RDワーカーフォーラム2026参加レポート
2026年7月14日、難病者の社会参加を考える研究会(NPO法人両育わーるど)による順天堂大学 本郷・お茶の水キャンパスで開催されたRDワーカーフォーラム2026「難病と働くをひらく」~誰もが働きやすい社会へ~にスタッフが参加しました。
両育わーるどは、年間を通じて数多くのイベントを開催しています。対面開催の場合も、内容は後日WebサイトやYouTubeで共有されます。今回は、支援つき就労の最前線にいる会社員という立場で参加してきたデジKAMAスタッフからいち早くレポートします。

受付を済ませて、プログラム、「難病者の社会参加白書2025 〜RDワーカーの可能性〜」ダイジェスト版、お気になさらズステッカーをいただきました。

私は基調講演から終了までメイン会場・13F 有山登メモリアルホールにいました。会場の後方には、RDワーカークリエイティブの展示が。

お気になさらズはSlackスタンプも展開されていて、デジKAMAでもインストールしました。

基調講演「働き方の未来とRDワーカーの可能性」
サイボウズ株式会社 代表取締役社長 青野慶久さん
デジKAMAでもkintoneを使ったPoCでご一緒させていただいたことがあるサイボウズ社。
思えば、チームワークを極めた同社の文化にデジKAMAも賛同したからこそ、この取り組みが始まったのでした(※2025年6月で終了)。顔の見えない在宅ワーカーたちとコミュニケーションを取りながらアプリ開発を進める中で、「多様な個性を重視するチームで信頼関係を築いていく」を実感できたな、としみじみしました。
RDワーカー実践事例「実践企業によるRDワーカーの雇用について」
株式会社セールスフォース・ジャパン
株式会社ゼネラルパートナーズ
株式会社電通九州
セールスフォース社:個々の多様なライフスタイルを尊重し、特定の配慮を押し付けるのではなく、成功を支援するマネジメントと柔軟な働き方を重視しています。難病の有無にかかわらず、結果を出すための信頼関係構築を大切にしています。
ゼネラルパートナーズ社:障害者雇用のエージェントとして、当事者が人として尊重される職場環境の重要性を提唱しています。特に上司との関係性において、障害を個性として受け入れ、安心して働ける対話の場づくりを推進しています。
電通九州社:障害を「苦手」の一種と捉え、個別のツールや環境調整を通じて当事者がプロとして貢献できるよう支援しています。会社を慈善事業ではなくビジネスの場と位置づけ、障害のある人をプロフェッショナルとして育て上げることで企業の価値向上を目指しています。
ビジネスリーダートーク「変化する時代に求められる組織とは ―多様な働き方を力に変えるには―」
dentsu Japan
ノックオンザドア株式会社
NPO法人両育わーるど
組織として知る・話し合う・変えていくプロセスを重視し、ビジュアライザー等の技術活用や物理的な環境改善を通じて、現場レベルでのアクセシビリティを追求する事例が紹介されました。
また、体調の波があるメンバーを抱える両育わーるどからは、全体の稼働率を6割に抑えた余裕のある業務設計や、責任を押し付け合わず相互に補完し合う文化づくりが共有されました。個人が自身の体調や制限をトリセツとして明示し、周囲と連携しながら安心して働き続けられる仕組みづくりが重要であると提言されています。
人事担当者セッション「RDワーカーと働く職場のつくりかた」
株式会社セールスフォース・ジャパン
株式会社電通
過度な配慮にならないよう、業務に必要な環境調整と個人の能力発揮のバランスを企業としてどう保つかが議論されました。人事制度の抜本的な変更には時間がかかるため、まずは当事者が活躍する実例を発信して組織内のバイアスを下げることが重要であり、難病枠のような特別扱いに頼るのではなく、一人ひとりの能力に見合った仕事を用意して期待値を下げずに貢献してもらう姿勢が求められました。
1日を終えて
「自分に必要な配慮を理解し、対話し、環境を整備する」という姿勢や、病気についてオープンにせずとも活躍されている方の事例など、力強くポジティブな発表の数々は、今後のキャリアに悩む多くの人にとって大きな勇気となる内容でした。
一緒に働く仲間がどうしたらパフォーマンスを発揮できるかを常に考えているのは、デジKAMAも同じです。「配慮を受けて働いている今の自分に、一般就労なんて遠いのでは」と不安を感じることもありますよね。ですが、こうして個人や企業の先進的な事例を知ることは、似た境遇の人が選んだキャリアを知り、自分なりのコミュニケーションや職場条件を探るヒントになります。ここには、一人ひとりの可能性を広げるための大きな希望があると感じました。
最後に、難病者の社会参加を考える研究会(両育わーるど)の掲げることばの定義を引用して速報を終わります。
私たちの考える「はたらく」とは、従業員、職員として賃金を得るだけではなく、共通の目的のもとに集合し、異なる価値観を交換し、学び、成長し、やりがいを対価として得ることを示します。また、それにより自己の存在意義を見出し、主体的に適職を見つけ、自己実現していきます。さらに、時間と経験を積み重ね、他者と協力して社会の変革や進歩に貢献することもまた「働く(≒傍楽)」ことの一環です。

