【Kindle出版格闘記 #13】AI画像は全削除。印税70%の壁と「巧妙なビジネスモデル」
◆ noteで大活躍した、AI画像たち
noteの連載では、AI画像をずいぶん活用してきました。
夜のリビングでマウスを握る後ろ姿。
見出し3の海に沈んだドキュメント。
思考停止した役員会議室。
文章だけでは伝わりにくい情景を、視覚的なアクセントとして添えてきました。
しかし、Kindle化の作業を進める中で、思わぬ「仕様」に直面しました。
◆ 印税70%の裏にある、配信コストという壁
Amazon KDPで印税70%を選択すると、ある条件がついてきます。
ファイルの容量。つまり、画像の重さに応じて、配信コストが天引きされる仕組みです。
これを知った瞬間、正直「マジかよ」と声が出そうになりました。
しかし、一呼吸置いて考え直しました。
「まあ、だろうな」
冷静に、そう受け止めている自分がいました。
考えてみれば、当然のことです。
画像が重ければ重いほど、Amazonのサーバーには負荷がかかります。
その負荷を、著者側にきちんと負担させる。
これは、感情論ではありません。
ビジネスとして、極めて合理的な設計です。
むしろ、感心しました。
何で儲けるかが、しっかりデザインされている。
巧妙なビジネスモデルだな、と。

◆ 未練は、一切なかった
では、この事実を知って、悔しかったのか。
noteのために作り込んだAI画像を消すのが、惜しかったのか。
正直に言います。
葛藤も、未練も、一切ありませんでした。
理由は単純です。
読者の理解を助けるために、説明上どうしても必要な図解だけは、残します。
たとえば、フォルダ構造の比較図。
5段階のロードマップ。ビジネスフレームワークの連動図

これらは、文章だけでは伝わりきらない「構造」を示すために必要です。
しかし、それ以外の雰囲気を演出するだけの画像は、思い切って削ぎ落としました。
削ぎ落とした方が、むしろ簡潔になり、わかりやすくなる。
そう判断したからです。
◆ 「腑に落ちる」瞬間があった
作業をしながら、ふと、これまでの読書体験が繋がる瞬間がありました。
自分自身、Kindleでビジネス書を数え切れないほど読んできました。
思い返せば、あのジャンルの本には、あまり画像が出てきません。
文章だけが、淡々と続いていく。
「そういうものだ」と、深く考えたことはありませんでした。
しかし今、その理由が、はっきりと見えてきました。
スマホでビジネス書を読む読者にとって、過剰な画像は、没入感を削ぐノイズになるのです。
文章のリズムで内容に入り込んでいるところに、装飾的な画像が挟まる。
その瞬間、思考の流れが、一度切れてしまいます。
「だからKindleのビジネス書には、あまり画像が出てこなかったのか」
点と点が、静かに繋がった瞬間でした。
◆ 見栄えではなく、中身で勝負する
今回の作業を通じて、はっきりしたことがあります。
この本で読者に届けるべきものは、装飾ではありません。
テキストそのものの質、それだけです。
画像を削るという「仕様」への対応が、結果として、原稿そのものと向き合う覚悟を、あらためて固める作業になりました。
いよいよ次回は、この削ぎ落とした原稿を、実際にKindle用のフォーマットへ整えていく工程に入ります。
あなたの仕事にも、「見栄えを整える作業」に時間を使いすぎている部分は、ありませんか。
装飾を削るのは、寂しい作業のはずでした。
しかし、指を動かしているうちに、寂しさより先に、輪郭がはっきりしていく感覚がありました。
飾りを外して、まだ立っているものだけが、本当に必要なものです。
原稿にも、仕事にも、同じことが言えるのかもしれません。
見せるための工夫より、削ぎ落とす勇気の方が、時に価値を持ちます。
本日もお読み頂きありがとうございます。
スキ・フォローをいただけると明日への励みになります。
📎合わせて読みたい
いいなと思ったら応援しよう!
いただいたチップはクリエイターとしての学びに使わせていただきます! 