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【AI小説】 天弓のプリズム 🎤中編

⚠️注意⚠️

この小説はAI小説です!
一部、文章をAIにて生成しております!
AIが苦手な方は、ブラウザバックされますよう、予めご了承願います。

また、この話は【中編】です。
【前編】からご覧頂くと、より楽しめると思います。

(※)劇中で出てくる曲名は全部デタラメです。
この作品はフィクションです。実在の人物団体事件とは一切関係がありません。



「もしかして…サイトの動画でドレス着てた…人、ですか?」
「はい!そうです。学園祭で『プロアナクルズマ』を唄いました!私は藍羽和音です。今は学校のアシスタントしてます。」
「そうだったんですね…!」

普通にとんでもない人と話してしまった。
というか、アシスタントをやっていたのか。

暗がりの中から聞こえてくる声からして、私よりそれ程歳が離れてないように思える。
学校を卒業して就職したのかな?
どれだけ成績が良かったんだろう…。

ステージ上での演奏が終わり、照明が温かみのある色味へ変わる。
薄暗かった客席も明るくなっていき、思わずドキッとする。

和音さんの顔が近くに見えたからというのと、動画で見るより顔が小さかったからだ。
タレ目には、アイシャドウがばっちり似合っていて、いつの間にかじーっと見とれてしまう。

「皆さん、こんにちは!!」
麗さんのサイレンのような大きな声で体が跳ね上がり、ステージへと向き直る。
ハットを被り、黒いブリンジシャツを着たショートカットの女性。

何度か子供の頃に、テレビの音楽番組で話している様子を見たことがあるが、その時と全く同じでテンションが高い喋り方だ。

「ここからは、生徒さんのステージとして実!際!に!…こっちにあがって頂きたいと思います〜!」

いよいよ、体験授業が始まった。
今日、私たちが体験するのは『一日歌手体験!』というもの。
麗さんが言った通り、ステージで一曲歌うというのが今回のテーマ。
心にズキズキと亀裂が走る。

「まずは発声練習からやっていきましょうか。」
とはいったものの、本当に声が出なかったらどうしよう。
声が出ないことがバレたら…?

それでも今は目の前のことに集中して、頑張ってみたい。
ラシド#レミレド#シラ

ピアノから聞こえてきたのは、一週間前にやったものと同じ練習。
あの時ともう一度、鼻で息を吸い込み、お腹が膨らませ、口を形作る。
──どうして、声が出ないのだろう。

「じゃあー、最初に歌いたい人ー!」
一瞬の静寂のあと最初に手が上がったのは、背の小さな男性。

そのまま和音さんに連れられてステージへ上がる。
麗さんの演奏が始まって、男性の歌が始まる。

男性の歌は、ところどころ音程が不安定になっていて、道の上の小石に気づかず転げてしまうような感じだった。

それでも、爽やかな歌声が場を包んでいるように思える。
どうしてあんなに、目の前の人は綺麗な歌声が出ているのだろう。
男性が歌ったことにより次々と、手は挙がっていく。

私はぼんやり客席から眺めているだけで、ここにいる意味が分からなくなってきた。

勇気を振り絞って、応募して早起きしてバスに乗ってきたのに、本当に情けない。

なんて考えているうちに、時間はどんどん過ぎていく。
それじゃあ、最後にします。ラストやってみたい人ー!」
ついに聞きたくない台詞を聞いてしまった…。

また静寂が生まれる。
歌が終わる度、誰かが手を挙げることがない限り、沈黙は止まらない。
このまま何もせず帰ったとしても、私には専門学校へ行けたこと、
麗さんに会えたこと、という自分の中での実績が積まれていく。

じゃあどうすればいいんだろう。
救いを求めるように出入口の近くにいる和音さんを見やる。
クリップボードを見つめる顔は、眉間にシワが寄っていて、どこか寂しそうな顔をしていた。

時間は残り少ないのに、このまま渦に巻き込まれていきそうで嫌だった。
でも、ここで手を挙げなかったら後悔してしまうような気がする。
もうウダウダしていたくない…!
固く目を閉じてようやく、私は手を挙げることが出来た。

「おー!!見事に五人組だ。ラストなので、五人で一組扱いで!じゃあ早速、準備しますね〜!」
ギュッと閉じた目を開いて周りをみると、四人ほどの女性がステージへと向かっていた。

「では、こちらへ。」
と、和音さんが案内してくれたのは、マイクが5本並ぶステージの上。
慌ててガタッと音を立てて椅子から飛び上がり、遅れをとりつつも列へ並ぶ。

ステージへ上がるとたくさんの目が合った。
久しぶりな光景に足が竦む。
麗さんに促されて、私たちはピアノの周りへ集合する。

「じゃあ、今から歌う曲は何が良い?」
しかし、誰も麗さんに答えることが出来ない。

「大丈夫よ、今日はあくまでも体験。それに学院の雰囲気を掴めたなら万々歳。ここへあがってきたのなら、何か体験したいという気持ちがあってこそ。それに、あなたの両隣にも同じ子がいるみたいだし。」

ふと、両隣を見ると私と同じぐらいの人で、きっと今日はじめて見る顔だろう。
口を真一文字に結んでいる人もいれば、少し俯き加減の人も見受けられる。

「あ、あの……!」
と言ったのは私だけ。
あまりの恥ずかしさに、足が震える。
「私は……『タクスィージ』が、良い…と思います。」

ステージ上に会する人達の視線が一瞬で私に向く。
ナイフを突き立てられているかのような、鋭い視線。
しかし、それはすぐに暖かい眼差しへと変わる。

「『タクスィージ』ね。AメロとBメロは五人それぞれ一小節で分けましょう。」

その後は、歌割りが着々と進められて行き、私はAメロ最後の歌詞を任されることとなった。
そしてその流れで、五人組の立ち順も決定し、寄りにもよって私がセンターに並ぶことになってしまった。

結局、私がうまく声を出せないことは言い出せなかった。
心のどこかで、ああすれば良かったこう言えば良かったと後悔してしまう。
中、ステージ上でぼうっと立って待っている。

先程より心拍数は少し落ち着いたが、これから歌うことを考えると気持ちが落ち着かない。
ここで一歩踏み出すことが出来なければ、私だけが暗くて冷たい所へ沈んでいくような感じがした。

ふと、後ろを振り返ってみると、麗さんがピアノの下に置いてあるファイルを探っている。
チャンスだ。

迷わずに、身体が向かっていく。
「麗さん…!私、ずっと声が出ないんです…」

(※)劇中で出てくる曲名は全部架空のものです。
この作品はフィクションです。実在の人物団体事件とは一切関係がありません。