4択クイズで理解を深めよう!犬猫の熱中症を見つけた時、最初にすべきことは?(´·×·`)
こんにちは!
世界中の動物たちの幸せと健康を願うホリスティック獣医Saraが、イギリスからお届けしております ʕ•ᴥ•ʔ
皆さんお久しぶりです!
日本とイギリスを行ったり来たりでバタバタしておりました。
しかも、日本の暑い夏を避けてイギリスに戻ったのに、イギリスもめちゃくちゃ暑く・・避暑地になっていない感じでした(汗)
スペインだけでなく、フランス、そしてイギリスでも今年は山火事が多く発生してました。
皆さんのお住まいの地域でも、自然災害には気をつけていってくださいね。
⇒ ⇒ ⇒ と、お伝えしていたら千葉で豪雨災害が起きましたね。
9-10月は台風シーズンとなりますので、他の地域に住む方々もご注意を
!
まだまだ30度超えの真夏日が続いてます。
ということで、今回は熱中症対策についてお話ししたいと思います。
毎日暑いのが当たり前になっているからこそ、実際に熱中症になった愛犬・愛猫などの動物たちを目の前にした時に、飼い主さんが口にする言葉が「気をつけていたのに!」「大丈夫だと思っていた・・」などといったものなのです。
私は気をつけているから「大丈夫」
この言葉こそ危険な発言はない・・(꒪ȏ꒪)
と、私は感じています。
きちんと気をつけている人ほど、「もしかしたら危ないかもしれない」「万が一のことがあるかもしれない」「次はうちで起こるかも・・」
そんな風に思う傾向があるのではないかなぁと。
これは、他のことでも同じようなことが言えて。
「うちの愛犬は噛むかもしれない」そう思っている人のほうがリスクについて慎重に考慮されていて、「うちの愛犬は絶対に噛まない」って思っている飼い主さんのほうが危険だったりするのと同じ。
・・ということで、まず、
熱中症を予防するためにはどうしたらいいか?暑さ対策に関するお話は過去にしてきたので、この場では「実際に犬猫が熱中症になった場合にどうしたらいいのか?」お話ししていきます。
まずは、熱中症をはやく発見しよう!
「熱中症になった時にどう処置したらいいか?」の前に、皆さんがやらなければならないことがありました。
それは・・
実際に、目の前にいる愛犬愛猫が熱中症になっているのかどうか?確認することですね。

熱中症になっていないのに熱中症だと勘違いして対処してたら、完全に間違った処置をして逆に具合悪くしてしまうリスクさえあります。
それでは、熱中症になったらどのような症状が出るのでしょうか?
そちらについては、過去のnote記事でも解説していったので参考にしてもらえたらなと思います。
今月初めに都内の動物園でライオンが猛暑による体調不良(熱中症)により亡くなったとの報道がありましたが・・
熱中症になってしまった場合の経過は、ライオンだけでなく犬猫も人もほとんど同じです。
早めに気づいた場合によく見られる症状
上記note記事で第1-5段階まで解説してましたが、そのうち第3段階までに気づいて早めに対処することが重要です。
何故なら、第4段階に入ってしまうと、いくら冷却しても身体への障害が止まらない領域に入ってしまうから・・
たとえば、生卵に熱を加えたら透明の卵白が白く変化しますよね。
1度白くなった卵白を透明に戻せますか?

戻せないです。
そういうのと同じような仕組みで。
病気って、ある程度進行すると元に戻せない領域に入ってしまうんですね・・
だからこそ、早めの対処が非常に重要です。
ちなみに、戻せないとは言ったのですが、今の現代科学技術を使えば、加熱調理した後に固まった卵白を、白色から透明の液体に戻すことは可能です。
しかし、それは全く同じ状態に戻ったわけではありません。
化学薬品を利用しているため、味が変わるし食べることができない状態になります。
熱中症初期の段階に必ず起こることがあります。
愛犬・愛猫が「熱中症かな?」と感じたら、以下の症状がないかどうか確認してみて下さい。
1.発熱(身体が熱くなる)
2.呼吸が速くなる(心拍数も増加)
3.犬はヨダレやパンティング・猫は口を開けて呼吸
まず、熱中症というのは熱による体調不良なので、必ず最初に熱が上がります。
<犬猫の肛門に体温計をさした時の直腸温>
◆39.5度以上 = 黄色信号
◆40度以上 = 赤信号
と覚えておいてください。
呼吸が速くなる症状は人の熱中症には見られず、犬猫ライオンなどの動物に独特な症状です。
何故なら、彼らは人間のように汗をかいて気化熱で全身を冷却することが難しいため。
肉球にもエクリン汗腺はあるのですが、熱を下げるには全然足りない。
そのため、特に犬やライオンではパンティングという口呼吸によって熱を外に逃がそうとします。
ライオンはイエネコと同じ猫科ですが、アフリカのサバンナという特殊な地域で群れ生活を行っていて身体が非常に大きい大型動物であるため、家庭で暮らすような猫ちゃんとは身体の仕組みが若干異なります。
同じ猫科でも、ライオンはパンティングするけれど、イエネコは殆どしません。猫ちゃんがもしも口を開けて息していたら緊急事態!
熱中症が進行するとパンティングすることがありますから、猫ちゃんでそのような様子を見かけたら、体温を確認し、熱くなっている場合は即冷却することが重要です。
犬猫の熱中症を発見した時、最初にすべきことは?
ココで、皆さんにクイズを出します。
以下の4択の中から、正解はどれでしょうか?
一旦止めて、考えてみてください・・

