身体を好きになることと、身体を変えることは両立するーー今の身体を否定せず、愛したまま、次の美しさを創っていく
I can love the body I have today and still create the body I want to become
🌿 今の身体を愛するなら、変えたいと思ってはいけないのか
身体を受け入れることと、身体を変えることは、反対のものとして語られることがある。
ありのままの身体を愛するなら、痩せたいと思うべきではない。
今の自分を肯定できているなら、見た目を変えようとしなくてもいい。
反対に、もっと細くなりたい、美しくなりたいと思うのは、今の身体を嫌っているからだ。
そんな二択が、いつの間にか置かれている。
けれど私は、身体との対話を深めるほど、
その二つは対立するものではないと思うようになった。
私は、今の身体が嫌いだから変わりたいわけではない。
脚が、進めない時間を支えていたこと。
体脂肪が、愛と安全を重さとして残していたこと。
二の腕が、強い生命力を扱う器を育てていたこと。
肩甲骨が、自由を安全に生きられる日まで翼を守っていたこと。
身体の一つひとつが、私を邪魔するのではなく、その時々に必要な役割を果たしていたと知った今、
以前よりもずっと身体を信頼している。
それでも私は、もっと軽やかに動きたい。
筋肉を美しく使いたい。
今よりも洗練された輪郭を表現したい。
自分の内側にある生命力や美しさが、さらに身体の形へ現れていくところを見てみたい。
それは、今の身体を消して、別の身体へ交換したいという願いではない。
今ここにいる身体を置き去りにせず、
この身体と一緒に、次の形へ進みたいという願いだった。
誰かを愛しているからといって、その人が一生変わらないことを望むわけではない。
成長すること。
今まで使っていなかった力を開くこと。
新しい表情を見せること。
その変化も含めて、その人を愛することができる。
身体との関係も、同じなのだと思う。
愛することは、今の形へ固定することではない。
今までの身体を尊重しながら、その身体の中にまだ眠っている可能性を、
ともに開いていくことでもある。
今の身体を愛することと、次の身体を望むことは矛盾しない。
愛しているからこそ、その先にある可能性も一緒に生きてみたいと思うようになる。
✨ 身体を変えたいという願いには、二つの出発点がある
身体を変えたいという願いは、外から見れば、どれもよく似ている。
運動する。
食事を整える。
体脂肪を減らす。
筋肉をつける。
姿勢や歩き方を変える。
けれど、同じ行動をしていても、
それがどこから始まっているのかによって、身体との関係はまったく違うものになる。
一つは、今の身体への否定から始まる変化だ。
この身体では愛されない。
この形では価値がない。
人に見られることが恥ずかしい。
もっと細くならなければ、自信を持てない。
今の身体を消し、理想の形へ矯正することで、ようやく自分を認めようとする。
この出発点に立つと、身体はいつも「まだ足りないもの」になる。
少し痩せても、別の部分が気になる。
以前より美しくなっても、理想との差を探し続ける。
身体が変わるまで愛さないという条件がある限り、変化しても、その条件は次の場所へ移っていく。
もう一つは、創造から始まる変化だ。
この身体で、どこまで軽やかに動けるだろう。
どんな輪郭なら、内側の美しさがもっと自然に現れるだろう。
今ある生命力を、どんな筋肉や姿勢、動きとして表現したいだろう。
この身体とともに、まだ見たことのない自分を生み出してみたい。
ここでは、現在の身体は捨てるべき過去ではない。
次の美しさを創るための起点になる。
だから、体脂肪を減らすことも、筋肉をつけることもできる。
負荷のある運動を選ぶことも、食事を丁寧に調整することもできる。
違いは、厳しいことをするか、優しいことをするかではない。
痩せるか、今のままでいるかでもない。
身体を、価値のない現在から救い出そうとしているのか。
それとも、すでに価値のある身体とともに、
次の美しさを創ろうとしているのか。
否定から始まる変化では、理想の身体が、
今の身体を裁く基準になる。
創造から始まる変化では、理想は、
身体と一緒に向かう次の景色になる。
同じ「変わりたい」という願いでも、
前者は今の身体との関係を切ろうとし、
後者はその関係を保ったまま未来へ進もうとする。
身体を傷つけるのは、変化そのものではなかった。
今とは違う形を望むことでもない。
変化するまで、この身体を愛さないと決めることだった。
身体を傷つけるのは、変わりたいという願いではない。
今のままでは愛せないという否定を、変化の出発点にすることだった。
🤍 愛するとは、今の形へ留めておくことではない
「ありのままの自分を受け入れる」という言葉は、
