絵が描けない会社員がChatGPTでLINEスタンプを作って販売してみた|売上0からの挑戦
「ChatGPTを使えば、絵が描けなくてもLINEスタンプを作って稼げるのでは?」
そう考えて、実際にLINEスタンプ作りを始めました。
私はイラストを仕事にしているわけでも、絵を描くのが得意なわけでもありません。本業のある会社員で、使える時間も限られています。
それでも、ChatGPTにキャラクターの企画やセリフ、画像作成を手伝ってもらえば、一人でも商品として販売できるところまで進められるのではないか。そんな興味から始めた小さな挑戦です。
最初に作ったのは、紺色のスーツを着た熊の会社員キャラクター「くま課長」。
その後、くま課長の第2弾・第3弾を公開し、さらに新しい鳩のキャラクター「虚無ハト社員」も制作。2026年9月10日に審査を通過し、販売を開始しました。
ここまで書くと、順調に副収入が生まれているように見えるかもしれません。
しかし、現実はそんなに簡単ではありませんでした。
最初のスタンプは、販売開始から1日近くたっても売上0。時間をかけて24個を作り、審査を通過して、ようやく販売できたのに、一つも売れませんでした。
今回は、絵が描けない会社員がChatGPTを使ってLINEスタンプを作り、実際に販売するまでに経験したことを、うまくいかなかった点も含めて正直に紹介します。
「AIでLINEスタンプを作れば簡単に稼げる」という成功談ではありません。
むしろ、作って初めて分かった難しさと、売上0から何を変えようとしているのかをまとめた実験記録です。
※この記事は、2026年9月10日時点の制作・販売状況をもとに書いています。
なぜLINEスタンプを作ろうと思ったのか
AIを使った副業を調べると、ブログ、note、YouTube、画像販売など、さまざまな方法が出てきます。
その中でLINEスタンプに興味を持った理由は、一度販売すれば、在庫を持たずに継続して販売できるからです。
商品を梱包したり、購入者へ個別に発送したりする必要もありません。会社員でも空いた時間に作業しやすく、小さく始められます。
また、ChatGPTなら、絵を描くだけでなく、次のような作業も相談できます。
売れそうなキャラクターの企画
キャラクターの性格や世界観
日常で使いやすいセリフ
24個のスタンプ構成
タイトルや説明文
英語のタイトルと説明文
販売後の改善案
イラスト経験がない私でも、企画から販売まで一通り進められる可能性を感じました。
最初のキャラクターは「くま課長」
最初に考えたのは、仕事で使える熊のキャラクターです。
設定は、「部下には優しいが、上司には少し弱い。仕事はできるけれど、少し疲れている課長」。
かわいい動物だけでは競合が多いと考え、「会社員」「上司」「仕事で使える」という要素を組み合わせました。
見た目も、紺色のジャケット、白いワイシャツ、青系のストライプネクタイ、茶色のベルトと、細かく決めていきました。
セリフは、職場でも家族間でも使いやすいものを中心にしました。
おはようございます!
了解です!
確認します!
任せてください!
ありがとうございます!
お疲れさまです!
少々お待ちください!
無理しないでくださいね!
スタンプは全部で24個。
企画段階では、「これなら毎日の仕事で使いやすい」「かわいくて実用的だから、少しは売れるかもしれない」と期待していました。
作ってみると、想像以上に細かい修正が必要だった
ChatGPTに指示を出せば、24個がすぐ完成すると思っていました。
実際には、一枚作るたびに細かな違いが発生しました。
ある画像ではベルトがなくなり、別の画像ではネクタイの柄が変わる。片方の目だけ反射が増えたり、手の指の形がおかしくなったり、文字の一部が欠けたりすることもありました。
特に苦労したのが、キャラクターの統一と背景透過です。
LINEスタンプでは、スタンプごとに別人のような見た目になってしまうと、シリーズとしてのまとまりがなくなります。
そこで、次のような基準を一つずつ決めました。
スーツの青色を統一する
ネクタイは青系2色のストライプにする
ネクタイを首元まで上げる
茶色のベルトを付ける
目の白い反射は片目に一つ
キャラクターや文字の周囲に白い縁を残す
白い縁の外側だけを透明にする
「背景を透明にしてください」と伝えるだけでは、必要な白い部分まで消えたり、逆に白い背景が残ったりしました。
実際に鳩のスタンプ「明日の自分に任せます」を作ったときは、透過処理だけで3段階のやり直しが発生しました。

最初は、切り抜きやすくするための緑色が背景に残った状態。次は透明になったように見えましたが、市松模様そのものが画像に焼き付いていました。最終的には、370×320pxの透過PNGとして作り直し、色の付いた背景に重ねても周囲が自然に抜ける状態にしました。
見た目に市松模様が表示されているだけでは、「透明な画像」とは限りません。ファイル形式がPNGであることに加え、実際に別の色の背景へ重ねて確認する必要がありました。
AIを使えば手描きの技術は補えますが、完成品を確認し、違和感を見つけ、具体的に修正を伝える作業は人間に残ります。
この経験から、AIで画像を作るうえで大切なのは、最初から完璧な一枚を期待することではなく、「何を変え、何を残すか」を細かく言葉にすることだと分かりました。
販売できれば売れる、ではなかった
24個を完成させ、LINEの審査を通過し、「くま課長 ~毎日使えるお仕事スタンプ~」として販売を開始しました。
現在販売しているスタンプは、次の4作品です。
第1弾は仕事で毎日使える言葉、第2弾は親父ギャグ、第3弾は相手を励ましたり体調を気づかったりするときに使える、やさしい敬語を中心にしています。
