FIREに必要な運用資産のリアル ── 目標資産の考え方
FIRE(Financial Independence, Retire Early)を目指すときに、誰もが最初にぶつかるのが「いくらあればリタイアできるのか?」という問いだ。
その目安として広く知られているのが4%ルールだ。
ちなみにこの記事では、純粋なFIRE(=経済的自立した上で、50歳未満までにフルリタイアすること)のみを考慮する。
4%ルールとは?
4%ルールは、米国のトリニティ大学の研究に由来する。要するに「年間生活費を運用資産の4%以内に抑えれば、資産は30年以上持ちこたえる」という経験則だ。
逆に言えば、年間生活費の25倍の金融資産があれば、資産を減らさずに暮らせるということになる。
例えば、
年間生活費400万円 → 1億円の運用資産
年間生活費600万円 → 1.5億円の運用資産
年間生活費1000万円 → 2.5億円の運用資産
という計算になる。数字にするとシンプルだけど、実際に自分の暮らしに置き換えると「こんなに必要なのか…」と現実味が湧いてくる人も多いはずだ。
「生活水準を落とす」前提には違和感がある
FIRE関連の解説では「リタイア後は生活費を7割程度に抑える」という前提がしばしば出てくる。でも、僕自身はそれに少し違和感がある。
なぜなら、リタイア後こそ健康寿命のゴールデンタイム。時間に余裕があり、旅行・趣味・交友関係にお金を使える時期だ。むしろ生活費は上がる人も少なくない。
だから、ここではあえて「年金を考慮せず、生活水準も現役時代と同じまま」という前提で試算している。リアルに構えておけば、実際にリタイアしたときに安心感が違うからだ。
キャッシュポジションは生活費3年分を目安に
4%ルールだけだと「すべて投資資産でいいのか?」という疑問が残る。
僕の考えは明確で、FIREの場合、現金は最低でも生活費3年分は確保すべきだ。
例えば年間生活費400万円のケースなら、1200万円。
年間生活費1000万円なら、3000万円。
リタイア直後に株価が大きく下落した場合、キャッシュがあれば投資資産を慌てて売らずに済む。これは長期運用を守るための“精神安定剤”でもある。
ケーススタディ:生活費別の必要資産
実際の数字でシミュレーションしてみよう。
年間生活費400万円の場合
運用資産1億円 + 現金1200万円 → 合計1.2億円
→ 日本の世帯年収(約400万円)を前提にすれば、多くの家庭にとって「手が届く可能性のあるFIREライン」になる。年間生活費800万円の場合
運用資産2億円 + 現金2400万円 → 合計2.2億円
→ 例えば、都心で子育てしながら暮らす世帯などは、家賃が高額のため、この水準になりやすく、FIREのハードルは一気に上がる。
つまり、生活費が低いほど目標運用資産は低くなる。FIREを目指す上で「生活費をコントロールできる力」は資産運用以上に大事な武器になる。
まとめ
4%ルール=年間生活費の25倍が基本。
リタイア後も現役と同じ生活水準を想定すると安心感が増す。
キャッシュは「生活費3年分」を別枠で確保すべき。
年間生活費400万なら合計1.2億円、800万なら2.2億円が目安。
FIREの成否は「生活費をいかにコントロールするか」にかかっている。
ここまで書いたが、我が家はFIRE志向ではなく、FI志向。
ただ、人生何が起こるかわからないので、FIREを目指していなくても、選択肢としてFIREを持っているかどうかは大きいと思う。
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