
東風日産、新型セダンBEV「N7」を発表、25年6月までに販売へ
東風日産は2024年11月15日、広東省広州市で開催された広州国際モーターショーにおいて、BEVのセダン「N7」を公開した。
2025年上半期までの販売開始を予定している。
2024年4月の北京モーターショーで公開した「日産エポック・コンセプト」の量販版。
インフォテイメントシステムには米クアルコムのチップを採用、スマートドライブも中国勢と組み、力を入れており、中国市場を意識した取り組みが目立つ。
ただし、もろもろの不安要素も現れた形。
最新アーキテクチャ使用
全長4930mm、全幅 1895mm、全高1487mmながらミッドサイズセダンと位置付ける「N7」は、東風日産の新しいモジュラーアーキテクチャーを採用する最初のモデル。
中国の基準で言えば、おそらくは中大型に属する。
同アーキテクチャはBEVとPHEV車両用に開発されたもので、北京ショー公開の四つのコンセプト車種にそれぞれ対応している。
中国で開発・生産して、中国の顧客にストレスのない運転体験、優れた快適性、そして先進的な機能を届ける、とした。
日産エポック・コンセプト
「日産エポック・コンセプト」は、都市や郊外の走行を楽しみ、最新のデザインとテクノロジーで、ライフスタイルを向上させたい活動的な人に向けたEVセダンと位置付けた。
このクルマはAIで拡張されたIoTを備え、バーチャルパーソナルアシスタントとの感情豊かなコミュニケーションを通じて、より快適な生活を実現する、とした。
当然「N7」でもこのコンセプトは受け継がれている、と考えられる。
外観と内装設備
「N7」のフロントフェイスには日産ブランドを象徴するVモーションデザインを採用し、ホイールベース2915mmのボディは、流麗で未来的な外観を実現。
この洗練された外観に加え、印象的な広々とした内装も実現したという。
米クアルコムのスナップドラゴン8295プロセッサーを搭載したインフォテイメントシステムは、シームレスなコックピット体験を提供するという。
ADASはMomenta採用
ADASとしては、Momenta社と共同開発した「ナビゲート・オン・オートパイロット」と呼ばれるスマートドライブ技術を活用する。
Momentaはトヨタ中国にも供給しており、日系がお得意様になりつつある。
しかし日産、あるいは東風日産は、文遠知行(WeRide)との関係が深く、Momentaとの関係が明らかになるのは今回が初めてと思われる。
米IPOを果たしたばかりのWeRideでも同じようなソリューションは出しているはずだが、それを採用せず、Momentaを採用した背景は興味深い。
日中のスピード感
コンセプト発表から半年で量販版を発表、そのさらに半年後には販売を開始する、というスピード感は、日系としてはありえない早さに感じるかもしれない。
一方、中国においてはこのサイクルは極めて冗長的に感じられるのも事実だ。
日系のスピード感は中国のそれと比べて半分及びそれ以上は遅く感じる。半年後もこの「N7」が中国において最新BEVでいられるかどうか分からない。
最大のポイントは?
販売開始までに新たな改良を加えることができるか、そして何よりも価格。
今までの東風日産の経緯から考えてざっくり25万元(約500万円)前後が見込まれそうだが、本当にこの価格になってしまえば、おそらく中国では勝負にならない。
厳しい経営を強いられている日産本社にとっては、この「N7」を契機に、中国での一発逆転を期待する声もあるかもしれないが、どうか。