見出し画像

今日の一語 生者必滅(しょうじゃひつめつ)ーこの時期だと年度の終わりはまだまだ遠いと思う?ー

皆様、おはようございます。

本日は2025年9月3日水曜日です。

「現代人に贈るこころのサプリメント 今日の一語 岩波仏教辞典の旅」のコーナーです。

岩波書店様の『岩波 仏教辞典 第三版』(中村元 編 , 福永光司 編 , 田村芳朗 編 , 今野達 編 , 末木文美士 編,岩波書店、2023年)を無作為に開きまして、その中から私が一語を選び、その語についてお話しし、紹介するものとなります。仏教を広く、一般の方にお伝えしていくことを目的としております。

それでは今日の一語に参ります。『岩波仏教辞典』を開きます。536ページと537ページですね。ではこの中から一つ選びたいと思います。

今日の一語は、悩みますが、「生者必滅」(しょうじゃひつめつ、537ページ)を選びました。

岩波仏教辞典によると、「この世に生を享けたものは必ず最後には滅び,死んでいくという意味.〈会者定離(えしゃじょうり)〉と対をなす.仏教の世界観の基本に〈諸行無常(しょぎょうむじょう)がある.すべてのものは変化してやまない意味で,この認識が生きとし生けるもの(衆生しゅじょう)に適用されたもの.」などと解説されています。

この「生者必滅」について、私なりに考えてみました。

解説にあるように、「この世に生を享けたものは必ず最後には滅び、死んでいく」と聞いて、皆さんはどう感じますか。この言葉を聞いて明るい感じがする、という人はあまりいないかもしれません。

今日は9月3日、前期後期の2期制の学校ですと、前期の試験前、3学期制の学校ですと、2学期の始まりというところですね。大学生ですとまだ夏休みという感じでしょうか。日本ですと、中高でも2,3月は授業が少なく、大学ですと休みが多くありますから、なんとなくですが、いまは、年度の半分いかないくらいが過ぎた印象。これが10月、11月となるといよいよ学年の終わりが見えてきますね。

さらに、受験生だとしたら、もう焦りに焦ったり、高3だと、推薦入試があったりと本当に早い一年を過ごしていくことになるでしょう。部活や委員会等もあれば、なおさら時が経つのが早くなっていくのではないでしょうか。あっという間に卒業、自分の学生時代を振り返るとそんな日々だったように思います。

ふと立ち止まってみましょう。
卒業というゴールがあります。いつか卒業するから特に何もしなくていいと考えるか、それとも卒業するからこそ今できることを全力でやろうと考えるのか。

3年の中で、2年という真ん中の学年って難しいですよね。1年はこれから始まる、新しい環境で先輩についていかなきゃっていうのがあります。3年はもう卒業だ、受験だ、頑張ろうというのがあり、大学なら4年で就職だとなり、最後の学生生活を送り卒論頑張ろうとなっていくでしょう。
でも間となる2年、大学の2年3年は、なんとなく何もせずに過ごしてしまう可能性があります。それでも全然いいんですけどね。それも十分大切なことです。(どんな人生も素晴らしい人生です。Enjoy My Universe)
EMUーEnjoy My Universe(自分の人生を楽しむ)ー|田中無量

それももちろんいいのですが。
卒業があるからこそ、かけがえのない時間を過ごしている。そういう考えもできるでしょう。クラスで同じ時間を過ごすことも、授業で同じ時間を過ごすことも、限られています。いましかできません。だからこそ、学校で今できることは何かを追求することにつながっていきます。卒業するからこそ、充実する、そういう考えもできるのではないでしょうか。

そして、卒業の時、残された後輩に、自らの教え、学んだことを伝え、その後も続いていくことで、伝統となっていくわけです。その伝統の一部に自分の過ごした生活した証(あかし)が残っていくことでしょう。

先に生まれたものは後に生まれたものを導いていくのです。そしてそこに携わる教師は、卒業した生徒に代わり、在校生を支えていくわけです。こういうふうにしていたよと、伝え、在校生はその文化を守りつつ、時代に合わせて変化させていくのです。あえて変化といいましたが、発展、進展といわれるものです。

これって人の生き方そのものではないですか?
人から人へと伝わっていく、歴史ですね。そしてそこに携わる教師は、何に見えますか。

人生全体についても考えてみましょう。
この世に生を享けたものは必ず最後には滅び、死んでいく。その死を卒業と考えた時、卒業するからこそ、この生を生ある限り、精一杯生きていこう、そういう考えにも繋げられるわけです。死があるからこそ、いまの生が喜びに感じられます。長く生きたくても生きられない方がいます。いま生きている方よりも、亡くなられた方の方が圧倒的に多いわけです。
こうして息を吸えること、それは限られた生命に与えられた価値のある一息なのです。死を考える、見つめるからこそ、大切ないのちが見えてきます。

死んだら終わり。そういう考え方もあるかもしれません。しかし仮に死を迎えても人は必ず誰かに影響を与えています。いのちは繋がりあっています。EMUが目指すのは、Endlessです。故人と教え(教育)でいつまでも繋がっていく。先輩から後輩へと、引き継がれていきます。
私たちが知る情報は生きている人だけではありません。亡くなられた多くの方たちのおかげで私たちは様々なことを学ぶことができています。
ー「寺子屋EMU」の考えるEndless Matching Universe―|田中無量

私たちのなかに、すでに、永遠につながる無限のいのちが見つかるわけです。今日食べたものの中にどのようないのちがありますか?そんなことも考えてみますと、「生者必滅」だからこそ、大切にしたいいのちの尊さが見えてくるのです。
焦ってもいい、うまくいかなくてもいい、極論さぼってもいい。それも自分の生きている証。
大切にしたいいのちの尊さが見えてくれば、それでいいのです。


「迷っていい」――その気づきが、生き方や教育を豊かにする。
迷える教師のための仏教セミナー ― 生き方も授業もラクになる
https://www.street-academy.com/myclass/201709?conversion_name=direct_message&tracking_code=add1eaf32649effb1980ce4754f44ab1

誰でもご参加可能です。少人数制です。

いいなと思ったら応援しよう!