ブラームス「6つの小品 Op.118-5」:和音が濁らないのが素晴らしい。ヴィルヘルム・ケンプ
作曲者:ブラームス
曲名 :6つの小品 Op.118 第5曲
演奏者:ヴィルヘルム・ケンプ
ケンプのブラームスの演奏は力強くはない。
でも自然で強調されない演奏がとても似合う。
そしてブラームスの厚くなりやすい和音が濁らないのが
最大の特徴だろう。澄んだ音が気持ち良い。
その代わり音量が出ないから良く聴かないといけない。
Brahms: 6 Klavierstücke, Op. 118: No. 5, Romance in F Major
私はベートーヴェンに力強さを求めるのに対して、ブラームスには冷静で落ち着いた感じが似合うと思う。重厚な演奏のブラームスも良いが、ケンプのように安心していつでも聴けるような上品なブラームスも必要なのではないだろうか。
ケンプの演奏は当時としても極端だから評価はわかれるのかもしれない。
ライブでの演奏が多かった当時としてもケンプの演奏はかなり異質だったのではないだろうか。リヒテルに強打が多かったのもライブ会場全体に音を響かせる必要からだったろう。
だけども力強さを求める演奏の対極として、ケンプの演奏は今だからこそもっと評価されて良いのではないだろうか。
