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「これでいいか」を疑える人ほど、デザインは整っていく

前回の#01の投稿
【「なんかダサいデザイン」を、センスのせいにしていませんか?】

では、デザインが上手く見えないのは「センス」がないのではなく、
「情報の整理不足」によるメリハリの無さや、
なにを伝えたいのかがわからないストレスによるもの。
というお話をしました。


そんな#01を経て、だんだん慣れてくるとこんな時間が訪れます。

情報の整理もちゃんとした!
伝えたい優先度も考えてレウアウトした!
これでだいぶデザイン力が上がってきたかも!


―――でも、本当にこれでいいんだろうか…?


情報を整理できるようになると、デザインは少しずつ整い始めます。
そうすると人は次の壁にぶつかります。

それが「これでいいか」の悪魔のささやき。


デザイン力がついてきたからこそ、言葉にできない"違和感"が生まれます。
デザインが上手な人ほどこの"違和感"を見逃しませんが、
新人はなかなかこのもやもやを見つけ、修正することが難しいのです。

今回はプロのデザイナーに近づくために違和感をクリアする、
【自分のデザインを、そのまま信じないこと】
についてお話しします。


株式会社COMMAのデザイナー「まり」です。

私のnoteでは現場から学んだ"よりリアル"な、
デザイン初心者のための、スキルアップ術をお届けしていきます。
技術やマインドなど、少しでも誰かの役にたてれば嬉しいです。

デザイナー まり

01 / 初心者はデザインの「正解」を探してしまう

デザインを始めたばかりの頃は、

そう思いながら制作をしてしまいがちです。


とくに新人の頃は作業スピードも遅く、
せっかく出した案も先輩やクライアントからの"No"に怯えてしまい、
クオリティより、とにかく提出することに重きを置いてしまいます。

だから
「これでいいはず」
と、自分自身でどこか“答え”を決めていませんか?

なんかちょっと余白が気になるけれどこれでいいか…
フォントが浮いている気がするけれど一回出しちゃえ!

そういった中途半端な思いは制作物に現れ、
プロのデザイナーはその違和感をすぐに見つけ出します。
あなたの感じた不安は見ている人も感じる不安なのです。


そして一番重要なことですが、デザインには正解がありません
見る人の感性に大きく左右されてしまいます。

クライアントやユーザーの
「好みである/好みでない」
これだけでもデザインのゴールは変わってしまいます。

なので、先輩やクライアントの戻しに怯える必要はないのです。


今回そのゴールの違いによるデザインの差をみるため、
架空のケーキ屋さんから「冬に向けた新作ケーキを発売するよ!」
という程でバナーを作成してみました。

左は高級感、洗練さを意識、右は家族や友達とのパーティー用を意識して作成

同じ商品であっても、
目的やゴール、ターゲットが違うだけで
ここまで変わるのもデザインの面白いところ。


だからデザインには「絶対」という正解がないのです。


同じテーマで作っても、
作り手によってデザインは100人100色。
レイアウトのセオリーがあったとしても装飾や色など、
全員まったく同じデザインは作れません。

それでも最適解を探すというのだらか途方もないこと。
だから何度も模索して突き詰めることが、
プロのデザイナーなのです。


「これでいいや…」は正解ではなく、諦めです。


また"万人にうけるものを作る"はその分、
ユーザーの幅が広がり好みも多種多様になりますので、
それこそ最適解を見つけ出すのが大変むずかしくなります。

ターゲットをしっかり絞り、その人たちに向けたデザインを作る
というだけでもゴールはかなり導きやすくなります。


もし戻された修正内容がうまく理解できない時は、
しっかりその旨を伝えて、認識のすり合わせをしていきましょう。


02 / デザインは「正解」ではなく「仮説」

デザインはこれが正しい形です!
と断言できるものではなく、
「こうすれば伝わるのではないか」という仮説の積み重ねです。

すべては、相手に伝わるかどうかの仮説です。


だからこそ、
一度作ったものをそのままこれでいいやと「正解」にしてしまうと、
そこで思考が止まってしまいます。

【左】突き詰める前のレイアウト、【右】突き詰めた後のレイアウト
【左】突き詰める前のレイアウト、【右】突き詰めた後のレイアウト

【左の画像】
・画像、テキスト、各コンテンツすべての余白がバラバラのため
 一目でグルーピングができない。
・テキストの位置、幅などが揃っていないため散らかった印象を受ける。
・どのように読み進めればいいかがわかりずらい。

