見出し画像

【四国108箇所歩き遍路3(伊予)】#21 別格12番延命寺(2025年11月)

これは2015年12月~2025年11月にかけて、順打ち、全7回の区切り打ちで結願した四国108箇所歩き遍路の記録である。


今日は連泊なので終日空身で参拝の日。しかも、ほとんど平坦な道に別格のお寺がひとつだけなので、気分的にずいぶん楽である。お天気も良い。
駅近のビジネスホテルにお遍路の姿はほとんどなく、観光客とみられる家族連れやビジネス客に混じってゆっくり朝食を取ると、サブザックひとつで出発した。(8:12)

ホテルを出てしばらくすると国道11号線に入り、東へ進む。
国道沿いにローソンを見つけたので、黄色い地図をコピーするために立ち寄った。
黄色い地図の本はB5サイズで、わたしの山谷バッグには入らない。だから、わたしはその日歩く分のコピーだけを山谷バッグに入れ、時々確認しながら歩いている。スキャンしたデータをスマホに入れて持ち歩く人も多いが、眼鏡を取り出すのが煩わしいので位置情報を確認するときぐらいしかスマホを使わない。

さて、ローソンに入り、複合機でコピーをしていると、細身の溌剌とした女性がやって来て、「わたしたちも歩いているんです」と宗教のリーフレットを渡された。話しかけてこられるのでコピーをしながら聞くが、お話の趣旨がよくわからない。しかも、肝心のコピーがどこまでやったかわからなくなってしまったので、そう言うと、ゴメンナサイと言ってすぐに離れてくれた。

コピーを終えて外に出ると国道から分岐する遍路道が見えた。が、分岐にさきほどの宗教の勧誘の人が集団で立っているのが見えたので、咄嗟に国道の反対側の歩道を直進した。

国道をしばらく歩くと、すぐに途中から遍路道に入ることができた。
昼間歩く遍路道はとても気分が良い。今回はここまで雨に降られることが多かったので、ついつい屋根付きの休憩所を探している自分がいるが、なかなかないものだ。
また、四国のみちの道標があちこちにあるのだが、この辺りは八十八ヶ所の札所以外の地名を指すものが多かったので、黄色い地図にも載っている六地蔵の接待堂跡(六地蔵大師堂)が見えてきたときにはほっとした。
と同時に、脇に立つ道標に讃岐のこんぴらの名前があり、金刀比羅宮まで17里、17時間程度であることに驚いた。別格がなければあと3日くらいで着くではないか。もうそんなところまで来たのか。塵も積もれば山となる。

野口集会所の前にベンチ
お遍路用ではないだろう
四国のみちの道標
王至森寺はキンモクセイで有名なお寺らしい
六地蔵の接待堂跡
こんぴら大門へ十七里
堂の本の地蔵屋敷
真言宗正法寺
1km南にある奈良時代から続くお寺への道標
それにしても大きい


途中から国道11号線に戻ると、和菓子屋さんの暖簾が見えたので吸い寄せられるようにお店に入り、お店の看板商品だという『瀬戸の源氏巻』なるものを買い求めた。お羊羹を薄いカステラ生地で巻いたお菓子だということだった。羊羹とカステラ、いずれも山の行動食の定番。最強ではないか。
お店の隣のトヨタの前には、霧雨程度ならしのげそうな小さい屋根付きベンチがあったので、ここで小休止をとった。

コンパクトな遍路休憩所


再び旧街道を選んで歩くと、特徴のある石垣の家々が続く。
水田には、今治市内でもよく見かけた灌漑設備も見られた。

お遍路さん休憩所の大きな看板はあれど
肝心の休憩所がどこにあるのかわからずじまい
今治でもよくみかけた灌漑設備
なんという名前だろう?

道端には古い常夜燈もある。

常夜燈
倉庫の一隅にもかわいい常夜燈
その向こうのお宅の白い土塀が眩しい
喜光地商店街
一部加工済

しばらくすると喜光地商店街のアーケードが見えた。
この辺り一帯は、別子銅山の麓の町として江戸時代から栄えたらしいが、昭和48年に銅山が閉山されて既に半世紀。しんとしている。
アーケードを抜けるとすぐ、遍路道を示す道標がかたまって立っていた。

左へんろ道、こんぴら大門へ十六里?、左三宝山十二里
こういう風景を目にするだけで気持ちが穏やかになる
今井醤油醸造所
創業明治34年

さらに遍路道を進むと、明治創業のお醤油屋さんの前を通り過ぎ、国領川(是谷川)にかかる新田橋を渡った。
渡った先は広大な運動公園で、幸いなことにバス停の前に大きな休憩所があった。(11:42)

山根グランドバス停と休憩所

おなかもすいたので、山根公園の休憩所で、靴と靴下を脱いで足を乾かしながらお昼を食べた。勢いで、さきほど蛭子堂で求めた『瀬戸の源氏巻』も食べた。手渡されたときは大きいと思ったが、封を開けてみると一口サイズにきれいな切れ目が入っていた。お羊羹の甘さがズシンと響いて、ここまでの疲れがきれいに抜けた。
 
さぁ、延命寺まであと9kmくらいあるだろうか。延命寺にお参りしたら列車で伊予西条まで戻らなくてはいけないが、一時間に1本しかないのでピッチをあげていかなくてはならない。公園の中央を縦断する舗道を抜けた。

山根公園の中を抜ける
ここを抜けた後直進して山際へ進むのが古い遍路道
三島神社の鳥居が遠くに見える
あのすぐ前の道を行かなくてはいけなかった
新居浜IC入口

そのまま松山自動車道に沿って東へ進むつもりが、新居浜インターチェンジのところで直進できず左折してしまったため、県道47号線を北進し、結局国道11号線に入った。せっかくいい感じに古い遍路道を歩いていたのに大回りして国道を歩かなくてはいけなくなるなんて実に残念。

と言っても仕方ないので、国道を東へ進んだ。黄色い地図によると国道に並行して遍路道があるらしかったが、国道から最大200mくらい離れてしまうので、また道を間違えるのが怖くて諦めた。
途中、山中にたばこ屋さんがあり、その前にダイドードリンコのこども食堂支援自販機があったのでココアを買い、縁石に腰掛けて休憩した。さっき甘いものをたっぷり食べたばかりなのに、からだが糖分を欲している。

青野たばこ店
子ども食堂支援自販機がある
金属買取会社の前に、看板ロボット
左が延命寺への遍路道
分岐の両方に左の道を指す案内札があった

たばこ屋さんの先は善根宿などが続き、1時間20分でようやく別格12番延命寺に着いた。(15:04)
こじんまりとした境内で、大師堂の建物のなかに納経所があった。
道を挟んで向かいもお寺の敷地で、そこには弘法大師お手植えという大きな『いざり松』が横たわっていて、そばに屋根付きの休憩所もあった。

別格12番延命寺の入口
大師堂
この中に納経所もある
枯れた『土居のいざり松』

参拝を終えると、最寄りの伊予土居駅から伊予西条駅経由でお宿に帰った。
今日も伊予西条駅は石鎚山登山客と横峰寺参拝客で賑わっていた。

【コースタイム(実際)】 


エクストールイン西条駅前(前日からの連泊)


いいなと思ったら応援しよう!