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難しいことは、だいたい後回しになる ― 脳の癖と暮らしている③

家のことがひと通り終わったあと、
40代になった私は、
またダイニングテーブルに座っている。

今日こそ、あれをやろう。
ずっと後回しにしていること。
調べものとか、勉強とか、
ちゃんと考えないと前に進まないこと。

時間は、ゼロじゃない。
疲れてはいるけど、
何もできないほどじゃない。

そう思っていたのに、
気づくとスマホを手に取っている。


この感じは、ずっと前からあった

この「やろうと思っていたのに、できない感じ」は、
最近始まったことじゃない。

20代の頃も、
30代になってからも、
たぶん同じだった。

そのたびに、
私は自分のことを
「三日坊主」
「続かない人」
だと思っていた。

後回しにするとき、何も考えていないわけじゃない

でも、思い返してみると、
後回しにするときも、
頭の中ではちゃんと考えていた。

時間は足りるか。
途中で投げ出さないか。
中途半端にならないか。

どれももっともで、
大人としては正しい判断だったと思う。

だから余計に、
後回しにした自分を
強く責めきれなかった。

難しいことほど、体が言うことをきかなくなる

簡単な家事や、
いつもの作業はできる。

でも、
正解がすぐに出ないこと。
考え続けなければいけないこと。
失敗したら、
やり直しがきくか分からないこと。

そういうものになると、
急に体が重くなる。

逃げているというより、
頭が
「今日はここまで」
と言っている感じだった。

最近になって、やっと分かったこと

あるとき、ふと思った。

私は怠けていたんじゃなくて、
もう十分に考えたあとだったんじゃないか、と。

一日中、
判断して、
気を遣って、
選び続けたあと。

夜になって、
さらに難しいことをしようとするのは、
思っていた以上に負担だったのかもしれない。

後回しにする私を、追い出さなくなった

今は、
後回しにしている自分を見ても、
すぐにダメだとは思わなくなった。

今日はここまでだったんだな、
と思うだけ。

できる日もあれば、
できない日もある。
それだけのことだ。

ここからは、
後回しにする自分を責めずに、
それでも少しだけ前に進むために
私がやめたこと・続けていることを書いています。

この連載は、
脳の癖を直す話ではありません。

「そういう癖と、どう暮らすか」
その試行錯誤の記録です。

後回しにする自分を、
無理に変えなくてもいい。
でも、
少しだけ楽に付き合う方法はある。

だから私は、細切れにする

全部やろうとすると、
やっぱり動けなくなる。

だから私は、
細切れにする。

例えば、掃除。
全部やろうとすると、
それだけで気が重くなる。

今日はここだけ。
今はこの棚だけ。
それが終わったら、もう一つ。

できたら、
「今日はここまでできた」と
ちゃんと自分を褒める。

少しずつにすると、
気が楽になる。
少しなら、
始めるまでのハードルが低い。

大きすぎて、まとまらなくて、ぼんやりしていることは、書いてから考える

もうひとつ、
手が止まりやすいのは、
大きすぎること。

何をどう考えればいいのか分からず、
頭の中で、
ただぼんやりしている状態。

そういうときは、
考えようとしない。
まず、書く。

思い浮かんだことを、
順番も、正しさも気にせず、
全部書き出す。

書いて、
一歩引いて、
客観的に眺める。

それだけで、
頭の中が少し整理されてくる。

考えないのではなく、考えやすくしている

私は、
考えることをやめたわけじゃない。

ただ、
考えにくい形を、
考えやすい形に変えているだけだ。

後回しにする自分を責めるより、
どうしたら始めやすいかを考えるほうが、
ずっと楽だった。

後回しにする日があってもいい

全部進まない日があってもいい。

何もできなかったように見える日も、
実は、頭の中では
ちゃんと生きている。

そう思えるようになってから、
後回しにする自分とも、
少し仲良くなれた。

そんな夜に、
今日はレモンバームを淹れました。

※次回は
「今日だけならいいか、が積み重なる理由」
目先の楽に引っ張られる話です。

今日のハーブティー

今日のお茶は、レモンバームにしました。

一日中、判断して、選んで、気を遣って。
夜になってから
「さあ、考えよう」と言われても、
体も頭も、もう十分だった日。

レモンバームは、
「頑張ろう」とも
「今すぐやろう」とも言ってきません。

ただ、
張りつめていた思考を、少しゆるめて、
「今日はここまでだったね」と
静かに区切りをつけてくれるお茶です。

後回しにした自分を責める代わりに、
「よく考えてたね」と言ってあげたい夜に。

何も片づかなくても、
何も進まなくても、
今日を終える準備として、ちょうどいい一杯。

レモンのように爽やかだけれど、
主張しすぎない味。
考えすぎた日のテーブルに、
そっと置いておきたいハーブティーです。

#40代主婦 #エッセイ #生き方 #脳の癖と暮らしている #途中経過の話 #後回し #考えすぎる #やる気が出ない日



ここまで読んだあとに、
もう少しだけ言葉のそばにいたいときのために、
続きの置き場所を残しておきます。

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別の場所にある、少し近い話

この連載を、少し整えて一冊にしました。
続きを読むような気持ちで、置いておきます。
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