公民館でスマホ教室に4年ほど関わらせて頂いた件 その2:大牟田でやっているスマホ教室の概要
前回の記事では、作業療法士が地域で活動する時にどんなスタンスで臨んでみたか、について記事にしてみました。
ということで、実際にどんなことをやってるの?的なことをしっかりと記事にしておこうと思いました。
1.概要
どんな感じで実施しているかの概要については下記の通りです。
1)開催期間・頻度
2021年より現在(2025年1月)まで継続中・毎月1回(10時~12時)
2)会場・参加人数
大牟田市の公民館の1F・10名程度
*基本的に参加者は固定しているが時折、新しい参加者もあり
3)参加者
公民館の範囲に住んでいる地域在住のシニアの方々
4)平均年齢・男女比
平均年齢 81歳 男性4名・女性6名
5)講師っていうか、スマホのサポーター
私(大学教員・作業療法士)は毎回参加。その他、地域のデイケアの作業療法士や地域包括支援センター職員も参加してもらっています。時折作業療法学生も参加となる。
6)使用教材
参加者のスマホのみ。LINEグループを作ってそこでやり方の説明を画像で送って共有したりもしています。

7)教室の時の席の配置
参加者同士の交流が促進されるようにスクール形式ではなく、長テーブルを四角形に配置し、参加者全員が互いの顔を見渡せるような配置で行われる

8)基本的な流れ
①前回の復習:前月に学習したテーマについて復習を行う。
②新しいチャレンジ(今回の課題):講師が設定、もしくは高齢者から挙がったスマートフォンに関連する内容について学習を行う。テーマは毎回、1−2テーマを取り扱う
③茶話会・運動量の確認:お茶菓子、飲み物を配膳し茶話会を行う。茶話会では特にテーマは設けず気軽に話し合う時間となっている。その際に各自、どのくらい運動を行なったか共通のアプリを使って確認を行う。*これら上記は高齢者全員で筆者で話し合って決めた。

9)テーマの決め方
①私からの提案
私からの提案をする場合には高齢者から受け入れられればそれをテーマとして決定する。
②参加者からニーズがでることも
高齢者から学びたい内容の提案がある場合には可能な限りそのテーマを取り扱うことした。また茶話会では明確なテーマは設定していないがスマートフォンに関する話題が挙がることが多い。
*基本的に生活に役立つスキルを中心にテーマを前月には設定しているが、当日の話題により内容が変更になることも多く柔軟に行っている。
10)テーマの例
LINEアプリの使い方(LINEの友達追加その他)・年賀状の作成・地図アプリの活用・音声入力・写真の編集・スマートフォンに関する疑問や健康につての座談会・AI活用

11)スキルの学習方法
講師の助言を聞きながら、参加者自身のデバイスを操作する実践的修得方法で行う。講師を含め講座に参加している全員が個人アカウントを使って直接やり取りを行いながらコミュニケーションの練習したり、画像やURLの共有にはLINEグループを活用したりと経験を重視した方法で行う。講座の当日以外でもスマホ講座に関することについてグループLINEで高齢者同士や高齢者と講師でもやり取りを行うこともある。
12)運営主体
地域在住高齢者が主体的に運営している。会場の予約・設営、会費管理、茶話会の準備はすべて高齢者で行う。お茶菓子は公民館費より捻出。
ICTのレクチャー講師はボランティアで参加している。
2.スマホ教室に関わってみて
1)試行錯誤の連続
現在のこのやり方は最初から決まっていたわけではなくて、特に開始1-2年目はやり方の試行錯誤の連続でした。開始当初はとりあえず皆さんの声を聞きながらやっている感じでした。ただ続けていくうちに私的には携帯屋さんのスマホ教室との違いも考えないとやってる意味もないような気がしたし、それでは継続できないなと思っていました。
2)既存のコミュニティにスマホ教室が乗っかった
私が関わらせていただいているスマホ教室の大きな特徴がこれだと思っています。現在参加されてるメンバーはスマホ教室がある前から皆さんお知り合いでした。また、この地域の方々は元から地域づくりに非常に関心のある方々が多くNPO法人も作って地域の活動をされている方々でした。
これまでもスマホ教室を実施する際に募集型でやったこともありましたが、それは教室が終わればその教室の動きも終わっていました。
とりあえず、長続きしているのは既存のコミュニティに伴走する形での活動だったからだと思いました。
3)副次的な効果
当初はこのスマホ講座自体は研究としては行なっていませんでした。コロナ禍をきっかけとした、シニアの方々の孤立の緩和ができればと思い、社会貢献活動として行なっていました。(結果的にはこのスマホ教室自体も調査をしましたが)
①別の実験に参加していただく
結果、私がスマホを軸に集まっているシニアのコミュニティに関わらせていただいているということになり、スマホ教室の参加者にスマホを活用した複数の実証実験にご協力頂くことになったりしています。
②作業療法士として地域での活動
作業療法士として地域の方々に継続的に関わらせていただいたのはこのケースが初めてで私自身とても貴重な経験をさせていただいております。
③人として
また月1回ですが、4年以上関わらせていただいているので、私としては皆さんともとても親しくさせて頂き、それ自体もとても素敵な経験となっております。
ということで今回は私がメインで活動をさせていただいているスマホ教室について記事に致しました。
次回はこのスマホ教室を調査した結果から記事にさせて頂きたいと思います。そではまた。