こういったクイズをInstagramのStoriesで出していることがありますので、興味ある方はお気軽にクイズに参加してみてください。
フォローしていただくと通知が届くようになります( ˘⊖˘)
上記クイズの中で1番多かった回答は3番目の『濡らしたタオルを当てる』でした。以下のとおりです。
◆熱中症になった時に、''最初に'' すべきことは?
1.動物病院に連絡する・・8%
2.氷(保冷剤)を当てる・・10%
3.濡らしたタオルを当てる・・54%
4.冷水に浸す・・28%
熱中症になった時に最初にするべきこととして「濡らしたタオルを当てる」というのは、過去に推奨されていたやり方でした。
しかし、今の獣医学では推奨されていません・・
1つ1つ解説していきます。
1.動物病院に連絡する
実は、これも大事です。
ただし ''最初に'' やるべきことではありません。
最初にするべきことは「冷却」
動物病院に連絡するよりも先に、冷やす。
それが、獣医学では熱中症の場合での適切な対応と考えられています。
RCV(Toyal Veterinary College:英国王立獣医科大学)では ''Cool First, Transport Second '' と言われることも。
''Cool First, Transport Second '' というのは、「まず最初に冷却し、次に移動を」という意味です。
熱中症というのは、熱によって引き起こされる体調不良ですから、その熱に対する最初の治療は『冷却』です。
冷却は、動物病院以外でもできること。
症状をそのまま放置せず、早めに治療を開始することが、その後の回復がはやくできるかどうかの運命を左右することになります。
もちろん、二人いれば一人は冷却し、もう一人は動物病院に電話をするのがベストだと思います。
同時進行に行っていくとはやいです。
それでは、冷却はどのように行ったらよいのでしょうか?
2.氷(保冷剤)を当てる
実は、熱中症の時に氷を当てることも今現在の獣医学では推奨されていません。
AAHA(アメリカ動物病院協会)でも、「冷水や氷でペットを冷やすと極度の冷えで身体がショックを受ける可能性があるため、避けてください。また濡れたタオルで包むのも、蒸発を妨げて熱を閉じ込めるだけになってしまうため、行わないで下さい」と記載されています。
Don’t cool your pet with cold water or ice, because the frigid temperature can shock their body. Additionally, don’t wrap them in wet towels, which will only hinder evaporation and trap heat.
Heatstroke in Pets: Signs, Risks, and What to Do. AAHA Updated Jun 11 2026.
この場で、解説がすでにされたのですが、次につながります・・
3.濡らしたタオルを当てる
こちらの回答を正解だと選んだ方が1番多かったのですが、今現在は獣医学で推奨されていません。
AAHA(アメリカ動物病院協会)だけでなく、RVC(英国王立獣医科大学)からの情報にも記載されていました。
2016年〜2018年の間に英国の動物病院で一次獣医療を受けた約95万頭の犬のコホート研究を使用して、HRI(Heat-related illnesses:熱関連疾患・熱中症)に関する研究を実施しました (1)。
その結果、冷却されていた犬の半数以上(51.3%)は、’’古いアドバイス(Outdated advice)’’ に従って濡れたタオルを当てて冷却されていました。全く冷却しないよりはマシだが、濡れたタオルを当てる方法は、水に浸す方法や蒸発冷却ほど、体温を急速にかつ大幅に下げるには殆ど効果的ではありません。
More than half (51.3%) of these cooled dogs had been cooled using outdated advice by applying wet towels. While better than no active cooling, the application of wet towels is not nearly as effective as water immersion or evaporative cooling for rapid and steep reduction in body temperature.
そうなってくると・・最終的に正解だったのは、コレでした。
4.冷水に浸す
犬猫が熱中症になった時に、最初にすべきことは「冷却」です。
その冷却を行う上で、最も効果的なのが冷水に浸すこと!
でも、冷水というのが「どの程度の温度なのか?」
この点についてはエビデンスが確立されていないため、若干微妙な点は残ります。
欧米獣医学でも、冷水が何度を示すのか明確に記載されていないのです。
ただし、今の時点で私が様々な研究論文を読んだ上での判断としては、10‐15度前後が無難ではないかなと感じているところです。

