🏫#18 「不登校の男の子と、“関係づくり”が始まった日」
こんにちは。
元教員なおの「ちょっと心がほぐれるノート」に来てくれて、ありがとうございます。
先日、専門学校で「包丁技能の中間試験」がありました。
試験内容は、玉ねぎのみじん切り。
シンプルですが、意外と奥が深いんです。
試験中には、こんな厳しい言葉が飛んできました。
「そんなに身体、屈まなくていい!」
「西洋と和食の切り方が混ざってるよ!」
「本当に練習してきたの?!」
過去の私だったら、気持ちがどんよりと沈んでしまっていたかもしれません。
でも今回は、「厳しいけれど、指導してくれてありがたい」と思えた自分がいました。
それは、自分の中で大きな変化でした。
そして私はこう思いました。
「なにくそ!期末試験で見返してやるぞ!」
とやる気に満ちていました。
メンタルを保つことが、私自身の成長の原動力になっていると実感しました。
さて、今回のタイトルは
「🏫#18 不登校の男の子と、“関係づくり”が始まった日」
不登校が続いている、ある男の子Kさんのお話です。
その子がどんな家庭環境で育ち、どんな思いを抱えていたのか──
そして、私はどう関わっていったのか。
丁寧に、綴っていきたいと思います。
📚目次
1.「不登校には理由がある」現場で見た、さまざまな背景
2.登校が“当たり前じゃない”家庭の中で
3. 毎朝7時半の電話が、心のドアを開いてくれた
1.「不登校には理由がある」現場で見た、さまざまな背景
不登校への対応は、毎年のようにありました。
1年目には、
体調不良で2週間休んだことをきっかけに、
学習の遅れへの不安から不登校気味になった子がいました。
2年目・3年目には、
1年生特有の「母子分離」がうまくいかず、
登校しぶりに悩むケースもありました。
そして4年目は、3人きょうだいの末っ子の男の子を担任しました。
上のお姉さん・お兄さんも不登校だったことから、
「弟も…」という流れで、気づけば不登校が続いていました。
不登校になる理由は、本当にさまざまです。
「これをすれば必ず改善する」といった特効薬のような対応方法は、
正直ないと感じています。
今回は、私が4年目に関わった不登校のKさんとの実践についてお話しします。
結論から言うと、Kさんは2学期後半には、
欠席なく登校できるようになりました。
Kさんが学校に登校できるようになるまでの軌跡を綴っていきます。
2.登校が“当たり前じゃない”家庭の中で
4月の引き継ぎの際、
「3年生のときは時々登校していた」と聞きました。
学力には課題があるものの、運動能力にはとても長けている子でした。
家庭はシングルファザーで、
上に姉・兄がいる3きょうだい。
きょうだい全員が不登校経験があり、Kさんも気づけば不登校傾向に──。
登校が“当たり前”でなくなるのは、とても自然な流れだったのかもしれません。
「なんで、お姉ちゃん(お兄ちゃん)は学校に行かないのに、僕だけ行くの?」
もし自分がKさんの立場で、きょうだいが学校に行っていなかったら…。
きっとこう思うだろうな、と感じました。
まず私がしたのは、Kさん本人、そしてお父さんが
「今、どう思っているのか」「どうしたいのか」──その気持ちを知ることでした。
まずは信頼関係を築くことからスタートしました。
3. 毎朝7時半の電話が、心のドアを開いてくれた
コロナ禍ということもあり、家庭訪問は難しい状況でした。
そこで私は、電話から関係を築いていこうと考えました。
お父さんが仕事に出かける前の時間──
毎朝7時30分、同じ時間にKさんの家に電話をかけることにしました。
毎日連絡を取ることは、人によってはストレスに感じる場合もあります。
でも、お父さんは毎回、変わらず電話を受けてくださいました。
Kさんは朝起きるのが苦手だったので、
私の電話が目覚まし時計のような役割になっていたようです。
「おはようございます」とKさんの声が聞けるだけで、私は安心できました。
お父さんとのやり取りも、少しずつあたたかいものへと変わっていきました。
ある日、Kさんにこう聞いてみました。
「おうちで、なにか困ってることってある?」
すると、Kさんは少し小さな声でこう答えました。
「家にいると、お兄ちゃんにいじめられる。」
その言葉を聞いたとき、
「この気持ちを言葉にできたことが、きっと学校に足を向ける第一歩になる」
そう、私は感じました。
このあとのKさんとの関わりについては、次回お話ししたいと思います。
4.読者のあなたへ〜一緒に考えていこう〜
不登校になりたい子なんて、きっといないと私は思っています。
大人には大人の世界があるように、子どもには子どもなりの世界があります。
だからこそ、大人の価値観をそのまま押し付けても、うまくはいきません。
学校に行けない理由は、必ずどこかにあります。
そして、子ども自身も「本当は学校に行かなきゃいけない」と、心のどこかで分かっているのではないでしょうか。
だからこそ、担任としてまず大切にしたいのは、
その子の悩みに寄り添い、一緒に考えていくこと。
そしてもうひとつは、保護者の力を借りることです。
悩んでいるのは、子どもだけではありません。
きっと、保護者の方も同じように悩み、苦しんでいるはずです。
慌てなくても大丈夫。
ゆっくりでいいから、一緒に歩んでいけたらと思っています。
次回からは、実際に行った支援の詳細を、少しずつ綴っていく予定です。
よかったら、また読みに来ていただけたら嬉しいです。
少しでも、誰もが“生きやすい”社会になりますように。
そんな願いを込めて、今日もこうして言葉を綴っています。
この文章が、あなたの心にそっと届いていたら、とてもうれしいです。
最後まで読んでくださって、本当にありがとうございました。
「スキ」やフォロー、そしてお気持ちでのサポートも、いつも大きな励みになっています。
あなたの一歩が、今日も少し軽やかになりますように。
次回予告
「🏫#19不登校の子を支えるために。教員と保護者に届けたい実践3選」
次回は、不登校の子どもに関わる中で私が実際に行ってきた「3つの実践」についてご紹介します。
大切なのは、子どもに寄り添う気持ちと、小さな一歩を積み重ねること。
教員の方や保護者の方に、少しでも参考になればうれしいです。
「今、何をしてあげられるだろう」と考えている方に、そっと届きますように。
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感謝の気持ちをこめて、これからも綴っていきますね。