーナの観客に向かってダイブまで。公演のラストは、『Idols』中のバラードである『Zombie』。2023年に単独公演を既に開催しているが、次にその機会があればぜひ行きたいと思う。
Bloc Party(ブロック・パーティー)
本命のうちの1つ。ジャンルレスな音楽性ではあるが、あえて名状するならダンス・パンクになるだろうか。ボーカルのケリー・オケレケの詩感覚やメロディ感覚は独特で、他に類似した音楽を見つけられない。『So Here We are』から始まり、会場は染み渡った雰囲気に。『Banquet』で盛り上がりは極大を迎えた。デビューアルバム『Silent Alarm』に収録されている楽曲で、この時期はガレージロック・リバイバル色が強い。しかし、次のヒゲダンが控えていたため、ここでやむなく退散。『Helicopter』も『This Modern Love』も、そして私が最も好きな『Flux』も演奏したようで、聴けなかったのは悔やまれるが、今度単独公演の機会があれば参戦したい。
Official髭男dism
ブロック・パーティからの移動中、なぜかZOZOマリンスタジアムではなく幕張メッセの方から「土砂降りの夜に〜誓ったリベンジ〜」という藤原聡氏の歌声が聞こえ、「『Cry Baby』だ…!」と歩みを速めた。特別ファンというわけではなかったが、演奏される楽曲の全てを知っていたことには驚いた。『Pretender』『宿命』『I LOVE…』……今の日本を代表する素晴らしいロックバンドだ。ライブ自体は申し分無いものであったが、音響が適切に調整されておらず、少しモコモコとした音響になってしまったことが残念だ(これは無論彼らの問題ではない)。『ホワイトノイズ』のイントロギターがカッコいいのだけれど、音響が良かったらもっと心をくすぐられていたと思う。途中でアンプが効かなくなってしまった時は、観客が総出で手を叩き、メンバーを鼓舞していた。新曲『らしさ』は疾走感に溢れる曲で、劇場アニメ『ひゃくえむ。』の主題歌のイメージに相応しいな、と改めて思った。私は最近の『50%』という曲が好きで、ラストから2番目にしっかりと演奏してくれた。
Fall Out Boy(フォール・アウト・ボーイ)
今回の私の大本命である。サマソニ出演6回目で、ついに初のヘッドライナー。『Grand Theft Autumn/Where Is Your Boy』から始まり『Dance, Dance』を経て『Thnks fr th Mmrs』へ。これは時系列順に演奏してくれているぞ! と確信した。『This Ain't a Scene. It's an Arms Race』の合いの手で "it's a ******* arms race" の掛け声ができて良かった。
『I Don't Care』はライブを聴いてますます好きになってしまった。この曲が収録されているアルバム『Folie à Deux』のジャケットは、クマの着ぐるみを着た青年が、本物のクマを担いでいるものだ。それをあしらったモニュメントがステージに登場して驚いた。

フォール・アウト・ボーイは、活動休止前後で音楽性を変えたバンドである。初期はエモやポップ・パンクを中心としていたが、活動再開後はピアノ等をふんだんに取り入れてジャンルレスに展開している。その代表アルバムが『American Beauty/American Psycho』だ。収録曲『Immortals』は映画『ベイマックス』で使われた曲で、ステージのモニターには "Wow a one-word song title from Fall Out Boy" との表示が。彼らの曲はタイトルが長いものが多いので、確かに1語なのは珍しい。
個人的な推し曲は、『MANIA』収録の『The Last Of the Real Ones』だ。美しいピアノのメロディから入りつつも、途中で激しいロックに切り替わる楽曲である。今回、ボーカルのパトリック・スタンプがイントロの演奏で2回音を外してしまった。後で聴く話によるとどうやら熱中症の症状みたいだ。無事であることを願う。
時系列順で演奏してきたはずなのに、彼らの最大の代表曲『Centuries』が来ないなと思っていたらフィナーレのタイミングで登場。安心感がある。ちなみに予想はしていたのだけど、バンドメンバーのうち MC で最もよく喋るのはベーシストのピート・ウェンツ。喋る内容も多い上に、英語を喋るのが速すぎて聞き取れなかった……と、大好きなミュージシャンなので、語れることはたくさんあるのだが、今回はこれくらいで。
AI & JUJU
フォール・アウト・ボーイを聴き終えた足で BEACH STAGE へ。90年代メドレーと題して、ウルフルズの『ガッツだぜ!』や PUSHIM の『I Wanna Know You』等を演奏。メドレー最後はスチャダラパーを招いて、曲はもちろん『今夜はブギー・バック』。サビは観客で合唱になった。よくなくなくなくなくなくない? このメドレーで満足したのか、多くの観客が会場を背にして帰り始めたが、公演のラストで AI の『Story』のイントロピアノが演奏された瞬間、足を止めて会場に向き直していたのが印象的だった。サビはみんなで合唱。
終わりに
体力的に無理しないためにも、次の日は参加していないが、Mrs. GREEN APPLE、優里、Omoinotake、富岡愛、Mega Shinnosuke、AKASAKI など今を時めく国内ミュージシャンたちが集結しているのも非常に頼もしい。
サマーソニックは2回目の参戦だが、やはりとても楽しい。1組のミュージシャンを存分にたっぷり楽しむのも良し、様々なミュージシャンをハシゴしながら全身を満たしていくも良し。また来年も参加しようと思う(次はフジロックにも行きたいな?)。