ときに、今の状態を変えないことと同じ意味で使われる。
今の身体で十分なのだから、これ以上を望まなくていい。
変わりたいと思うのは、まだ自分を受け入れられていないからだ。
そんなふうに考えると、自己受容は、
身体を今の形へ留めておくための言葉になってしまう。
けれど、身体は本来、止まっているものではない。
細胞は絶えず入れ替わり、筋肉は使い方によって変化する。
呼吸が変われば姿勢も変わり、歩き方や立ち方も、
日々の選択によって少しずつ更新されていく。
身体は、完成した形を保存するためにあるのではない。
生命として、動き続けるものだ。
だから身体を愛するとは、今の形を永遠に守ることではないのだと思う。
今の身体が何を感じ、どこへ向かおうとしているのかを聞きながら、その変化に参加することだった。
今は、もっと休みたいのか。
これまでとは違う筋肉を使い、もっと強くなりたいのか。
緊張によって保ってきた形をほどき、余分な力を抜きたいのか。
軽やかに歩き、自由に動ける身体を生きたいのか。
美しい服やジュエリーが、今よりも自然に映える輪郭へ変わっていきたいのか。
身体の望みを聞くことと同時に、私自身の意志も伝えていく。
私は、こんな身体を生きてみたい。
この生命力を、こんな姿勢や動きとして表現したい。
ここまで自由に動き、こんな美しさを身体の形にしてみたい。
その願いを一方的に押しつけるのではなく、
身体がどのような方法と速度なら応えられるのかを、ともに確かめていく。
時には、私の意志より身体の変化がゆっくりなこともある。
反対に、身体の方が先に準備を終え、私の意識が追いつくのを待っていることもある。
大切なのは、どちらかだけが正しいと決めないことだった。
今の身体と、未来の身体は、別の存在ではない。
今の身体を捨てた先に、理想の身体が現れるのでもない。
耐え、守り、支えてきたこの身体が、
その力を失わずに役割を更新し、次の形へ移っていく。
その連続性を切らずに、変化のすべてを同じ身体の歩みとして受け取る。
愛するとは、変わらないことを求めることではない。
変わっていく身体を置き去りにせず、その生命とともに次の形を生きることなのだと思う。
身体を愛するとは、今の形へ固定することではない。
身体の声を聞きながら、その生命が望む変化をともに生きることだった。
🌸 身体は、完成品ではなく創造の途中にある
身体は、完成してから愛するものではない。
理想の形になったときに、ようやく信頼できるものでもない。
耐えるために力を使っていた身体も。
愛と安全を、重さとして残していた身体も。
強い生命力を、緊張の中で支えていた身体も。
自由を安全に生きられる日まで、翼を眠らせていた身体も。
そのすべてが、その時々の私とともに、できる限りの方法で生命を生きてきた。
そして今、身体は、これまで育ててきた力を失うことなく、新しい役割へ移ろうとしている。
耐えるために使っていた力を、進む力へ。
誰かの重さを抱えていた力を、創造する力へ。
閉じることで守っていた自由を、自分の中心に立ったまま広がる力へ。
重さによって確かめていた安全を、軽やかさの中でも感じられる身体へ。
その変化を望むことは、これまでの身体を間違いだったことにすることではない。
古い役割を否定して捨てるのではなく、そこで育てた強さや知性を受け取り、今の私にふさわしい形で使い直していくことだ。
だから私は、運動していい。
身体を整えていい。
食べるものを選び、十分に休み、必要な負荷をかけて鍛えていい。
今より美しい輪郭を望んでもいい。
好きな服を着て、ジュエリーをまとい、自分の身体をさらに美しく表現していい。
それは、価値のない身体を修正するためではない。
すでに大切に思っている身体とともに、まだ見たことのない美しさを創るために行う。
身体は、ある時点で完成し、評価される作品ではない。
私とともに変わり続け、生きてきた時間や、これから選ぶ意志を、呼吸や姿勢や輪郭として現していく生命だ。
だから私は、今の身体を好きなまま、次の身体を望んでいい。
この身体を置き去りにするのではなく、ここまで一緒に生きてきた身体とともに、もっと美しく、軽やかに、自由な形へ進んでいく。
身体は、完成を待って愛されるのではない。
愛されながら、変わり続けていく。
私は今の身体を愛したまま、もっと美しく、軽やかに、自由に変わっていっていい。
身体を変えることは、今の身体を否定することではなく、身体とともに次の私を創ることなのだ。
身体ワークシリーズはこれでおしまい。
身体は、
治すためだけにあるものでも、
理想の形へ矯正するためにあるものでもない。
身体には、
その人が生きてきた時間と、
まだ言葉になっていない知性が宿っている。
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