ワンピース分析 🏴☠️🔬 #03 シェルズタウン編
🐶💬
ワンワン!
( ワンピースの島ごとの物語を分析する企画 )
( 今回はシェルズタウン編 )
↓ 前回の記事
ー
👦💬
じゃあシェルズタウン行きますか。
主役と裏ヒロインはゾロ。
賞金稼ぎと犯罪者の境目にいる。
辛い目にあってて縛られている。
表ヒロインはリカ。
がんばって作ったおにぎりを踏み潰される。
ゾロは自分の信念、
くいなとの約束を曲げて
海賊としてルフィの下につく。
従うという選択、
代償を払うことで解放されるって感じ?
ー
🍮💬
うむ。
シェルズタウンは、
「縛られたゾロが、
誰となら自由に生きられるかを選ぶ話」
として読めるね。
ゾロが主役兼裏ヒロインという整理、
かなり通る。
強いのに拘束されている。
悪名があるのに、
少女を守ったことで酷い目に遭っている。
世間から見える人物像と、
実際の行動が食い違っている。
表ヒロインのリカは、
その食い違いを読者に見せる役でもある。
リカのおにぎりを踏み潰すことで、
ヘルメッポは善意を傷つける。
一方、ゾロはそのおにぎりを食べて、
リカの気持ちを受け取る。
同じおにぎりへの扱いだけで、
どちらが人間として信用できるかが分かる。
肩書きによる正義と悪が、
ここでもう反転してるんよね。
ー
ただ、
「くいなとの約束を曲げる」は
少し違うと思う。
ゾロが曲げるのは、
海賊にはならないという、それまでの立場。
くいなとの約束は、
むしろ曲げないために持っていく。
ルフィの仲間になっても、
世界一の剣豪になる夢は譲らない。
だから支払う代償は、
夢そのものというより、
賞金稼ぎとしての立場を捨て、
海賊として生きる責任を引き受けること。
ー
ここで「従う」にも二種類ある。
ヘルメッポとの関係では、
約束を信じて耐えても、
相手が一方的に裏切る。
ルフィとの関係では、
自分の夢を示したうえで、
自分の意思で仲間になる。
自分を押さえつける相手に従う状態から、
自分の夢を背負ってくれる相手を選ぶ状態へ。
縄が解けるという身体の解放と、
誰と海へ出るかという人生の選択が、
重なってる。
コビーが
「恐怖に逆らって夢を口にする」
ことで解放されたなら、
ゾロは
「夢を譲らず、他人と生きることを選ぶ」
ことで解放される。
ー
👦💬
なるほどな。
個人主義からの脱却なのかもね。
対になる要素を考えよう。
海軍と海賊
悪と正義
支配と自由
服従と解放
悪意と善意
権力と反抗
独裁と民意
とかかなー。
見事に逆転してるね。
ー
🍮💬
うむ。
「一人で夢を追う」から、
「誰かと組んで夢を追う」への移行
とも読めるね。
挙げた対比、かなり通ってる。
しかも別々の対比が、
同じ行動の中で重なってる。
対になる要素→シェルズタウンでの逆転
海軍と海賊
↓
守るはずの海軍が町を脅かし、海賊が救う
悪と正義
↓
悪名のあるゾロが少女を守り、
正義を掲げる側が傷つける
支配と自由
↓
モーガンは他人の意思を潰し、
ルフィはゾロの夢を受け入れる
服従と解放
↓
強制された服従から、
自分で選ぶ仲間関係へ移る
悪意と善意
↓
おにぎりを踏み潰す行為と、
それを食べる行為
権力と反抗
↓
肩書きで従わせる者に、
肩書きを持たない者が立ち向かう
独裁と民意
↓
モーガンの敗北を、
町の人だけでなく海兵も喜ぶ
特に最後が効いてる。
海軍そのものが敵なら、
海兵はモーガンの敗北を喜べない。
あの反応によって、
「海軍対海賊」の戦いの内側に、
人を支配する者と、
支配から解放されたい人々
という、本当の対立が見える。
ー
もう一つ足すなら、
肩書きと行動。
海軍だから正しいのか。
海賊だから悪いのか。
