またゼロから、あなたと向き合うために。
【読まれる前にお読みください】
本シリーズ【講師リリスの「そこ、テストに出ませんけど……大切です」】
は、日々の教育現場での気づきや葛藤を、企業研修講師「リリス・フォーミュラ」の視点に変換してお届けする、ちょっとした本音とボヤキの読み物です。 執筆にはAI(Gemini)の力を借りています。 タイトル通り「テストに出ない」ような話半分・面白半分の内容ですが、最後はほんのり前向きになれる処方箋付き。どうぞお気楽にお楽しみください。
研修請負会社「ルミテクス」の講師として、さまざまな企業様にお邪魔するようになってそれなりに月日が経ちました。
私の専門は「電気の基礎」や「第二種電気工事士」などの資格対策。数式や回路図を見ただけで、あからさまに眠そうな顔をする受講生(特に文系出身の技術営業職の皆さんや、入社したての新入社員たち)を相手に、いかに「ゼロから」興味を持ってもらうか。毎日が試行錯誤の連続です。
そんな講師業を長く続けていると、各企業の研修担当者や採用担当の方々と、すっかり顔馴染みになります。
最初はビジネスライクだった会話に、いつしか「今回の新入社員たちは、オームの法則で大苦戦していましてね」「あはは、数式が出た瞬間にシャッターを下ろしちゃう子、毎年いますよね」なんて、ちょっとした冗談や裏話が混ざるようになる。信頼関係が築かれているからこそ、お互いに一歩踏み込んだ相談ができる。そんな、心地よい距離感の「仕事上の付き合い」が、私はとても好きでした。
でも、時の流れはそれを時に、あっさりとリセットしてしまいます。
担当者の方の定年退職、転職、あるいは人事異動。 春の研修に向けて連絡をしたら、聞き覚えのない声の、新しい担当者様が電話口に出る。あの瞬間の、胸が少しきゅっとするような寂しさは、何度経験しても慣れるものではありません。
せっかく築いた関係を、また新しい方と一から構築していかなければならない。 こうして人前でお喋りする仕事をしていますが、実は私、自分自身のコミュニケーション能力にあまり自信がありません(周りの人に言うと、高確率で「嘘でしょう?」と信じてもらえないのですが、本当です)。だからこそ、関係性の「最初っからやり直し」は、内心かなりエネルギーが必要で、少し身構えてしまいます。
共に歩んだ、と言うと大袈裟で烏滸がましいかもしれません。でも、受講生たちの成長を一緒に見守ってきた同志のような、それくらい強い気持ちで向き合っていたからこそ、お別れはやっぱり寂しいのです。
新しい出会いが、私をまたプロにする
昨日も、新しく担当になられた方と最初の打ち合わせがありました。 名刺を交わし、まだどこかお互いに硬い空気の中、私は持参したテキストを開きます。
「うちの若い子たち、本当に電気の知識がゼロで……大丈夫でしょうか」 不安そうにそう溢した新しい担当者様に、私はいつもの、少しお節介な講師の顔で微笑みました。 「大丈夫ですよ。私の講義を受ければ、誰でも電気と友達になれますから。一緒に見守っていきましょう」
その瞬間、担当者様の緊張した表情が、ふっと和らいだのが分かりました。
寂しさを抱えるということは、それだけ前の出会いを大切にできていた証拠。そして、先方もまた新しい道に向けて一歩を歩み出しているはずです。ならば私も、いつまでも寂しがってはいられません。
先方の新たな道に心からの祝福を。 そして、私の前に現れてくれた、新たな出会いに深い感謝を。
またここから、新しい信頼の回路を繋いでいけばいい。 明日出会う受講生たち、そして新しくパートナーとなった担当者様と一緒に、私もまた少しずつ、講師として成長していきたいと思います。
新たな(?)一歩を踏み出す私に、もしよければ、優しく「スキ」を届けてもらえると励みになります。
よければ、私の講義を覗いてみて下さい。
いつも取り上げていただき、ありがとうございます。
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