見出し画像

日本の離島で始まった海の環境を守るソーシャルグッド 「1% for the Planet」に着想を得たプロジェクトとは?

鹿児島県・与論島。

人口およそ5,000人、奄美群島の最南端に位置するこの小さな離島で、海の環境を守るためのプロジェクトが始まった。

プロジェクトの名は「1% for the Coral」

発案者は、与論島出身のマーケター・ジャッキー氏。

世界中の企業が売上の1%を地球環境保護に寄付する国際的な仕組み「1% for the Planet」にインスピレーション得て生まれたこのプロジェクトは、まだ小さな芽にすぎない。

けれど、共感の輪は確実に広がりはじめている。

(※本記事内の写真はすべてジャッキー氏が撮影・提供)


世界規模で広がる「1% for the Planet」に着想を得たビジネスモデル

世界中で約4,800社以上が参加する国際的な環境保護ネットワーク「1% for the Planet」

「1% for the Planet」とは、企業が年間売上の1%を地球環境保護のために寄付する仕組みであり、2002年にアウトドアブランド・パタゴニアの創業者が提唱した。

現在ではグローバル企業から地域ブランドまで、さまざまな業種がこの仕組みに参画している。

「利益を上げることと、地球を守ることは両立できる」

この思想に共感したジャッキー氏が、自身のアート作品を通して地元の海を守る仕組みを設計したのが「1% for the Coral」だ。

「1% for the Coral」は始まったばかりの活動ではあるが、そこにある「買うことで社会貢献になる」仕組みは、他の地域や商品にも活用できるアイデアが詰まっている。

「クリエイティブxソーシャルグッド」サンゴを次世代に繋ぐ試み

「1% for the Coral」は、ジャッキー氏が企画・販売するアート作品「ジャッキーキャンバスアート」の売上の1%を、地元の環境保全団体「海の再生ネットワークよろん」へ寄付するという取り組み。

このキャンバスアートは、与論島の海、夕焼けなどの風景写真をプリントし、観光で島を訪れた人たちが「またこの景色を見たい」と願う気持ちを形にしたもの。

作品を購入するという日常的なアクションの中に「サンゴを守る」選択肢が組み込まれている点が、今の時代において非常に象徴的だ。

購入者の方たちがジャッキー氏の作品を飾った様子

実際に、ジャッキー氏の元にはこんな声も届いている。

「与論島のサンゴを守りたい気持ちはあったけれど、どこに寄付すればいいのか分からなかった。ジャッキーさんの仕組みなら、自然にその一歩が踏み出せました」

社会貢献のハードルは意外と「方法がわからないこと」にある。

だからこそ、寄付という選択肢が「商品購入」という行為に溶け込んでいるこのプロジェクトは、多くの人の「最初の一歩」になりうる。

「社会性を織り込む設計」が生むストーリー性と信頼

プロジェクトの進捗や寄付金額などの詳細はインスタグラムで報告される

特筆すべきは、このプロジェクトが「チャリティ」や「CSR」の枠を超えて、商品設計の根幹に「社会性」を組み込んでいる点にある。

ジャッキー氏は、活動の透明性を確保するために、寄付金額や寄付先、保全活動の進捗などをSNSを通じて定期的に発信。

そこにあるのは、善意に依存しない構造的な信頼のデザインだ。

また、プロジェクトのKPIとして設定しているのは次の3つ:

  • 累計寄付金額の推移

  • SNS上の共感コメント数

  • 購入理由に「共感」を挙げたユーザーの割合

これらを可視化することで、マーケティング戦略の域を超え、ブランド哲学の一部として「1%の設計」が機能していることが伝わってくる。

社会課題と向き合うプロダクト設計の可能性

「1% for the Coral」は、まだ始まったばかりの取り組みで認知度も決して高いとは言えない。

だが、そこにあるアイデアはシンプルで力強く、何よりも誠実だ。

クリエイターが自身の表現を通じて地域と社会に貢献するこの仕組みは、今後さまざまな分野で応用されていく可能性がある。

大量消費・大量生産の時代が終わりを迎えつつある今、求められているのは「モノを売る」のではなく、「想いを届ける」こと。

そのためのひとつの実践モデルとして「1% for the Coral」は小さくても確かな光を放っている。

最後に:クリエイティブと社会貢献を両立させる新しいモデル

「社会貢献」「環境保全」と聞くと、特別なことのように感じる人もいるかもしれない。

しかし「気に入った商品を購入する」という日常的な行動の中に、誰かの未来や地域の環境を支える力が組み込まれていたら?

それはもう、特別なことではなく「新しいスタンダード」になり得る。

ジャッキー氏の「1% for the Coral」は、まさにそんな未来の購買行動のあり方を体現している。

与論島の自然を愛するひとりのマーケターの想いから始まったこのプロジェクトはやがて大きな共感の波を呼ぶだろう。



ジャッキー氏のnoteでは商品開発やプロジェクトへの想いが丁寧に綴られている。

以下の記事はVoicy(音声配信)のリンクも貼られているので音声でプロジェクト詳細を聞きたい方はぜひ訪問してほしい。

社会課題から逃げない「1% for the Planet」とは?


いいなと思ったら応援しよう!

ふくちゃん いただいたチップは大好きなハッピーターンを買うために使わせていただきます。ありがとうございます。