日本全国ハゲモテスタンプラリーの旅
オレは『日本全国ハゲモテスタンプラリー』コンプリートのための旅に出ることにした。
まずは、日本最北端・宗谷岬にいるという『ハゲなのにモテる男』のスタンプ入手を目指した。
彼は確かにそこにいた。
「あなたがハゲなのにモテる男ですね?」
「はい、ハゲなのにモテる男です」
「ハゲなのにモテるんですね?」
「ハゲなのにモテるんです」
「……スタンプ、押してください」
ハゲポンッ。
「……スタンプ、押しました」
オレは幸先よく、一つ目のハゲモテスタンプをゲットした。
しかし、コンプするには、あと四十六人の『ハゲなのにモテる男』のスタンプを集めなければならない。
スタンプラリーの旅は宗谷岬から始まり、函館、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、博多、鹿児島と南下していった。
そして、いよいよ最後の一つ。
日本最南端・波照間島にいるという『ハゲなのにモテる男』を目指した。
彼は確かにそこにいた。
波照間島の浜辺で、美女を両脇にはべらせ、オレを待っていた。
「あなたがハゲなのにモテる男ですね?」
「いいえ、わたしはハゲなの“で”モテる男です」
「……え」
「亜種ということですか?」
「そうなりますね」
「『ハゲなのにモテる男』とは、ちょっと違うんですか?」
「ハゲなの“で”モテるんです」
「逆なんですか?」
「フサフサ時代はからっきし」
「なぜ?」
「知らないけど」
「ハゲなの“に”モテる男はどこです?」
「モテすぎて先月非業の死を遂げました……」
「あと一つでコンプなんですが……」
「亜種ですので」
「……」
ザザーン、ザザーン……
(終)
