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AI絵巻物、再び - AIアウトペイントで描く古の物語

以前、AIを使って水墨画風の風景絵巻物を生成する試みをご紹介しましたが、今回はその絵巻物制作の第二弾として、新たな作品が完成しました。

前回の記事

前回の試みでは、繋ぎ目の不自然さや、アウトペイントによる空白の発生など、課題も多く残りました。しかし、今回は試行錯誤により、より自然で物語性のある絵巻物を生成することができました。

今回生成された絵巻物がこちらです。

AIが紡ぐ、古都の詩 - デジタル絵巻

スマホ用の画像は記事の最後に掲載しています。

まるで平安時代の絵巻物、「源氏物語絵巻」を彷彿とさせるような、古の日本の風景がそこに描かれています。

技術的な側面 - sd1.5 + Lora + アウトペイント自動化

今回の絵巻物生成の裏側には、いくつかの技術的な工夫があります。

  • Stable Diffusion 1.5 + Lora: 生成モデルにはStable Diffusion 1.5を使用し、Lora (Low-rank Adaptation) 技術を組み合わせました。Loraは、特定の画風を学習させたモデルを軽量に組み込むことができる技術です。今回は、データセットとして利用できる絵巻物の画像データが見つからなかったため、変わりに「富嶽三十六景」のデータセットで学習させたLoraモデルを流用しました。これにより、水墨画のようなタッチと、どこか浮世絵のような雰囲気も感じられる独特な画風が実現しました。

  • Colabでのアウトペイント自動化: 絵巻物のような横長の画像を生成するために、アウトペイント(画像の領域拡張)技術を活用しました。前回はStable Diffusion Web UIで手動でやっていましたが、今回はGoogle Colaboratory (Colab) 上でアウトペイントの自動化スクリプトを実装し、連続的に画像を生成・結合していくことで、途切れのない一枚絵のような絵巻物を生成しました。

  • プロンプト: プロンプト (AIへの指示文) には、以下のような要素を含めました。

    • 画風: `ukiyoe`, `sumi_e`, `Japanese scroll painting` (浮世絵、墨絵、日本の絵巻物)

    • 時代背景: `old Japanese village`, `Heian period` (古い日本の村、平安時代)

    • テーマ: `Tale_of_Genji_Picture_Scroll` (源氏物語絵巻) これはsd1.5に絵巻物を出力させるために入れました。

これらの要素を組み合わせることで、AIに対して絵巻物としてのイメージを具体的に伝え、今回の生成物を導き出すことができました。

生成AIと日本の美意識

今回の試みを通して、AI技術が日本の伝統的な美術表現である絵巻物の制作に応用できる可能性を改めて感じました。まだ技術的な課題は残るものの、プロンプト次第で様々な時代やテーマの絵巻物を生成できるポテンシャルを示せたかと思います。

今後もAI技術と日本の美意識の融合を追求し、新たな表現の可能性を探っていきたいと思います。


創造の未来へ

AI技術は、絵画制作の分野においても、私たちの想像力を大きく拡張する力を持っています。今回の絵巻物生成の試みが、皆様にとってAIと創造の未来について考えるきっかけとなれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

本展の制作にあたり、以下の生成AIの技術協力を得ました。

  • Stable Diffusion

  • Gemini (監修)

これらの技術が、本展の多様な作品群の実現を支えています。


この記事ではGemini 2.0 Flash Thinking Experimental 01-21を使用しました。



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