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AIレコーダーを買う前に、「議事録の完成地点」を決めた方がよかった

AIレコーダーを調べ始めたとき、最初に見ていたのは製品そのものでした。

どれが文字起こしの精度が高いか。何時間録音できるか。月額はいくらか。話者を分離できるか。専用機を買うべきか、スマホで十分なのか。比較すべき項目はいくらでも出てきます。

でも途中で、少しおかしいことに気づきました。私は「録音をどう楽にするか」ばかり考えていたんです。

本当に欲しいのは録音ファイルではありません。文字起こしでもありません。会議が終わったあと、そのまま関係者へ共有できる議事録です。ここを先に決めないと、どれだけ高性能なレコーダーを買っても、結局最後に人間が大仕事をすることになります。


「文字起こしできる」と「議事録ができる」は違った

録音した音声をAIで文字にする。これはかなり身近になりました。Wordにも音声から文字起こしする機能がありますし、Copilotなどを使って要約することもできます。

実際、noteにもWordとCopilotで議事録を作る実例や、スマホ録音をAI議事録へ変換する方法がすでに多数投稿されています。

ところが、実務で本当に必要なのはその先でした。誰が参加したのか。何を話したのか。何が決まったのか。決まらなかったものは何か。誰が何をいつまでにやるのか。そして、この内容を他人に見せても誤解が起きないか。

文字起こしが100点であっても、ここが整理されていなければ、議事録としてはまだ完成していません。

AIに「議事録を作って」だけでは安定しなかった

AIはかなり器用です。長い文章を渡して「議事録にして」と言えば、それらしいものを返してくれます。

ただ、毎回同じ品質になるとは限りません。ある日は決定事項まできれいに出る。別の日は要約だけで終わる。担当者は出るけれど期限が抜けている。発言のニュアンスを整理しすぎて、まだ確定していないことまで決定事項のように見えてしまう。

つまり、AIに仕事を渡す前に、「完成とは何か」を人間側であらかじめ決めておく必要がある、ということでした。

そこで、レコーダー比較を一度止めた

先に決めたのは、製品ではありません。完成する議事録の形そのものでした。

最低限、会議名、日時、参加者、議題、要点、決定事項、保留事項、アクション、担当、期限を出す。さらに、AIが作ったものをそのまま送らない。音声または文字起こしと照合する。確定していないことを勝手に決定事項にしない。担当者と期限は特に確認する。ここまでを一つの工程として組み込みました。

すると、必要なレコーダーの条件も自然と変わってきます。

高性能なAIレコーダーが必須とは限らなかった

完成地点から逆算すると、専用のAIレコーダーが必要になる場面もあります。会議数が多い、スマホを別用途で使いたい、長時間録音したい、話者分離が重要、クラウド処理まで一気に済ませたい。こういった場合です。

でも、録音ファイルさえ確実に残せて、後工程をWordやCopilotなどで処理できるなら、必ずしも最初から高価な専用機が必要とは限りません。

「AIレコーダーが欲しい」と思っていたはずなのに、実際には、録音、文字起こし、整理、確認、共有という工程全体を作りたかったんだと、ようやく分かりました。

ツール選びを先にすると、ツールに業務を合わせてしまう

これはAIレコーダーだけの話ではないと思います。

新しいツールを見ると、その機能を使うことから考え始めてしまいます。でも本来は逆であるべきです。最後に何が出来上がればいいのか。そのために何が必要なのか。どこをAIへ任せるのか。どこを人が確認するのか。最後に、それを満たすツールを選ぶ。この順番です。

特に議事録は、「AIが要約したから完成」というものではありません。誰かが後で読み返し、意思決定や仕事の続きを行うための記録です。だから私は、AIレコーダーを選ぶ前に、議事録の完成条件を先に決めることにしました。結果的に、この方がレコーダー選びもかなり楽になりました。

次の記事

録音して、文字起こしして、AIに要約させる。それでも議事録はまだ完成していません。

次は、音声から「そのまま共有できる議事録」までを5工程に分けた方法をまとめます。

議事録を「完成形」から逆算したら、レコーダー選びに時間をかけなくて済んだ話

8月28日(金)7:00公開しました。


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