🏫#22「三度目のサイン―それでも私は気づけなかった」
こんばんは。
元教員“なお”の「ちょっと心がほぐれるノート」に来てくださり、ありがとうございます。
昨日は、ある“部活動”に参加してきました。
といっても、小中学生を対象にした料理教室のお手伝いです。
小学校の現場を離れてから、久しぶりの小学生との交流。
少しメンタル面が心配だったけれど――大丈夫でした。
「子どもと接すること」は、今の自分の心のバロメーターを測る、いい機会になると感じました。
一緒に料理をしたり、おしゃべりをしたり。
3〜4人のグループの中には、
・「やりたい!」とぐいぐい進める子
・「やりたい」けど遠慮してしまう子
・ちょっと後ろで様子を見ている子
そんな姿に、どこか懐かしい気持ちがこみ上げてきました。
ああ、やっぱり“子どもたちと過ごす時間”が好きなんだなって。
次回の活動も今から楽しみです。
さて、今回のテーマは
🏫#22「三度目のサイン―それでも私は気づけなかった」
1度目は初任者の頃。
2度目は教員3年目。
そして――3度目は、4年目の終わりに訪れました。
なぜ、心と体が限界を迎えてしまったのか。
そして、どんな症状が出たのか。
少しずつ、言葉にして綴ってみたいと思います。
💡前回の記事も読んでいただくと、今回の内容がより深く伝わるかもしれません。
1.“助けたい”は、いじめから始まった
私が小学校教員を目指した原点は、
小学生の頃に経験した“いじめ”でした。
いじめをする側の気持ちは、
いじめを受けた人には分からない。
でも私は、あのときの「苦しかった気持ち」だけは、誰よりもわかる。
だからこそ、今苦しんでいる子のそばにいて、
少しでも力になりたい――
そう思って、教員という道を選びました。
現在、
いじめは深刻な教育課題の一つとなっています。
2023年度のいじめ認知件数(1校あたり)
・全国平均:20.3件
・小学校:30.7件
・中学校:12.0件
・高校:3.2件
・特別支援学校:2.8件
数字だけを見ると、
「どこでも起きている」と思ってしまいがちですが、
その一つひとつに、苦しむ子どもがいます。
中には、いじめが原因で命を絶ってしまうケースもあります。
私がこの道を選んだのは、そんな子どもたちの力になりたいという想いからでした。
でも、大人になった今でも、あの頃の“心の傷”は、完全には癒えていないのです――。
けれど、私はその痛みを“誰かの力になる”原動力に変えてきました。
2.「優しさ」が、僕を追い詰めた。
根本の原因は、私自身の性格にあるのかもしれません。
「HSP」という言葉を、聞いたことはありますか?
HSP(Highly Sensitive Person)は、一般に「繊細さん」とも呼ばれ、刺激や人の気持ちに敏感で、深く物事を考えやすい傾向があります。
疲れやすさと引き換えに、共感力や優しさ、豊かな感受性を持つことが特徴です。
私にも、この傾向がありました。
3学期、学級が崩れ始めた頃。
子どもたちの間に飛び交う「お互いを貶す言葉」が、私の心にもぐさっと突き刺さりました。
それが毎日続くとなれば、心はすり減るばかりでした。
他人の気持ちに寄り添えることは、時に光となります。
けれど、それは同時に闇も抱えるということ。
今回の私は、その“闇”の部分で苦しみました。
3.心と体が、静かに壊れていく
実際に、うつ症状になると、どんな状態になるのか。
あくまで私の場合ですが、
参考になればうれしいです。
● 無気力状態
あんなに子どもたちと遊ぶのが楽しかった休み時間。
それすら「しんどいな」と感じるようになりました。
休日も布団から起き上がれず、ずっと寝ている。
外に出かける気力もわかない。
やりたいことも、やらなきゃいけないことも、何も手につかない。
● 五感が鈍くなる
味がわからなくなりました。
ご飯を食べても「おいしい」と感じない。
楽しいことがあっても、笑えない。
表情がなくなっていく自分が、怖くなる。
怪我をしても、痛みを感じない。
「感情も、感覚も、自分の中からどんどん消えていく」
そんな感覚でした。
● 妻との時間が、一番つらかった
何よりつらかったのは、妻との時間でした。
せっかく気遣って声をかけてくれても、
心が反応しない。
「何かできることある?」
と聞かれても、自分の気持ちがわからず、
「ううん、大丈夫…」としか言えない。
本当は助けてほしいのかも分からない。
気分転換にと出かけた先でも、心から笑えない。
あの頃の写真を見ると、笑っているはずなのに、
心がそこにいないのが自分でもわかる。
まるで、抜け殻のようでした。
そんな自分を見せてしまったこと、
本当に申し訳なかったなと、今でも思います。
● 記憶力・集中力の低下
何をしていたのか思い出せない。
やろうと思っても、すぐに忘れてしまう。
人の話も、頭に入ってこない。
本を読んでも、内容がまったく頭に入らず、
同じところを何度も何度も読み返してしまう。
ページを進めることさえできない自分に、さらに落ち込んでいきました。
頭の中では、同じことばかりがぐるぐるとまわる。
「明日も子どもたちが、また傷つけ合うのか…」
そんな“反芻思考”にとらわれてしまって、
夜になっても眠れない。
布団に入っても、脳が止まらない。
何時間たっても寝つけず、朝が来るのがただただ怖かった。
4.読者のあなたへ
頑張るあなたへ、そっと伝えたいこと
何がきっかけで心がすり減っていくのか、それは人によって本当にさまざまです。
私の場合は、これまでに3度、心が崩れてしまったことがありました。
そのたびに原因は異なりましたが、ひとつだけ共通していたことがあります。
それは——
「頑張りすぎると、心は壊れる」ということです。
コップに入る水の量が決まっているように、
人間の心にも、それぞれに合った“容量(キャパシティ)”があります。
でも、頑張りすぎる人ほど、限界を超えてもなんとかしようと、
他のもので埋め合わせたり、無理に踏ん張ったりしてしまいがちです。
けれどその分、どこかに“ひずみ”が出てきます。
それは、体の不調だったり、笑えなくなることだったり、涙が止まらない夜だったり——
小さなサインは、必ずどこかに現れています。
私も、当時はそのサインに気づかず、
限界を超えてしまって、心が壊れてしまいました。
でも、今は自分の“心の容量”を知ることができたから、
「ここまで頑張ったら危ないかもしれない」と、ブレーキをかけられるようになりました。
どうか、あなたにも知ってほしいです。
頑張りすぎることが美徳ではないことを。
そして、あなたの心には、あなたにしかわからないペースがあるということを。
壊れてからでは遅いからこそ——
この記事を読んでくれたあなたが、
自分の心にそっとやさしく耳を傾けてくれたなら、それだけで本当にうれしいです。
少しでも、誰もが“生きやすい”社会になりますように。
そんな願いを込めて、今日もこうして言葉を綴っています。
この文章が、あなたの心にそっと届いていたら、とてもうれしいです。
最後まで読んでくださって、本当にありがとうございました。
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