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ラヴェル「ソナチネ」水の表現はやけにリアルで難しい。マルタ・アルゲリッチ

作曲者:モーリス・ラヴェル
曲名 :ソナチネ 嬰ヘ短調 M. 40
演奏者:マルタ・アルゲリッチ

ラヴェルの「ソナチネ」は良く聴く大好きな曲だ。
代表曲の一つではないだろうか。
この曲は印象派らしい表現に溢れている。
「水の戯れ」とどちらにしようかとも思ったが、
ソナチネを取り上げてみようと思う。

Ravel: Sonatine, M. 40

印象派の曲は、風景が見えるか見えないかが大事だと思っていた。
だけど結局は音楽としてトータルで聴いた後に、満足感があるかないかで判断すれば良いのではないかと思うようになった。
風景だけ見えても音楽として満足できなければ意味がないのだ。普通だったら第3楽章だけを紹介して終わりにするんだけど、この演奏の場合だと全部紹介しておかないと上手く伝わらないと思うから紹介する。

アルゲリッチの演奏は第1楽章はアルゲリッチ特有の前ノリで詰め込むような癖が出ていてこれはちょっとと最初は思った。だけども良く聴くとこれは水の流れる変化だと思えば、とても良い表現ではないかと思えてきた。
最初はこの演奏が理解しにくいかもしれなし、何度か聴く必要があるかもしれない。アルゲリッチの癖が強い推進力になって水の強さや光が弾ける感じの方向に役割が変化する。それがインパクトになっている。

アルゲリッチの演奏は弱音の使い方がとても上手いのが特徴的だと思う。弱音なのにはっきり輪郭を持って聴こえる。これは同じ弱音でもケンプにはなかった点ではないだろうか。そしてこの強弱のつけかたの上手さが今回のソナチネに合っていたというわけだろう。

印象派の紹介というのも中々難しいものがある。音やリズムだけでは済まない表現力の難しさがあるからだ。でも曲によっては海が見えたり山が見える。それらは直接見ればそれまでなんだけども、音で風景を感じるというのも面白い表現方法なんだと思う。


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