温度が高いと冷却が間に合わないことがあるし、低すぎると身体への負担が強くなってしまうため(特に高齢や心臓病などの場合)。
(※情報がアップデートされれば、私の考えも変わるかもしれません。あくまでも今の時点での話と捉えておいてください)
でも、以下の疑問がわいてくると思うんですね。
◆冷水に浸すのはどうやったらいいの?
◆うちの愛犬愛猫は水がキライ。冷水に浸かるなんてできない!
◆外にいたらできないよね?
◆どこを冷やすのがいい?
◆どのくらいの時間つけてたらいいの?
など・・
そのあたりについては、Instagramライブでお伝えしていましたので、確認してみてください。アーカイブをStandfmに投稿しています。
ちなみに、犬の場合では「労作性熱中症」が熱中症全体の中でも多く(74%)を占めています (2)。
実は、イギリスでも犬の労作性熱中症は通年で発生していて1月の死亡例も報告されているくらいなので、夏以外の時期でも要注意なのです (3)。
そのため、特にアメリカでは夏場の運動時や散歩からの帰宅時などに予防的に冷水浸漬法を行うことが推奨されています。
熱中症対策:日頃から水に慣らしておこう!
2024年にアメリカで発表された研究にて、犬の場合では ''Head Dunking'' と呼ばれる方法が運動直後の体温上昇そのものを防ぐことに最も役立てられたという結果が示されたことから、獣医学領域でも推奨されるようになっています (4)。

Head Dunkingと言っても、頭ごと水に浸かるのではなく、鼻先をつけるような感じです。
実際にどのようにしつけをしていったら良いのか、手順について解説された動画があるので、犬のしつけに興味のある方はぜひ参考にしてみてください。
(※これは、是非ドッグトレーナーさんに知ってほしい方法です)
ただし注意点があります。
犬が「自ら」水に浸かることが必要。
無理やり飼い主さんが水に押しつけるのではありません。
そのため、実際に熱中症になって既にグッタリしていたり、意識が不安定になっている時に行うことはできませんから、注意してください。
あくまでも、熱中症になってからというよりも、熱中症手前か初期の段階で意識がしっかりとしていて、飼い主さんが指示したら従えるような状況が前提の方法になります。
簡単にお伝えしていったのですが、「猫ちゃんはどうしたらいいのか?犬の熱中症との違い」なども含めてLIVEで解説していました。
合わせてぜひ参考にしてみてください。
一緒に暮らしている愛犬愛猫・動物たちのために、今回の情報が参考になれば幸いです。
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参考文献
Hall, E.J.; Carter, A.J.; Bradbury, J.; Beard, S.; Gilbert, S.; Barfield, D.; O’Neill, D.G. Cooling Methods Used to Manage Heat-Related Illness in Dogs Presented to Primary Care Veterinary Practices during 2016–2018 in the UK. Vet. Sci. 2023; 10: 465.
Hall EJ, Carter AJ, O'Neill DG. Dogs Don't Die Just in Hot Cars-Exertional Heat-Related Illness (Heatstroke) Is a Greater Threat to UK Dogs. Animals (Basel). 2020 ;10(8):1324.
Hall, E.J.; Carter, A.J.; O’neill, D.G.; Hall, E. Canine Heat-Related Illness. Encyclopedia. 2020. (accessed on 25 August 2026).
Parnes SC, Mallikarjun A, Ramos MT, Capparell TR, Otto CM. Voluntary head dunking after exercise-induced hyperthermia rapidly reduces core body temperature in dogs. J Am Vet Med Assoc. 2024;262(12):1613-1621.
日頃からお薬の悪影響については、スタエフ(Standfm)でお伝えしてます。お料理しながら、掃除しながら、通勤中など、ながら作業しながら学べる!音声から情報を確認できます☆彡
◆Standfm【犬猫が熱中症になったら?対処法シミュレーション(インスタLIVEアーカイブ)】
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