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『WEAPONS/ウェポンズ』 割り切ることができなかった


あらすじ


アメリカのとある小学校の1クラスの子供たちが1人の少年を除いて全員消えた。
子供たちはどこへ消えたのか?
そして街では不可思議なことが起き始める。


以下ネタバレ注意



ジョージ・ハリスンの"Beware of Darkness"にのせて、夜の闇の中を手を広げて走る少年少女たちから始まるオープニングは、不気味であり美しい。

本作は、パートごとに区切られ、キャラクターごとの異なる視点から物語が綴られる。

まずは、消えたクラスの担任の教師、ジャスティンのパートから始まる。
彼女は消えた子供たちの保護者から嫌がらせや脅迫を受け、仕事も休まされる。
彼女はストレスからかアルコールを多く飲む。
日中、停車中の車の中で紙コップに移した酒を飲むシーンもある。

ジャスティンのパートはジワジワと不気味で、
グラディスが天井に現れるシーンでは、
わっと声が出るほど驚いてしまった。


次のパートではジョシュ・ブローリン演じる、
消えた子供の保護者、アーチャーが登場する。
彼は、警察の捜査が信用できず、自分で息子を探す。このパートは謎解きやミステリーの要素があり、続きが気になりワクワクする。


警官、ポールのパートでは、
オールデン・エアエンライクが登場する。
彼は毎回違う顔に見える気がする。いい俳優なのかもしれない。
難しいだろうけど、ハン・ソロまたやってほしい。

彼が演じるポールがパトカーで逃げる若者を追いかけるシーンの撮り方がゲームっぽくてかっこよかった。

ポールはジャスティン同様、アルコールの問題を抱えている。アメリカの作品はこういった問題がよく取り沙汰される。アルコールの危険性に対して真摯な印象がある。
監督自身がアルコール依存症を経験し、10年間禁酒しているとのこと。その経験は作品にも反映されているようだ。(Wikipediaより)

学校の校長であるマーカスのパートでは、
彼がジャスティンに襲いかかってきて、物騒な感じで盛り上がってくる。

ワクワクしたのも束の間。

ラストのアレックスのパートがかわいそうすぎた。

無理やり大人にさせられ、ヤングケアラーのような役割を背負わされる。しかも両親を人質に取られて。酷すぎる。
悲惨なおとぎばなしみたいだ。

これは本作の監督、ザック・クレッガーの少年時代の体験が反映されているそうだ。
彼は薬物依存の父親の世話をしていたという。(Wikipediaより)

他者が家庭に侵食し、家族を操るという構図が、実際の痛ましい事件を思い起こさせ、辛かった。

ここから楽しめなくなった。

なんでこの子がこんな目に遭わされなければいけないのか。

フィクションだからと、わたしは割り切ることはできなかった。

あの女は死んだけど、何も良くはない。


後日、監督の前作『バーバリアン』も観て感想を書きました。

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