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Florida keys旅行記① デジタルの外側で呼吸した日(フロリダDay160)

今日は、待ちに待ったフロリダ―キーズ旅の初日。

フロリダキーズは、マイアミのビスケーン湾から西へ連なるサンゴ礁の島々で、約50の小島が42の橋でつながっている。「キー」とはサンゴ礁でできた島のこと。これらを結ぶUS1(国道1号線)は“Overseas Highway”と呼ばれ、最果ての地キーウエストまで続いている。


海の上の一本道、
overseas highway🚘


今回の旅は、ゆっくり5日間かけてフロリダキーズを楽しむ計画。初日は、一番本土寄りのキーラーゴで一泊する予定だ。

ナビにホテルを入力してみて驚いた。
「え、家から1時間ちょっとで着くの…?」
そんなゆるり旅の始まり。ホテル以外は何も決めていない。今日は何をしようかと考えながら、午前中に家を出発した。


🧭北へ向かう日常から、南へ向かう非日常へ

我が家はマイアミ南部の郊外にあるため、普段は何か用事があるときは北上して都市部へ向かうばかり。今回の旅の主役でもあるUS1(国道1号線)も、実は毎日通っている通勤・通学路。交通量が多く渋滞も激しいので、私は正直あまり好きではなかった。

でも今日は、その道を逆方向へ。
南へ向かうだけで、景色がどんどん変わっていくから面白い。

30分も走ると、車線も狭まり、自然の中を伸びる一本道に。渡米後の“私の最南端”を更新し、周囲は湿地帯に。

「ワニが出てきそう…」
いつもの生活圏とはまったく違う景色が広がり、ただそれだけで新鮮だ。


🌴観光地はひとつ⁉ でもそれで十分

ガイドブック『地球の歩き方』のキーラーゴの欄には、観光地がひとつだけ載っていた。

ジョン・ペンネキャンプ・コーラルリーフ州立公園
John Pennekamp Coral Reef State Park | Florida State Parks
シュノーケリング、ダイビング、グラスボトムボート、マングローブトレイル…。自然を楽しむアクティビティが中心らしい。

「よし、ここに行こう」
というか、他に選択肢がなさそう(笑)

海に向かって伸びる最初の橋を渡ると、あっという間に公園に到着。
その前に腹ごしらえをしようと、近くのレストランを探す。

初日のランチに選んだのは、このお店。

Lazy Lobster🦞


ここで、アメリカに来て初めてのロブスターを食す。ロブスターロールを頬張りながら、いつかの悔しさの伏線を無事回収。
窓のないレストランとロブスターの誘惑(フロリダDay115)|Sui

南国の小屋の下のテラス席で食べるロブスター。
ノースリーブに吹き抜ける爽やかな風。
何十年も日本で生活してきた私は、12月なのに夏の気候という現実に、頭が少しパニックになる。でも、こんなクリスマスイブも悪くない。むしろ忘れられない思い出になりそう。

モアナの世界から飛び出してきたような
見事な屋根🌴
念願のロブスターロール🦞
味付けは意外とさっぱり!


🛶初めてのカヤックで気づいた“自分の弱さ”と“自然の大きさ”

腹ごしらえのあとは、公園でアクティビティーをすることに。
子どもたちはまだ泳ぐことができず、シュノーケリングは難しい。船底がガラスになっているボートツアーも魅力的だったけど、海の上を2時間半という長さで船酔いが非常に心配。そこで、マングローブの林を進むカヤックを選んだ。

初めてのカヤック。
漕ぎ方のレクチャーもなく、救命胴衣を着けていきなり出発。
(日本ではあり得ないテキトーさ…)

でも、漕ぎ出してみると本当に気持ちがいい。
静かな水面にオールをつき刺し、自分の力で進む。
太陽の光を浴びながら、キラキラ光る水面を眺める。
横にはどこまでも続くマングローブの林。

自分たち以外、何もない世界🌎


しかし、一見静かに見える水面も、風や潮の向きによっては、私の力では進めないほど流れが強い場所もある。自然の前で、自分がどれほど無力かを思い知らされる瞬間だった。

カヤックのレンタルは2時間で好きに冒険していいよと言われたけれど、オールを漕ぐ腕の力も限界に達しそうだったのと、林の中で迷ったら帰れなさそうだったので、30分ほどで戻ることにした。


🗿スマホを封印した30分がくれた、静かな問い

カヤックに乗っていて気づいたのは、
私はどれだけスマホに頼って生きているかということ。

カヤックの座席は水浸しで、スマホをうかつに出していると水没の危険があった。しかも、漕いでいるあいだ、私の両手はオールを手放せない。

だから、カヤックに乗っている間、写真を撮った一瞬以外は、スマホをバッグの奥底にしまったままにしていた。

たった30分だったけど、その間に何回か心もとなさを感じた。

流れが急で思うようにカヤックを進められないとき。
360度同じ景色で、自分がどこにいるのかわからなくなったとき。

今どこにいるのか?ゴールはどっちなのか?
Googleマップを見たいと思った。

オールを握る手が痛くなってきた時、基本的なオールの握り方や効率的な漕ぎ方をChatGPTに教えてもらいたいと思った。

「スマホを見ればいい」という選択肢が封じられた瞬間、私は何に頼ればいいのかわからなくなった。

太陽の位置、風の向き、水の流れ。
本当はヒントがたくさんあるはずなのに、
私はそれを読み取る力を育ててこられなかった気がする。

スマホなしでは何もできない自分に気づいて、
少し怖くなった。


💡旅が終わったら、“考える力”を取り戻したい

誤解のないように言えば、カヤックはとても楽しかった。

でも同時に、
「このままでいいのかな、自分」
という静かな問いが胸に残った。

スマホなしで料理できる?
スマホなしで初めての場所を運転できる?
スマホなしで外を歩ける?
スマホなしで1日過ごせる?

どれも、正直あんまり自信がない。

大自然の中でスマホを封印した30分間は、便利さに甘えていた自分の思考の筋肉の弱さを、そっと教えてくれた時間だった。

旅が終わったら、『デジタルミニマリスト』でも読んでみよう。
スマホに頼りすぎて弱ってしまっている、自分の五感や考える力を、少しずつ取り戻したい。

圧倒的な大自然の中で、そんなことを思った。

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