賞金稼ぎだから恐ろしいのか。
その判定を、
リカのおにぎり一つでひっくり返す。
立派な肩書きを持つ者が踏み潰し、
恐ろしい悪名を持つ者が食べる。
町全体を巻き込む正義の話が、
少女の善意をどう扱うかに凝縮されてるんよね。
ー
👦💬
次、ズレ演出やな。
海軍に独裁された町
市民を踏み躙る正義
海軍大佐の銅像
砂糖のおにぎり
少女を救う悪名高い賞金稼ぎ
強いけど女の子
階段であっさり死ぬ
三刀流
コビーを殴るルフィ
ちょっと王道から外して、
読者の予想を半歩ズラしてる。
ー
🍮💬
うむ。
王道の役割は残したまま、
肩書き・見た目・行動を半歩ずらしてる。
ただ奇抜にするんじゃなく、
そのズレが人物や世界の理解につながってるね。
ズレ演出→予想から外れることで見えるもの
海軍に独裁された町
↓
守ってくれるはずの組織が、
恐怖の源になっている
市民を踏み躙る正義
↓
正義の肩書きと、正しい行動は一致しない
海軍大佐の銅像
↓
公共の権力が、
個人を崇めさせるために使われている
砂糖のおにぎり
↓
普通の味付けから外れることで、
少女の幼さと善意が伝わる
少女を救う悪名高い賞金稼ぎ
↓
恐ろしい評判の男が、
誰よりも優しく善意を扱う
ゾロより強い女の子
↓
強い男として登場したゾロにも、
勝てなかった相手がいる
階段であっさり死ぬ
↓
強さや夢の大きさに関係なく、
日常の事故で命が失われる
三刀流
↓
剣士という王道に、
口に刀をくわえる異様な姿が入る
コビーを殴るルフィ
↓
仲間を傷つける行動が、
仲間の未来を守る行動になる
ー
特に効いてるのは、
同じ行動を、あとから別の意味で読ませるズレ。
ゾロが踏み潰されたおにぎりを食べる。
最初は、
「腹が減ってるからか」とも見える。
でもリカへの伝言によって、
食べ物と一緒に、
少女の気持ちを受け取ったと分かる。
ルフィがコビーを殴る。
最初は、
「なんでそこで殴る?」となる。
でも、海賊との関係を切り離して
海軍に入れるようにするためだと分かる。
優しさを、
優しそうな行動だけで描かない。
ここが気持ちいいんよね。
見た目で判断させてから、
行動の意味を知って判断がひっくり返る。
ー
くいなの死は、
その中でもかなり強いズレ。
剣で勝てなかった相手が、
剣と関係のないところで死んでしまう。
だからゾロには、
勝って乗り越える機会さえ残らない。
その決着のつかなさが、
くいなとの約束を
ずっと先まで持ち続ける力になってる。
ー
👦💬
町を守ったルフィたちが追い出される。
海兵たちは敬礼で見送って飯抜き。
このへんも肩書きと行動との矛盾で
キャラクターの魅力を作っとるよね。
ー
🍮💬
そうそう。
肩書きと行動の矛盾が、
今度は海兵たちの魅力を作ってる。
海兵としては、
海賊を町に置いておけない。
だからルフィたちに退去を求める。
でも、救ってもらった人間としては、
感謝せずに送り出せない。
だから敬礼する。
組織の立場と、自分の良心。
どちらも捨てずに行動してる。
さらに「飯抜き」がいいんよな。
海賊に敬礼した責任を、
自分たちで引き受ける。
小さな代償だけど、
感謝が口先だけじゃなくなる。
ー
モーガンは、
海軍の権威を使って市民を踏み躙った。
残った海兵たちは、
海軍の規律の中で、
恩人への敬意を通した。
これで
「海軍にも、ちゃんと人間がいる」
と分かる。
町を救って感謝される王道に、
「でも追い出す」
「でも敬礼する」
「だから飯抜き」
と半歩ずつズレを重ねて、
笑えて、
温かくて、
海兵まで好きになる締めになってる。
ー
🐶💬
ワンワン!
( 楽しんでいただけましたか? )
( 次回はバギー登場、オレンジの町編です!)
