「進みたいのに動けない。私はずっと理由を間違えていた。」
1か月ほど前、私は「もっと広げよう」と決めた。
何かを証明したいわけじゃない。
ただ、今まで「私にはここまで」と思っていた、その先を見てみたくなった。
まだ知らない世界を、自分で体験してみたかった。
なのに。
そう決めた途端、ものすごく重くなった。
その頃、強烈な夢を見た。
たくさんの人が出てきて、私はずっと振り回されていた。
「ああ。私、拡大するのが怖いんだ」
そこまでは分かった。
でも、何がそんなに怖いのかは分からなかった。
それから約1か月。
今振り返ると、この1か月の記事は、ずっとその夢の続きを書いていたように思う。
何かが起きるたびに、怖いものがひとつずつ出てきた。
理不尽なことが起きたら、誰も守ってくれないんじゃないか。
大切なものを持つほど、失ったときの絶望も大きくなるんじゃないか。
人と関わるほど、傷つく可能性も増えるんじゃないか。
ひとつずつ見てきた。
それでも、夢の中でなぜ私はあんなにも人に振り回されていたのか。
そこだけは、ずっと分からなかった。
そして今朝。
本当に小さな出来事だった。
最近ずっと、なんとなく嫌だなと思いながらやっていたことがあった。
誰かに強制されたわけじゃない。
嫌ならやめればいい。
なのに私は、相手が困らないように先回りしていた。
頼まれてもいないところまで考えて、
「こうした方がいいかな」
「私がここまでやればいいかな」
と、勝手に背負っていた。
そして、ふと気づいた。
少し前に私は、自分の状態を見て、
「ここまでにする」
と決めていた。
ちゃんと、自分で決めた。
なのに相手の期待を感じた瞬間、
もう少し。
もうちょっと。
これくらいなら。
と、自分で決めた線を、自分で動かしていた。
その瞬間、急に腹が立った。
いや、もう嫌だ。
なんで?
なんで人の都合はこんなに大事なのに、私が自分で決めたことは、こんなに簡単に捨てるんだろう。
というか、私、何やってるんだろう。
仕事だけじゃない。
もっと前から。
いろんな場所で、いろんな人との間で、何度も同じことをしていた。
自分を後回しにして。
それで何かがおかしくなったら、最後は自分を責めて。
急に、ものすごく悔しくなった。
私、自分をこんなふうに扱ってたんだ。
しかも昨日まで、それをほとんど疑っていなかった。
その瞬間、1か月前の夢が戻ってきた。
たくさんの人に振り回されていた私。
ああ。
これだったのか。
人と関わると、自分を後回しにする。
相手の期待を感じると、自分で決めた線まで動かす。
そんな自分のまま、人が増えるのが怖かったんだ。
世界が広がるほど、
私は自分を小さくする。
そりゃ、怖い。
そして、これが分かった今も、まだ怖い。
私はまだ、
「どこへ行っても、私はちゃんと私を守る」
と、自分を信じきれていない。
でも、1か月前とは少し違う。
今日ひとつ、自分との約束を守る。
自分のものではない問題まで背負わない。
怖いことは、ひとつずつ確かめる。
そうやって、
「あ、私はちゃんと私を守るんだ」
という証拠を、自分に見せていく。
たぶん、そんな地味なことを繰り返すしかない。
私はずっと、拡大するにはもっと勇気が必要なんだと思っていた。
でも今は、少し違う。
無理やり遠くへ行くんじゃない。
自分が安心して歩ける場所を、少しずつ広げる。
その中で、一歩歩く。
大丈夫だったら、
また一歩。
そうやっていつか振り返ったら、
昔の私が
「ここから先は、私の世界じゃない」
と思っていた場所を、
私は普通に歩いているのかもしれない。
