経済を学ぶ!押し目で買ったのに上がらない株?不安な投資家心理❷
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「押し目待ちに、押し目なし」
「押し目待ちに、押し目なし」と言う相場格言は、市場の真理を突いた非常に高い正当性(合理性)を持つ言葉です。
これは単なる投資家の精神論ではなく、市場参加者の需給(買い手と売り手の力関係)と行動心理の観点から、科学的・合理的に説明することが出来ます。
この格言がなぜ正しいと言えるのか、その理由を3つの側面から検証してみます。
1. なぜ「押し目」が来ないのか?(正当性の理由)
① 「押し目買い」をしたい人が多すぎる(需給の偏り)
誰もが「優良株を少しでも安く買いたい」と考えています。
「株価が少し下がったら買おう」と、手ぐすね引いて待っている投資家が市場に溢れている状態では、
いざ株価がわずかに下がった瞬間(あるいは下がる手前)で、我慢できなくなった投資家たちの買い注文が殺到します。
結果として、調整らしい調整(目立つ下落)が入る前に買われてしまい、株価はさらに上昇してしまいます。
② 機関投資家・大口の「アルゴリズム取引」の存在
現代の株式市場では、AIやプログラムを用いた、高速アルゴリズム取引が主流です。
これらのプログラムは「25日移動平均線にタッチする前に買う」「出来高を伴って新高値を超えたら追随する」と言ったルールで稼働しています。
一般の個人投資家が、じっくりと押し目を待っている間に、機械が先んじて買い上げてしまうため、チャート上にきれいな「押し目の谷」が形成されにくくなります。
③ 強いトレンド(モメンタム)の自己実現性
株価が急上昇している局面では、「置いていかれたくない」という焦り(FOMO:Fear Of Missing Out / 取り残される恐怖)が、市場全体に蔓延します。
少しの押し目を待っていた投資家も、株価がビクともせずに上がり続けるのを見て諦め、しびれを切らして「成り行き(今の価格)」で買い始めます。
この「諦めた押し目待ち勢の参入」が新たな推進力となり、押し目を作らせないまま株価を押し上げる燃料になります。
2. 格言の「裏」にあるもう一つの罠:高値掴みの心理
この格言の恐ろしいところは、「押し目がないこと」そのものよりも、それによって投資家が引き起こす二次災害(失敗行動)にあります。
「押し目待ちに押し目なし」の状態に直面した投資家は、以下のような心理プロセスを経て致命的な失敗を犯しがちです。
「下がったら買おう」(押し目待ち)
↓
「えっ、下がらずにまた上がった…」(機会損失への焦り)
↓
「もう待てない!今買わないと一生買えなくなる!」(パニック買い)
↓
【購入直後、相場が天井を打って大暴落】(高値掴みの完成)
押し目を待っていたのに買えず、業を煮やしてトレンドの最末期(天井付近)で飛び乗り買いをしてしまい、
結果として往復ビンタを食らうと言うのは、多くの個人投資家が経験する典型的な負けパターンです。
3. この格言への「実戦的な対策」
「押し目待ちに押し目なし」と言う格言が正しい以上、投資家はこの現実に適応する戦略を取る必要があります。
プロや熟練の投資家は、主に以下の2つのアプローチでこの問題に対処しています。
打診買い(分割エントリー)を行う
「もっと下がるかも」と100%の資金で待つのではなく、まずは予定資金の20〜30%だけをその時の価格で買い(打診買い)、
残りの資金を「もし本当に押し目が来た時用」として残しておきます。
これなら、そのまま上がってしまっても利益は取れますし、下がっても平均取得単価を下げることが出来ます。
「順張り(ブレイクアウト買い)」に頭を切り替える
「安く買う」ことを諦め、「高値を超えたら、さらに高くなる」と言う前提で、直近の抵抗線(レジスタンス)を上に突き抜けた瞬間に買いで入る手法です。
押し目を待つストレスから解放され、トレンドの勢いに直接乗ることが出来ます。
対になる格言:「戻り待ちに戻りなし」
下落相場に於いて「もう少し株価が反発して、買値付近まで戻ったら売ろう」と待っていても、相場が弱すぎるために、一切戻らずに下がり続ける現象を指します。
これも「押し目待ちに押し目なし」と表裏一体の、需給が偏った市場の心理を突いた名言です。
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本記事は筆者個人の調査・分析に基づく見解をまとめたものであり、特定の金融商品や銘柄の購入・売却を推奨するものではありません。
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