ブラームス「6つの小品 Op.118」旋律を限界まで攻めた演奏。ラドゥ・ルプ
作曲者:ブラームス
曲名 :6つの小品 Op.118 第1曲 第3曲
演奏者:ラドゥ・ルプ
ブラームスの6つの小品はとてもいい曲集だ。
以前にケンプの演奏の第5曲を記事にしたことはあるけども、
ルプの演奏で他の曲を取り上げてみようと思う。
Brahms: 6 Piano Pieces, Op. 118: No. 1, Intermezzo in A Minor
Brahms: 6 Piano Pieces, Op. 118: No. 3, Ballade in G Minor
ルプの演奏の特徴として、旋律を出来る限り優先して音を美しく仕上げていくという特徴がある。
私の感覚だとルプの音の置き方は少しだけ長い。
そこにおやという驚きのようなものを感じる。
だから私の中だとルプは旋律優先型のピアニストという分け方になる。
旋律を優先させるかリズムを優先させるかは悩ましい問題なのだろうけども、この第1曲のように素晴らしい響きはこの音を少しだけ長く置きに行くことによって生まれていると思う。
そしてルプは旋律のためにピアノをしっかりと鳴らしきっている。ピアノを限界まで鳴らして少しでも多くの旋律を引き出すという高度なテクニックをルプは使っていたのだと思う。だから他の人とはピアノの鳴りが違う。
私はリズムをきっちりするタイプのピアニストを好む。だから旋律優先型は余り褒めないんだけども、それでもルプのピアノのこの鳴りはやっぱり素晴らしいものだと思う。
なぜならある意味でピアノを限界まで使って表現してると言えるからだ。
リズムと旋律の両方を両立させたルービンシュタインのような演奏もあるけども、ルプもバランスは違えど旋律を限界まで攻めるとどうなるかを表現していた人だと言えるのではないだろうか。
