【短編小説】 #せりふ三題噺(合皮、シーグラス、将棋)
はらとけいさん、企画に参加させていただきます☺️。
■セリフ「調べないほうがいいよ」
■三題
・合皮
・シーグラス
・将棋
***
リオンは一人、ため息をついた。
なんでこう……あいつとはうまくやれないのだろう。
『あなたを守るために戦いに行く』
『ならば戦地に行くおまえを守る』
と、アシュアと揉めた。
記憶が正しければ、とっかかりは間違いなくそれだ。
あなたは弱いから無理。
訂正しろ、弱くはない。
だって私のほうが強い。
いやオレだって十分強い。
……みたいな言い合いを経て、ならば一度勝負をしようという流れになった。
……はず。
実戦はやめてくれとクルー達に止められ。
飛びものは禁止と咎められ。
チェスをやるか、将棋にするかで再度揉めて……。
昔ながらのボードゲームに落ち着いて。
負けたら言うことを聞く。
そういうのって最悪ね。
という話になり。
じゃあ勝った方が褒美を出す。
それなら面白いな。
みたいなやり取りを経て……。
全力で臨み……あっさり負けた。
で。
今、合皮のジャケットの上に、あいつから受け取ったシーグラスのネックレスが揺れている。
受け取った褒美は、意外なことに手作りの品らしかった。
まるで……半透明の中に、閉じ込められた海。
「ちょっとだけ海の色に似ていると思ったから……作ってみただけよ」
その言葉に、少なからず胸を打たれた。
悩んだ挙げ句……。
とりあえず、食事にでも誘おうと思った。
放っておくと、あいつは何をしでかすかわからないからだ。
ふと。
ネックレスの中心で……何かが小さく光った気がした。
ーーくすんだブルー。それにしても、不思議な素材だな……。
そう思って、まじまじ見入ろうとすると。
「それ……。たぶん、詳しく調べないほうがいいやつだよ。あんたのためにも」
アシュアの幼馴染だというガイアが声をかけてきた。
「なんだ?……コレがうらやましいのか?」
指にひっかけ、チラつかせてみると……ガイアはさらに目を細め、横を向く。
「べっつにぃ。あいつのことだから……何か細工がしてあるかも。とか、思っただけだよ」
本当に、嫌なことを言う男だ。
ーーでも。
その言葉に、思い当たるフシは多い。
ーーそういえば……あのゲーム、あんなルールだったか?
先ほどのゲームに思うところもあり、検索したい気持ちに駆られたのだが。
「ゲームもさ……調べないほうがいいよ、きっと。あいつ、負けず嫌いだし」
見透かされたように言われてしまった。
おかげで、なんというか……首輪をつけられただけの気分になった。
外すことは、きっとないのだろうけど。
「まぁいい。礼でもしようと思ったんだが……アシュアを知らないか?」
当初の目的を思い出し、気を取り直して尋ねてみる。
部屋は……すでにもぬけの殻だった。
どうしても続きを書きたくなってしまっています💦。なので、ありがとうございます!
収録、ありがとうございました😊
はらとけいさん、ありがとうございます😊
