【季節の手仕事】小さな台所で1年分の味噌を仕込む。3年間のステップアップ記録
手前味噌作りを始めて、今年で3年目。 1月末に、3歳と0歳の子どもたちと一緒に、今年分の味噌を仕込みました。
その量、「12キロ」! 我が家の1年分をまかなう予定です。
逗子の賃貸テラスハウスで、「半農半X」や自給力を育む暮らしを実験中の我が家。理想は畑付きの広い古民家暮らしですが、「小さな家や台所でも、できるところから始めよう」と日々実践中です。
味噌作りは、実は少量からでも作れて、多少大雑把でもちゃんと出来上がる、とっても懐の広い「季節の手仕事」です。
1年ごとに仕込み量を増やし、工夫を重ねてきた3年間の軌跡をまとめておきたいと思います。

手作り味噌が保存容器に入っているのを見ているだけでなんとも幸せな気持ちになります。
1年目(娘1歳半):大豆を一人でつぶす、過酷なスタート
最初の年は、娘がまだ1歳半のとき。生活クラブで材料(大豆1キロ分)を購入して作りました。
大きめの鍋一つで大豆を茹で、ポテトマッシャーで地道につぶしていったのですが……この作業がとにかくしんどかった!
出来上がった味噌はカビも生えず、とっても美味しくてあっという間に食べてしまったのですが、「味噌作り=大豆を潰すのがとにかく大変」という記憶が強烈に残り、「これ以上量を増やすのは無理かもしれない」と思っていました。
2年目(娘2歳半):足踏み革命!味噌作りが家族のエンタメになった日
「自給力を高めたい」気持ちが強まっていた時期。味噌も手作りできる量を増やしたく、ネットで味噌作りの材料を探していると、「大豆をつぶす袋付」のセットを発見。

大豆を茹でる工程は、手持ちのホーロー大鍋と土鍋2台を総動員してギリギリセーフ。
そして、1年目に最も苦労した「つぶす工程」は、付属の厚手ビニール袋に茹でた大豆を入れ、子どもと一緒に足で踏む!という方法へ。
これが、驚くほど楽ちんで、おまけに最高に楽しい! 裸足だと少し熱かったので靴下を履いて、みんなで踏み踏み。知人に話すと「うちも子どもが小さい頃よくやったよ!」とのことだったので、定番の知恵なのかもしれません。






つわりとカビを乗り越えて、感動の開封
この年は年始に二人目の妊娠が分かり、絶賛つわり中だったため、仕込み時期が5月上旬と大幅に遅れてしまいました。
そのせいか、1年目には見なかったカビが表面に頻繁に発生……。心配で2週間に1回ほど蓋を開けては(こんなに頻繁に見なくてよかったのかもしれませんが)、見つけるたびに取り除き、アルコール消毒をしてラップを貼り直していました。焦りつつも、「カビを取り除けば大丈夫」という味噌の包容力の高さに救われました。

「失敗ではなく、発酵・熟成が順調に進んでいる証拠なので、無駄なく美味しく活用しましょう」と書いてあってホッとしました。とってもおいしかったです!
そして、無事に第二子が出産を迎えた後の10月上旬。いよいよ味噌の開封です!
良い香りがふわっと広がり、一口味見してみると……「すっっっごく、おいしい!!」


大豆の粒が少し粗く残っているのも、むしろ食感があってご愛敬。 仕上がりが麹多めで少し甘めだったのも、我が家の好みにぴったりでした。3歳の娘も「おいしい!」とおにぎりに塗った味噌をたくさん食べてくれ、毎朝のお味噌汁や焼きおにぎりの登場回数が格段にアップ。
大きい容器いっぱいの手前味噌を前に、家族で豊かな幸せに包まれました。 結局、6キロの味噌は半年ほどで綺麗に食べきってしまい、「来年はもっとたくさん、家族が1年間食べられる量を仕込もう!」と心に誓いました。

3年目(娘3歳・息子0歳):台所のキャパ限界!12キロの挑戦と「材料の自給」へ
3年目の今年は、昨年の倍となる「12キロ強」の味噌仕込みに挑戦しました。

今年は少しずつ「できること」をステップアップ。 「できた味噌を買う」から「自分たちで作る」へ進んだ次は、「材料も自分たちで育てる」へ移行したいなぁという夢が膨らんでいます。その一歩として、昨年は家庭菜園で大豆をちょこっと育ててみました(味噌をまかなう量には足りませんが、とても愛おしかったです)。先日は米麹作りにもチャレンジしたので、それはまた別のnoteに書きますね。
そんな背景もあり、今年はキットではなく、材料をそれぞれ集めてみることに。
大豆: 岩手の産直市場で見つけたもの
塩・麹: それぞれ別々のお店から
少し苦労したのが「大豆をつぶす厚手の袋」探し。数枚だけ欲しかったのですが、なかなか適切なサイズが見つからず……。最終的には、ネットで少量用の仕込み袋を見つけて購入しました。(思ったより小さめでしたが、来年も使えそうです!) ただ、袋を別で買ったり送料を合わせたりすると、「あれ?キットで買っても総額はあまり変わらないかも?」と途中で気づき、結局今年も山田鶴亀さんの味噌作りセットを併せて購入し、ブレンドすることにしました。



ちょうどいい大きさ&厚さの袋もセットで助かります
2口コンロの限界を、ストーブと家電で突破
今年は「大寒」の時期に仕込みスタート。 しかし、12キロ分の材料となると、我が家の2口ガスコンロだけでは到底茹できりません。
「茹で具体に差がでそうだけど、背に腹は代えられない」と、電気調理器、ストーブの上、さらには電気圧力鍋まで、家中の熱源をフル稼働。ホーロー鍋、土鍋2個、電気圧力鍋がひしめき合う台所で、なんとか全ての大豆を茹で上げました(少し硬さにムラができたのもご愛敬です)。


大豆を潰す工程は、3歳になった娘が主戦力に!慣れた手つきで上手に潰してくれます。 「しょーちゃん(5ヶ月の弟)も、ハイハイで一緒にできるといいね」なんて優しい言葉も飛び出しました。来年はきっと、よちよち歩きで一緒に踏めるかな、と今から楽しみです。
昨年以上に粒が残っていたり、いろいろと粗はありますが、なんとか今年の仕込みも無事完了! 去年の反省を活かし、今年はあまり小まめに開けず、静かに美味しくなるのを寝かせて待っています(カビないことを祈りつつ……!)。







小さな台所から広がる、暮らしの自給力
味噌作りをしていると、「もっと広い台所がほしいな」「飛び散るのを気にせず作業できる土間がほしい」「大きな樽をたくさん保管できる古民家で暮らしたいな」と、理想の暮らしへの妄想がどんどん膨らみます。
とはいえ、賃貸の小さな台所でも、小さな子どもがふたり一緒でも、きっちりじゃなくざっくりでも、最高に美味しい手前味噌は作れます。
材料も道具もシンプルで、始めるハードルが低く、どこまでも懐が深い味噌作り。 今年も、手前味噌を味わえる秋が今からとっても楽しみです。
