余白と非認知能力|忙しすぎる教室が失っている「測れない学力」
朝の打ち合わせ、
45分授業×6、
給食指導、清掃、
放課後の会議...。
気づけば、一日が終わっています。
子どもたちも同じです。
国語、算数、理科、社会、外国語…。
休み時間には宿題。
放課後は習い事。
息をつく暇もありません。
私たちは、いつから「余白」がなくなったのでしょう?

「何も生み出さない時間」の価値
『豊かな人だけが知っていること』(長倉顕太)に、
こんな言葉があります。
「非・効率時間」──何も生み出さない時間、極端な話、
何もしなくてもいい時間
これは、学校でも必要なものだと思うのです。
学校現場では,
・「学習指導要領通りに進めなくては」
・「授業時数を確保しなきゃ」
・「カリキュラムを消化しなきゃ」
という詰め込み式の忙しさが、
ここ数年でさらに拍車がかかっています。
でも、問いたいのです。
この「忙しさ」は、
本当に子どもたちのためになっているのでしょうか?
時代が求める「学力」は変わった
「確かな学力」のために、
勉強量を確保する。
それが長年続いてきた考え方でした。
けれど、時代はすぐ変わります。
これまで大切だと思われていたことが、
実はそうでなかったという例は歴史上たくさんあります。
ゆとり教育が始まったとき、
「学力が下がった」と批判されました。
でも、その「学力」とは何を指していたのでしょうか。
以前と同じペーパーテストで測れば、
そりゃあ点数は下がるでしょう。
問題は、私たちが測っている「学力」が、
もう古いものになっているのではないかという視点です。
本当に必要な学力とは?
私が考える、今必要な学力は、これです。
・人間関係形成力(コミュニケーション)
・想像力(クリエイティブ)
・発想力(ユーモア)
・批判的思考力(クリティカルシンキング)
・実践力(エンアクション)
これらは、ペーパーテストでは測れません。
でも、これこそが、AIに代替できない、
人と人をつなぐ力だと思うのです。
「生きる力」という言葉がありますが、
これからは「つながる力」と呼びたいのです。
ひとりで生きるのではなく、
人と協力し、共感し、
新しいものを生み出していく力
それが、これからの時代を生きる子どもたちに
本当に必要な力ではないでしょうか。
余白がない教育の先に待っているもの
残念ながら、今の教育課程には余裕がありません。
だから、
クリエイティブやユーモアは生まれにくい。
もし、このまま余白がない教育を続けたら、
どうなるのでしょう?
・社会に否定ばかりで、自分から行動しない人
・働くことが悪だと思い込み、挑戦を恐れる人
・指示がないと動けない人
そんな人たちが増えたとき、
この国はどうなってしまうのでしょうか?
海外で見た「余白のある教育」
私が以前住んでいたドバイでは、
授業時数をオーバーすると、
学校に罰金が科されます。
日本とは真逆です。
日本では「授業時数を確保すること」が至上命題。
ドバイでは「授業をやりすぎないこと」が
制度で守られているのです。
宗教の関係で、金曜日の午後は休み。
先生も、子どもも、ゆとりがあります。
その結果どうなったか。
ドバイには、
クリエイティブでユーモアのある人が多い。
一度やってみたことを、すぐに改善する力がある。
失敗を恐れず、「じゃあこうしてみよう」と動く。
だから、国の発展も早いのです。
〜私が目の前で見たある場面〜
発券機が壊れたとき、
ドバイでは「今日は無料でいいですよ」となることが多い。
お客様のことを第一に考えるからです。
日本だったら、どうでしょう?
「機械が故障したので、発券中止です」と
なるのではないでしょうか。
どちらが良い悪いではありません。
ただ、
余白があるかないかで、
人の思考と行動は変わるということです。
効率を手放す勇気
効率を追い求めすぎて、
私たちは大切なものを手放していないでしょうか?
子どもが「ぼーっ」とする時間
先生が立ち止まって考える時間
何も生み出さないように見えて、
実は何かが育っている時間
余白は、無駄ではない
余白こそが、クリエイティブな人を育てる
学習指導要領も、授業時数も大切です。
でも、それだけでは足りない。
「つながる力」を育てるには、
詰め込むのではなく、
余白を守ることが必要なのだと思うのです。
では、私たちはどうすればいいのでしょう?
国が動くのを待つのか。
それとも、
目の前の教室から、少しずつ変えていくのか。
答えは、ひとつではありません。
ただ、この問いを、
一緒に考え続けたいのです。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
今回は、文部科学省の次期学習指導要領の改訂に向けた論点整理にも書いてある「余白」についての考えを記事にしました。もし、あなたの教室にも「忙しさへの違和感」や「余白を失っている感覚」があるなら、スキ・コメントで教えてください。また、この記事が、少しでも立ち止まるきっかけになったなら、フォローしていただけると嬉しいです。
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