平日の昼間に夫が帰ってくる島で、子育てしてます
「自然環境がいいから、子育ては島で」
それは間違ってない。
でも、住んでみて思ったのは、それだけじゃないってこと。
子どもと過ごす時間が、都会とは比べものにならないくらい増える。
それはつまり、生活の中に「子どもと一緒にいられる心と時間の余白」がちゃんとあるってこと。
通勤、昼休憩、職場の雰囲気——
島にしかない“暮らしのリズム”が、育児においてはとても大きな差になる。
今回は、私が実際に暮らしてみて「え?」と驚いたことをいくつか挙げながら、島が子育てに向いてる理由を深掘りしたい。
通勤5分の衝撃
子どもと過ごす時間を考えたら、通勤時間って本当にもったいないと思う。
生活のために仕事をするのは大切なこと。
そのために、愛する家族と過ごす時間を犠牲にするのは、仕方がないと割り切れる。
でも、「職場に向かう時間」と「職場から家に帰る時間」に一日数時間も取られるなんて、すごくもったいない。
この島は、端から端まで移動しても車で20分ほど。
つまり、通勤時間は長くて20分。
むしろ、私の知る限り、自宅から職場まで車で5分以内という人が圧倒的に多い。
離島といっても、第一次産業に就いている人ばかりではない。
農家や漁師もいるけど、会社勤めのサラリーマンもたくさんいる。
18:30終業なら、18:40には帰宅する。
ある人は、建設業で働く旦那さんの終業時間が17:00で、毎日17:03には帰ってくると言っていた。17:10になっても帰って来ない時は、「何かあったのでは?」と心配になって連絡するそう。
帰宅後は、ゆっくり夕食を家族で食べ、子どもをお風呂に入れる。そして、時間が許す限り遊んで、寝かしつけまで行う。
帰宅時間が早いと、子どもが起きている間に触れ合う時間が長い。
週末しか会えないパパより、毎晩遊んでくれるパパ。
それって、子どもにとっても親にとってもすごく貴重な時間じゃないだろうか。
昼休憩=家族時間:島ならではの働き方
島内には飲食店が少なく、職場と自宅が近いーー。
この2つの条件が揃っているから、仕事の日でも昼休憩時は一度帰宅する人がほとんど。
お弁当を持参する人もいるけど、「今日は弁当ないんで、一旦帰ります」なんてこともよくある。
それくらい、”帰れる距離に家がある”ことが普通なんだと思う。
平日の昼間に家族が揃う
まだ保育園にも行っていない乳幼児がいる家庭は、帰宅した旦那さんに少しの間、子どもを見てもらい、奥さんが昼食の準備をする。
・安心して子どもから離れる時間を作れる
・平日の昼間に、少しだけでも”子ども以外”と話す時間がある
これって、子どもにつきっきりの育児で疲れているお母さんのメンタルを守る手助けになっている気がする。
節約と奥さんの負担軽減、それって両立できること
そして何より、
育児で追われる中、毎朝早起きして弁当を作らなくていい。
都会では、外で買うのはお金がかかるし、節約のために弁当づくりを頑張る人も多い。
でも、そもそも外食先もコンビニもほぼないこの島では、みんな家に帰ってくるのが当たり前。
疲れてる日なんて、勝手にカップラーメンでも作って食べてもらえばいい。
それで節約もできて、奥さんの負担も減る。こんなありがたい話ある?
ちなみに、もし今日は帰ってきてほしくない日なら——
弁当を作って持たせればいいだけのこと。
いつもは休憩時間に帰る人が、今日だけ弁当持参で来たら、それは夫婦喧嘩真っ只中のサインかも。
………そっとしておいてあげよう。
子どもの行事にも参加しやすい
先日、息子が通う保育園で、保護者向けの給食試食会があって、夫は喜んで参加した。平日だったけど仕事は昼休憩の時間なので、職場に断りを入れる必要もない。
園児用の小さい椅子とテーブルに、ポッチャリ体型の夫が座って、園児に囲まれて給食を食べる姿。
………想像しただけで、笑える。(笑)
こんなことができるのも、自宅ー職場ー保育園が全て車で5分圏内のところにあるから。
ちょっと抜けます、ができる風土
私がこの島に来て、特に驚いたこと。
それは、どこの職場も、時間に対してちょっとおおらかなところ。
だから、「ちょっと抜けてきます」が普通に通る。
それを誰もおかしいと思わないのは、可能にする距離感と信頼感があるからだと思う。
“ちょっと抜けます”の裏事情が透けて見える環境
田舎あるあるだけど、自営業が多いことはもちろん関係している。
自分のペースで休憩時間などを決めればいい。
また、中小零細企業しかないことも理由として大きい。
管理職と従業員との距離が近いし、小さな社会なので家族関係とかプライベートをほぼ全て把握している。
言わなくても「この家には高齢で介護が必要なおばあちゃんがいる」とか、「子どもが小さい」とか、事情が全部わかっているから、「ちょっと抜けます」で「何かあったんだろうな」と想像がつく。
ここで最初に指摘したことが関係してくるのだけど、みんな自宅が近い。
ちょっと抜けても10分15分で帰ってこられる。
会社も他の従業員も「そのくらいなら、まぁ」って感覚で特に追求もしない。
縁もゆかりもない土地で初めての子育てをするのは勇気のいることだけど、何かあれば、旦那さんがすぐに駆けつけられる環境と距離にいる安心感は大きい。
勝手にイクメンが育つ島
平日の昼間に両親が揃う。
子どもが保育園に行き出すと、子どもよりも、働くお父さんの方が在宅時間が長い。
そんな現象がこの島の「当たり前」。
島のお父さんたちを見ていて思うのは、「育児を自分ごととして捉えている人」がとても多いこと。
職場と家が近いから、出勤前後に保育園の送り迎えをする余裕もあるし、目の前で奥さんが大変そうにしていたら「自分がやるよ」ってなる。
お風呂も寝かしつけも、一緒にいるんだから自然にできる。
意識しなくても、島という環境が「育メン」にしてくれる。
島では「男性の育休」って、あんまり聞かない。
出産できる病院がないから、たいていは里帰り出産。
産後しばらくは、実家のサポートを受ける家庭が多い。
でも、生後2ヶ月から保育園が使えるし、
なによりこの島には「ちょっと抜けて帰れる距離感と風土」がある。
育休を取らなくても、日常の中で子どもと過ごす心と時間の余白がちゃんとある。
大げさな制度じゃなくて、「必要なときに、必要な分だけ」関わること。
それができる環境が、ここにはある。
夫・妻、どちらか一人が頑張る、
二人ともが無理して疲弊する。
島は、そのどちらでもない。
日常の家事・育児は二人でするのが当たり前。
それって「もう一人つくろう」っていう決断にもつながるんじゃない?
子育てだけでなく、「産む選択」を促す島の環境という視点から書いてみた記事はこちら。
最後まで、お読みいただきありがとうございます☺️
「スキ」や「フォロー」いただけると、励みになります。
いいなと思ったら応援しよう!
ギブ&テイクの「ギブ」をそっと差し出せるあなた✨その生き方、すごくかっこいいです。きっと、心の余白作りが上手なんでしょうね。その秘訣、ぜひ、教えてください!☺️