見出し画像

【四国108箇所歩き遍路3(伊予)】#11 45番札所岩屋寺と逼割行場(2025年9月)

これは2015年12月~2025年11月にかけて、順打ち、全7回の区切り打ちで結願した四国108箇所歩き遍路の記録である。



当初は、いやしの宿八丁坂から45番札所岩屋寺および奥之院まで歩いて参拝し、
その後、岩屋寺の前から13:46発のバスで石鎚土小屋に移動し、
翌日番外霊場である石鎚山に登るつもりだった。
しかし、宿のご主人に相談したところ、奥之院まで行くのであれば時間的に無理とのことだったので、予定を変更して岩屋寺前までバスで移動することにした。
 
この辺りを走る伊予鉄南予バスは生活支援バスなので、バス停でない場所でも乗り降りできるということを教えてもらい、お宿の前でバスを待った。
バスはほぼ定刻通りにやって来て、手を挙げているわたしの前に停まってくれた。
 
歩くと1時間半以上かかる道もバスだとあっという間。
岩屋寺前バス停でバスを降り、数枚写真を撮り、岩屋寺参道に向けて歩き出した。(8:19)

岩屋寺前バス停から橋をわたって参道へ
参道途中にある極楽橋
ここまででバス停から20分
山門


岩屋寺の参道は、駐車場を通り過ぎたあとは森のなかを進む。雰囲気は良いが、ザックを背負って登るには長い。
本堂まであと少しというところで我慢できなくなり、誰もいない道開不動尊の前のベンチのひとつが苔むして座れたものではなかったので、そこにザックを置き、そこからは納経帳一式だけを持って登った。
参道入口のお土産物屋さんの前にあった看板によると、お寺まで15~20分ということだったが、わたしの脚でバス停から本堂まで30分近くかかった。(8:47)

岩屋寺本堂
前が狭いのでスマホカメラではこれが精一杯

本堂は、少し奥まっていて、後ろの岸壁を背負って立っているように見えた。
本堂の前は狭く、奥に梯子がかかっていて、法華仙人堂跡との立て看板があった。
ちょうど降りてきた人がいたので、昇ってみる。

法華仙人堂跡へ昇る梯子
左手に本堂がある
法華仙人堂跡
板敷の中央にあり、お賽銭や納め札がたくさんあった

梯子は岸壁の洞窟に向かって架かっており、上は2畳程度の板敷で、小さな木製の五輪塔があった。
ちなみに、岩屋寺のHPの境内の見どころによると、このお堂の上の方の岩窟に阿弥陀如来像があり、仁王門付近から遙拝できるらしいのだが、いくら見てもわたしにはどこにあるのかわからなかった。

本堂と大師堂をお参りして納経所で納経する際、行場にもお参りしたい旨を伝えると、おひとりですかと聞かれ、そうだと答えると、気をつけてくださいと言いながら、逼割行場の鍵と36童子行場用の納め札の束、そして小さな御守『白山妙理大菩薩守護』をくださった。
鍵は大小2つあったので、ファスナー付のポケットに入るよう小さい方をお借りした。
納め札には願主を書く欄があったが、50枚位(正確には36+20=56枚)あったので書かなかった。 

行場に行く前に本堂手前の穴禅定にもお参りしようとしたが、真っ暗闇で何も見えず、奥に向かってごつごつした岩が坂になっているところを、ステンレスの手摺りを頼りに上りかけた途端に足が滑り、危うく転びかけた。そこまでしても何も見えないので、諦めた。
(あとでお宿の女将さんに聞いたところによると、目が慣れて見えるようになるまで、じ~~~っと目を凝らして待つらしい)

穴禅定入口
向かって左に、奥に細長い洞窟がある


気を取り直して大師堂の奥にある仁王門へ向かう。奥之院の行場へはここから行く。(9:30)

行場への仁王門
仁王門をくぐるとすぐに始まる36童子行場
右側の赤い幟が1番

仁王門をくぐるとすぐ右手に、1番の矜迦羅童子こんがらどうしがあり、脇に納め札の色と同じ赤色の幟が立ち、前にはプラスチック製の納札入があった。
36童子行場には、36童子だけでなく、ほかの童子や明王もあり、矜迦羅童子の次は大元帥明王だった。なかには、少し高いところにあり、納札入だけが手の届く下の方にあるようなケースもあった。

大元帥明王
2番の制吒迦童子

 36童子と20の明王と童子を、残り1枚ずつ残したところで、眼下に行場の入口が見えた。

岩の割れ目を塞ぐように立つ逼割行場の扉
左には大きな赤い不動明王


 無事36番目の烏婆計童子うばけいどうしと20番目の降三世明王にお参りしてお札を入れ、預かった鍵で行場の扉を開けると、ネットでよく見掛ける岩場がいきなり目の前に迫っていたので、思わず、「おおぉ」と声が出た。
そして、後から鍵を持っていない人が入ってこないよう、中から鍵をかけた。