【右の画像】
・左右上下の余白をきちんと取っているため、一目で画像とテキストの
 グルーピングができる。
・テキストの先頭や画像の上部を揃えるだけでも不安定さがなくなる
・視線の動きに合わせたレイアウトができているため、ストレスなく読み
 進めることができる。


この余白は、ぱっと見てグルーピングできる余白感なのか。
このレイアウトでストレスなく読み進められるのか。

あと5px近づけたらもっとわかりやすくなるのでは?
ここを揃えたら見た目が整ってきれいになるのでは?


こうしたユーザーの気持ちを考えて、
最後まで疑問を持ってデザインをすることで、
見えていなかったところが見えてくるのです。

諦めないであと1px、こだわってみましょう。


03 / デザインが上手い人は必ず”疑う”

今回の最大のテーマでもありますが、
デザインが上手い人ほど、
完成したあとに必ず自分の制作物を疑います。

ただこれは否定ではなく、確認です。


前回の#01でお話しした「情報の整理」ともつながりますが、
整理整頓は一度で完璧にできるものではありません。

部屋を掃除している時も何度もレイアウトを検討しませんか?
ベッドをここに置いたら日差しがキツいかも?
ソファをこの辺りに置いたら通りずらいかも?


デザインも同じなのです。
何度も見直し、疑い、調整していく。
その積み重ねが、
「整って見えるデザイン」につながります。


04 / どうして疑うことが大切なのか

デザインは自分がどう思うかではなく、
相手にどう伝わるかがすべてです。

ユーザーに伝わらなければデザインの意味はありません。

広告の横に立って、内容の説明をすることなんてできませんから。


それでも人はどうしても自分の見え方に慣れてしまいます。
作った直後は、「いい感じに見える」「ちゃんとできた気がする」
と感じることが多いです。


でもその状態だからこそ注意が必要です。
それは
“作り手の視点”に寄りすぎている状態だからです。


一度制作の手をとめて、

  • 初めて見る人ならどう感じるか

  • 目的に沿った見え方になっているか

を考え直しましょう。


この一歩があるかどうかで、
デザインの精度は大きく変わります。

いくらプロであっても一発で完璧なデザインを作ることはできません。
むしろプロは培った経験とセオリーを屈指し、
何十何百とデザインパターンを検討し最高の一作品を作り上げるのです。


05 / 今日からできるスキルアップポイント4点

自分を疑うマインドはだいぶ理解できてきたのではないでしょうか。

ここからはもっと詳しく、今すぐできるスキルアップとして、
完成したあとの"疑うポイント4点"をお伝えします。

ポイント01:一番伝えたいことは、一番最初に目にはいる?
ポイント02:読ませたい順番に視線が動く?
ポイント03:初めて使うユーザーでも迷わず操作できる?
ポイント04:伝えたいコンセプトはしっかり伝わっている?

まずは完成した作品と向き合い、この4点を順に見ていきましょう。

もしどこかに引っかかりがあれば、
そこが改善できるポイントです。


デザインは、一発で完成させることはできません。
トライ&エラーを何度も重ねて、少しずつ整えていくものです。


デザインが上手い人は、
特別なセンスを持っているわけではありません。

自分の作ったものを絶対とせず、
一度制作の手をとめて見直しているだけです。

“疑う”という行為は、
自信がないからではなく、
より良くするための思考です。


06 / 次回「デザインが崩れる人は、作りながら考えているせい」

ここまで
#01 情報の整理の大切さ
#02 自分を疑うこと
のお話をしてきましたが最後にもう一つだけ。

デザインが整っている人に共通していることがあります。

それは、
いきなり作らないこと。

そもそも“迷いにくい状態”をつくってから、
デザインに入っています。

次回は、
デザインが崩れる人は、作りながら考えているせい
について書いていきます。

作る前に何をしているのか、
どうしたらスムーズにデザイン制作に進めるのか、
こちらをお話ししていきます。


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