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#22【離婚争議編】コロナ禍のGWと、ツイッタランドの仲間たち

◼️2020年、春

コロナ禍のGW。
外出もできず、私は家で悶々としていた。

連休明けには、財産分与に向けて資料を提出しなければならない。

私名義の財産なんて、たかが知れているけど。
・少しの預貯金。
・保険。
・少しの株。


一方で、元夫名義の財産の方が
金額としては圧倒的に多い。
・自宅マンション
・退職金
・財形貯蓄
・生命保険
・マイナスの預貯金
😂
☠️借金500万円⇨対象外

私は最初、財産分与という手続きについて
「元夫名義の財産から私名義の財産を引いて、差額を折半」
くらいのイメージで考えていた。

違った。
もっと地味で、もっと細かくて面倒な話だった。

婚姻中に作った財産を
名義に関係なく拾い上げる。

基準は原則として別居時。

預貯金はその時点の残高。
保険は解約返戻金。
退職金は、別居時に自己都合退職したと仮定した額をベースに婚姻期間分をみる。

何もかも全て「いくらか」に換算する。
決着がつく前に、先に数字の棚卸しが始まる。

めんどくさい。
すごく、めんどくさい。

最後には、金の話になる。

◼️相続のお金は対象外。でも資料は必要。なんでやねん!


私には、父の生命保険から受け取った100万円と、祖母からの生前贈与100万円があった。

どちらも、元夫には知られたくなかったので
新しく作った口座に入れてあった。

これは夫婦で築いた財産ではない。
だから原則として財産分与の対象外。
いわゆる「特有財産」というやつである。  

※ちなみに借金については
生活費なら共有借金になるが
今回は元夫の遊興費なので
法的には元夫の特有財産となる。

今思えば、特有財産については
シラカワ先生にも黙っておけばよかったのだが、小心者の私は、全てを明かしてしまった。

知った上で
「これは、相手方へは伏せておきましょう」
と言ってくれるかと思ったら…違った。

「これは財産分与の対象外です」

そしてまさかの

「対象外です」と示す資料が必要です。


えええー!!
😭
黙ってたら良くない?!
😂


裏工作は好まない。
「堂々と出して、対象外だと法的に確定させる」

法の世界では、全部出して
「これは特有財産ですが、何か?」
と言える人の方が強いらしい。

怖かった。
元夫が、黙っているとは思えなかったから。

◼️孤独を自覚


GWの間、離婚についての情報収集のためにTwitterのアカウントを開設し
そこに入り浸っていた。

情報収集。
と書くと何やら理性的だが、実態は

誰か、私の話を聞いてくれ!

でしかない。

一人で抱えることに疲れていた。

なぜこんな目に遭わなくてはならないのか。
誰かに「それはおかしい」と言ってほしい。
誰かに「分かる」と言ってほしい。

そんな気持ちで始めた。

正直、Twitterには偏見があった。
🔥すぐ炎上する。
🔨すぐ叩かれる。
🔪治安が悪い。
☠️SNSの中で最も民度が低い

そんなイメージがあった。

結果。
みんな、めちゃくちゃ優しかった。

何なん。
あの頃の私の偏見、どこ行った。

◼️離活界隈のルール

そこには独特の言葉が飛び交っていたし、
皆、当たり前のように弁護士を付けていた。

自弁⇨自分の弁護士
モラ弁⇨相手方弁護士
モラ夫⇨モラハラ夫
調停。
裁判。
DV。
婚費(コンピ)⇨婚姻費用


みんな新参の私に惜しみなく
知識を分けてくれた。

愚痴を聞いてくれた。
一緒に怒ってくれた。

すでに離婚が成立している人は経験を語り、
係争中の人は、怒りと疲労と諦めと毒舌を
存分に吐き散らかしていた。

ほどなくして、私も元夫について
吐き散らかすようになった。
治安の悪い場所が私には合っていたようだ。

その中で、ふと思ったことがある。

もしかして、元夫ってまだマシな部類なん……?

聞いてみたら違った。

「いや、十分ドクズですよ」と認定された。

私は、なぜか嬉しかった。


脳の配線がもうおかしい。
ドクズ男が夫だなんて、負けもいいとこではないか。

でもあの頃は、
「私の感じ方は間違っていなかった」
と確認できるだけで救われた。

◼️謎の“査定文化”

あの界隈には少し独特の文化があった。

係争中の相手がクズであればあるほど、
「それは大変でしたね」の重みが増す。


夫のクズ度が高ければ高いほど
なぜか尊敬に似た何かを貰える。

裁判まで戦った人など、もう神でしかない。

冷静に考えると地獄みたいな評価軸である。

でも当時の私は、
「ドクズですね」
と言われるたびに、
通知表で「よく頑張りました」
をもらったような気持ちになっていた。

何一つ健全ではない。

◼️そして私は、師匠を見つけた

ある人のアカウントを見つけた。

私はそれまで、モラハラに関するブログを狂ったように読み漁っていた。

その中で、これはもう師匠ではないかと思うくらい、いちばん感銘を受けたブログ主さんがいた。

その人が、Twitterにいた。

私は迷わずフォローした。
やり取りもした。
推しに会えたみたいに嬉しかった。
私よりだいぶ若い人だけど、ものすごく頭がいい人なんやろうなと思った。

辛い時、人は救急車か宗教か推しを求めるのかもしれない。

◼️楽しいツイッタランド


会ったこともない誰かが、

「それはひどい」
「そこは記録取っといた方がいい」
「分かる」
「うちもそうだった」

と返してくれた。

コロナ禍のGW。
外には出られなかったけれど、画面の向こうで人に助けられていた。

あの頃の私は、現実ではずっと一人で戦っている気がしていた。

でも、ネットの向こうには、すでに一周して戻ってきた先輩たちがいた。

修羅場をくぐり抜け、妙に達観していて
優しい人たちだった。

人は傷つくと優しくなるのか。
それとも、優しい人だけが生き残るのか。
そのへんはよく分からない。

ただ、私はあのGWを忘れることはないし、
今でも感謝している。



連休が終われば現実が戻ってくる。

預貯金。
保険。
株。
マンション。
退職金。
特有財産の資料。

数字で殴り合う時間が来る。

でも、あのGWから、私はもう完全に一人ではなかった。

だから何とか、連休明けの書類地獄にも
立ち向かえたのだと思う。

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