販売が始まったときは、作り切った達成感がありました。
ところが、公開から1日近くたっても売上は0でした。
その後、第2弾・第3弾と「虚無ハト社員」も販売を開始しましたが、2026年9月10日時点で、4作品合計の売上はまだ0円です。
LINEスタンプは、販売を開始すれば自動的に多くの人へ紹介されるわけではありません。有名なキャラクターでも、すでにファンがいるクリエイターでもないため、そもそも商品の存在を知ってもらえません。
「商品を作ること」と「商品を見つけてもらうこと」は、まったく別の仕事でした。
これは、実際に販売してみるまで十分に理解できていなかった点です。
売れなかった原因を考えてみた
現時点では、主に次の原因があると考えています。
1.キャラクターの認知度がない
「くま課長」は、今回初めて作ったオリジナルキャラクターです。
検索される名前でも、SNSで知られているキャラクターでもありません。どれほど時間をかけて作っても、存在を知られなければ購入されません。
2.熊のキャラクターは競合が多い
熊はかわいく表現しやすい一方で、LINEスタンプには非常に多くの熊キャラクターがあります。
スーツ姿の課長という違いはありますが、一覧で見た瞬間に選ばれるほど強い特徴になっているかは、改めて考える必要があります。
3.使いやすいが、強く欲しくなる理由が弱い
「了解です」「ありがとうございます」「お疲れさまです」などは使いやすい反面、多くのスタンプに入っています。
日常的に使えることと、わざわざ購入したくなることは別です。
実用性に加えて、キャラクターならではの表情や、思わず送りたくなるセリフが必要だと感じました。
4.販売後の宣伝を考えていなかった
完成させることに集中し、販売後にどう知ってもらうかを十分に設計していませんでした。
Xやnoteで制作過程を発信し、キャラクターを知ってもらってから販売ページへ案内する必要があります。
売れないからこそ、次を作った
最初の結果だけを見れば、ここでやめる選択肢もありました。
ただ、第一弾だけでは、「LINEスタンプは売れない」のか、「くま課長の内容が弱い」のか、「宣伝が足りない」のか判断できません。
そこで、くま課長の第2弾・第3弾を制作しました。
通常の仕事用スタンプだけでなく、親父ギャグなど、テーマを変えたシリーズにも挑戦しています。
さらに、熊とは違う方向性を試すため、新しい鳩のキャラクターも作成しました。かわいいだけでなく、少しクセがあり、一覧で見たときに印象に残るキャラクターを意識しています。
鳩は、ネクタイを締めているのにどこかやる気がなく、会社員の本音を淡々と代弁する「虚無ハト社員」です。代表的なセリフは「明日の自分に任せます」「無になっています」「一旦持ち帰ります」。実用性を重視したくま課長とは違い、少し投げやりな表情と共感しやすい本音で差別化しました。
【2026年9月10日追記】
申請中だった「虚無ハト社員」は審査を通過し、販売を開始しました。制作過程を紹介した際は、くま課長よりもハトへの反応が良く、「かわいさ」だけでなく「会社員の本音への共感」が差別化につながる可能性を感じています。
大切なのは、やみくもに数を増やすことではなく、シリーズごとに仮説を変えることです。
仕事で使いやすいスタンプ
ギャグに特化したスタンプ
少しクセのあるキャラクター
日常の本音を代弁するセリフ
どの切り口が反応されるのか、実際の数字を見ながら確認していきます。
AIを使えば「簡単」ではなく「挑戦できる」
今回、ChatGPTを使って感じたのは、AIがすべてを自動で完成させてくれるわけではないということです。
キャラクターの一貫性、文字の間違い、背景透過、画像サイズ、余白など、確認する項目はたくさんあります。修正を重ねると、想像以上に時間もかかります。
それでも、絵を描けない私が、オリジナルキャラクターを考え、24個の画像を作り、審査を通して販売できたことは、AIがなければ難しかったと思います。
AIの価値は、「誰でも簡単に稼げる」ことではありません。
これまで技術がなくて始められなかった人でも、実際に商品を作り、市場へ出して、改善できるところまで進めることにあります。
これから検証したいこと
今後は、次の点を確認していきます。
シリーズ数を増やすと閲覧や売上は変わるのか
かわいい路線とクセのある路線のどちらが反応されるのか
8個、12個、24個ではどれが作りやすく売れやすいのか
Xやnoteから販売ページへ人を呼べるのか
タイトルや説明文で検索されやすさは変わるのか
実際に最初の1個が売れるまで何日かかるのか
成功した結果だけでなく、売れなかった期間、修正した内容、試したことも記録していく予定です。
まとめ:売上0でも、失敗とは決められない
絵が描けない会社員でも、ChatGPTを使うことで、LINEスタンプを企画し、制作し、販売するところまで進められました。
一方で、販売できたからといって、すぐ収益が発生するわけではありませんでした。
商品を作る力と、商品を知ってもらう力は別です。
まだ「LINEスタンプ副業は成功した」と言える段階ではありません。しかし、売上0という結果も、これから改善するための最初のデータです。
今後、くま課長3シリーズと「虚無ハト社員」の反応や売上がどう変わるのか。売上や反応に変化があれば、良い結果も悪い結果も含めて続編で公開します。
AIを使った副業に興味がある方や、絵が描けないけれどLINEスタンプを作ってみたい方の参考になればうれしいです。
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