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【認知症ケアのプチアイデア】「財布がない!」と焦る日々に。「まったく同じ財布を複数用意する」という選択

認知症の方の介護で、ご家族や支援者を最も悩ませる症状のひとつが**「物盗られ妄想」**です。
「大事な財布がない」
「誰かに盗まれた」
そう言われると、一生懸命探したり「そんなことないよ」と否定したりして、お互いに疲れ果ててしまうことも少なくありません。
そんな時、介護の現場やご家庭で試してほしいプチアイデアがあります。
それは、**「まったく同じ財布を2つ(あるいは3つ)用意しておく」**という工夫です。
なぜ「同じ財布」が効果的なのか?
認知症による物盗られ妄想の背景には、**「大切なものを失う不安」と「自分がしまい忘れたという自覚のなさ」**があります。
本人はいたって真剣に探しています。そのため、「探してあげる」ことや「今すぐ目の前に現れる」ことが、何よりの安心感につながります。
ここで「同じ財布が複数ある」と、次のようなアプローチが可能になります。
1. 「あ、ここにあったよ!」とすぐに出せる
ご本人が「財布がない!」と騒ぎ始めた時、本人が探している隙に、家族があらかじめダミーの財布(同じデザインのもの)を別の場所(タンスの引き出しやバッグの底など)にスッと配置します。
そして、「お父さん(お母さん)、ここにあったよ!」と一緒に見つけてあげるのです。
探し回る時間を大幅に短縮できるため、ご本人のパニックや興奮が長引かずに済みます。
2. 「予備」があるという心のゆとり
本人が隠し込んでしまって本当に見つからない時でも、同じ財布が手元にあれば、中身(少額の現金やダミーのカード)を入れて「はい、ここにあるよ」と渡すことができます。
3つ用意しておけば、「1つは本人が隠し中」「1つは家族が保管中の予備」「1つは日常用」と回転させることができ、介護側の精神的な負担も一気に軽くなります。
実践する際の「ちょっとしたポイント」
このアイデアを試す際は、以下のポイントを意識してみてください。
完全に同じ見た目のものを選ぶ
色や形はもちろん、使い慣れた形に近いもの(または今使っているものをもう1〜2個買い足す)にすることが大切です。少しでも違うと「これは私の財布じゃない」と見抜かれてしまうことがあります、メルカリなどでカメラ撮影し検索してみてくださいね、まったく同じものがみつかるかも♪そして、 「否定しない・一緒に探す」ポーズを忘れない、「最初からここにあったじゃない」と言うのではなく、「見つかってよかったね」と共感して終わらせることが、妄想を鎮める一番の近道です。

おわりに
認知症ケアにおいて、「正論で説得する」ことは難しく、かえって状態を悪化させてしまうこともあります。
「同じ財布を2〜3つ用意する」という工夫は、一見すると少し強引な方法に思えるかもしれません。しかし、**「ご本人の不安をいち早く取り除き、介護する側の笑顔を守る」**という意味では、非常に合理的で優しいアプローチです。
「財布の捜索作業で毎日ヘトヘト…」とお悩みの方は、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

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