「おおぉ」

上の方に鎖が見える。
ここで、道開不動尊の前に置いてきたザックの中に、滑り止め付の軍手を忘れたことに気づいたが、とても戻る気にはなれず、扉の内側に金剛杖を立て掛け、素手で鎖を掴んで昇った。
岩の割れ目を昇った先には細い小径があり、さらに岩の割れ目が続いた。

小径
この先、右手に2つ目の岩の割れ目がある
2つめの岩の割れ目
鎖の向こうに梯子が見える

2つめの岩を昇ると、いよいよ最後の梯子だった。

21段の梯子
2023年に5月に掛け替えられた

ここで万全を期して山谷バッグを地面に置き、からだひとつで昇った。
梯子を昇ると、岩の上をさらによじ登るようになっていて、ここにも鎖があり、これを上がると、頂上に白山大権現が祀られていた。(10:57)

白山大権現
白山大権現の前からの景色

手を合わせる。ただ、せっかく昇ったが、とても長居できるような場所ではないので早々に降りた。
そして、金剛杖を持つと行場の扉の外に出て、再度鍵をかけた。(11:13)

さて、ここからまた36童子の道を逆行して仁王門まで戻るのだろうか?
まっすぐ戻れそうな気がしたので左に回ってみるが、広過ぎてわからない。
うろうろしているうちに36童子のひとつが見えたので、結局途中からもと来た道を延々戻った。(11:38) 

その後、納経所に鍵を返し、近くの休憩所で休憩した。

岩屋寺境内案内図


休憩後、道開不動尊のところまで戻ったら、すれ違った女性から、岩屋寺はとても霊験あらたかなお寺で、特にこの道開不動尊は凄いからぜひお参りして、と言われた。女性のお子さんは、進路を決める前にお参りして、大きな御利益をいただいたという。

道開不動尊の入口 左に入っていくと小さな石仏がある


道開不動尊をお参りした後、バス停まで戻り、待合で靴と靴下を脱いで足を乾かしながら石鎚山行きのバスを待った。

岩屋寺前バス停
屋根付の待合は気持ちの良い風が吹いて涼しかった

それにしても、岩屋寺は見所満載で、行場だけで2時間、バス停からの往復を含めるとトータル4時間以上かけても未だ見残した感のある壮大なお寺(=お山)だった。 

この後、1時間半かけて石鎚土小屋まで路線バスで移動した。
道中のバスからの眺めは聞いていた以上に素晴らしかった。
終点の土小屋には車で来たハイカーが何人も歩いていて、さすが西日本最高峰、日本百名山の登山口らしい賑わいがあり、素人のわたしでもワクワクした。

面河川
バスの車窓から
石鎚土小屋バス停に到着
標高1,492m
土小屋テラス前


石鎚土小屋バス停からは、ガスで数m先も見えないなかをまっすぐ進み、10分もかからないで今夜のお宿の国民宿舎石鎚に着いた。
2階の部屋の窓からは見事な雲海が見えた。(15:58)

国民宿舎石鎚の2階の窓からの眺め
みごとな雲海


(2025年10月1日以降、石鎚土小屋まで行くバス路線は廃止され、今後は未定。また、久万高原から岩屋寺方面へのバス路線は土日祝運休) 


【参考URL】
伊予鉄南予バス
久万管内のボタンをクリックすると時刻表
久万営業所↔上直瀬 の間はフリーバス区間なので、路線沿いの安全な場所で手を挙げれば乗れるし、事前に運転手さんに伝えておけば降りることもできる(「いやしの宿八丁坂」前など)
バスの車体の行き先表示は、『久万営業所』ではなく『久万』
ちなみに、国道33号線を南北に走る町営バスやJR四国バスは、久万営業所ではなく久万高原駅発なのでややこしい


【コースタイム(実際)】 

*    距離はgoogle mapでの簡易計測および岩屋寺ホームページによる
**いやしの宿八丁坂~岩屋寺前バス停は、後日歩いて繋いだ
                   


国民宿舎石鎚(じゃらんで予約、楽天でも可)

土日祝日のみ運行していた伊予鉄南予バスが路線自体を廃止したので、2026年春以降のアクセスは久万高原町のHPで要確認
宿泊:2食付13,100円(夕18:30?~30分刻み、朝はおにぎり弁当を自由に)
洗濯:100円
乾燥:乾燥室があるが暖房ではないので時間がかかる
その他:
和室(施錠可)
お風呂は男女別の大浴場
洗面所は男女共用で、奥に男女別でトイレ
登山口そばの好立地に加え、スタッフのかたがみな山屋さんでとても親切でとても温かい
『石鎚山登山道案内図』(同じものが土小屋テラスにもあり)で石鎚山登山のルート説明をしていただける
冬季休業(11月4日頃~4月)
秋の紅葉シーズン(10月)は3~4か月前に要予約


いいなと思ったら応援しよう!